振り子の揺れをただ見つめる
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
記事:井上あやの(2026年4月開講・京都/通信・2週間集中コース)
「瞑想っていいって聞くけど、いざやろうとすると、頭の中に考えごとがいろいろ浮かんで続かないんだよね」
瞑想が好きで毎朝の習慣で続けていると友達に話すと、大体こんな反応がかえってきます。確かに瞑想って、何も考えてはいけない、目を閉じて座ってするもの、というイメージが強いですよね。世界的に有名なビジネスパーソンが瞑想を習慣にしている、という話を聞くことがよくありますが、いざやるとなると、何も考えずにできるのかな、忙しくて目を閉じて座ってする時間なんてないよ、と思うかもしれません。
瞑想はいろいろなやり方がありますが、呼吸に意識を向けるのが一番よくあるやり方です。瞑想は「今、自分がしていることに、すべての意識を集中する」ことの練習です。呼吸は私たちが生きている間は、どこにいても何をしていても続いていて、ほとんどの場合、息を吐いたり吸ったりすることを意識せずに過ごしています。その普段ほとんど意識していない呼吸に、すべての意識をあえて集中する練習、これが代表的な瞑想のやり方だと言えます。
瞑想の「考えごとをしてはいけない」と「じっと座ってしなくてはいけない」という、よくある二つのイメージですが、実は瞑想している時に考えごとをしても大丈夫だし、座っていなくても瞑想はできます。この二つについて、順番にお話していきます。
まず一つめの、瞑想している時に考えごとをしても大丈夫、ということについてです。瞑想は、振り子のようなものです。振り子が横にぶらーんと揺れてはまた元の場所に戻ってくるように、瞑想している時に頭の中に何か考えごとが浮かんだら、考えごとが浮かんだことに気づいてまた呼吸に意識を戻す、それを繰り返すのが瞑想です。
実は、瞑想している時にいろいろ考えごとが浮かぶのは、当たり前のことなのです。というのも、人は一日の約47%の時間を、今していることとは関係ないことを考えるのに費やしていることが、研究で分かっています。ということは、私たちは約半分の時間を、今ではない過去とか未来とかのことを考えているので、瞑想をしている時に考えごとが浮かぶのはごく自然なことです。だから、「私は瞑想に向いていないんだ」とか「瞑想できない」とか思わなくても大丈夫ですよ、と私は周りの人たちによく伝えています。
何か考えごとが浮かんだ時にとても大事なのが、
「あー、また考えごとしちゃった、いかんいかん」
「やっぱり私、瞑想に向いてないんだ」
と、自分にダメ出ししたり責めたりしないことです。
その代わりに、「考えごとが浮かんだ」ということをただ客観的に見つめて、また吸う息と吐く息に意識を戻します。
例えば瞑想している時に「今日のランチ、何食べよっかな」とふと思ったら、「あ、私、ランチに何食べようか、今考えた」と客観的に見つめて、呼吸に意識を向け直します。頭に浮かんだことに、「今日のランチ」と書いた付せんをペタッと貼って、横に置いておくイメージです。
次に、瞑想のイメージでよくある二つ目の、じっと座ってしなければいけない、ということについてです。瞑想は「今、自分がしていることに、すべての意識を集中する」ことの練習なので、立っていても、歩いていても、食べていても、いつでもどこでもできます。
例えば、通勤電車の中で目を閉じて自分の吐く息と吸う息を意識する、駅に向かって歩いている時に踏み出す一歩一歩を意識する、食事の匂い、見た目の色、口に入れた時の感触を意識して食べるなど、すべての意識を集中しようとすれば、いつでもどこでもできるわけです。
瞑想は、したらすぐにリラックスするとか、何かすごく良い変化がすぐ起きるというよりも、木が土の中にゆっくり深く根を張っていくように、外からは見えないけれど、体や頭や心の中に確かに変化は起きてきます。
2-3分とか短い時間でも続けていくと、一つのことに取り組む集中力が上がったり、毎朝起きられることとか小さなことに感謝の気持ちがわいたりと、プラスの変化をじわじわと感じてくるはずです。実際に瞑想を毎日続けると、幸せを感じる脳の部位の動きが活発になるなど、脳の中が変わるという研究結果が多くあります。
例えば今、3呼吸だけ、息を吸うと胸やお腹がふくらんで、吐くと鼻先から息が出ていくのに集中してみてください。いかがですか? 頭や心の中に静けさや安心感がほんのり広がるのを感じられるのではと思います。
あなたがもし今、食事をしながらこの記事を読んでいたら、スマホやパソコンはかばんにしまって、食べている物にすべての意識を向けてみてください。「お米って、ゆっくりかむと甘いんだな」とか「この鮭、脂がのっておいしい」とか、満たされた幸せな気持ちになると思います。
≪終わり≫
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