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メディアグランプリ

「母、子どもに性教育を試みる」の巻


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:チミモン(ライティング・ゼミ朝コース)

 
 
※卑猥かつ不快な表現がございますが、私の奮闘記としてご容赦いただけますと幸いです。
 
「交尾って何?」
アリの生態についてのテレビ番組を見ているときに8才の長女から聞かれた。
いつかくるとは覚悟はしていたが、いざその時に直面するとドキッとしてかなり戸惑う。
 
それまで子どもには、
「お父さんとお母さんはそれぞれ赤ちゃんの『元』を持っていて、結婚するとお父さんがお母さんにそれをくれて、それが赤ちゃんになるんだよ」
と教えていた。
 
全くウソってわけでもないし。
自分ではうまい言い分だと思っていたが、肝心な箇所には、かすってさえいないことにも気づいていた。
 
「赤ちゃんはどこから生まれるの?」
「赤ちゃんはどうやっておなかにくるの?」
などの質問には、
「もう少し大きくなったら教えてあげるね」
と言ってごまかしていた。
 
だた最近のご時世を鑑みると、そんな悠長なことも言っていられないようだ。残念なことだが性犯罪者はどこに潜んでいるかわからない。いつ何時子どもが被害に遭うかわからない。ネットの発達により卑猥な情報へのアクセスも昔よりずっと簡単になった。取り換えしがつかなくなる前に正しく教えたほうがよいのではないかと思うようになった。
 
自分をふりかえってみると、私はこれといった性教育を受けたことがない。せいぜい小学校で「男女の体の違い」を教わったくらいだ。
親と性の話をするなんて、いい年になった今でも嫌だ。そんな話題、親と絶対に共有したくない。ましてや事細かに説明されるなんて想像するのも嫌だ。
 
そんな自分の感覚から、自分の子どもへの性教育は専門家にお願いしようと考えていた。思春期になったら産婦人科へ連れていき、「お母さんに相談できないことは先生に相談しなさい。一人で悩んではダメよ」と伝えればOKだと思っていた。
 
だが、「思春期を迎えてしまっては手遅れだ」「そういう話題すらタブーになる」というテレビ番組を見て、幼いうちから性教育するべきなのではないか、と考え直すに至ったのである。
 
子どもへの性教育は絵本が有効らしい。
その番組で取り上げられていた絵本は、男女の断面がイラストで描いてあった。
一緒に見ていた主人と、
「がっつり入ってるね」
「これ、アリなのかね」
と結論のない会話を交わした。
 
私たちの世代にとって、「性教育」と「エロ」は切っても切れない関係である。
せっかくかわいく描かれたイラストであってもどうしてもそういう目で見てしまう。
だがそれは、「絵」に対して「動き」と「音声」を脳内補完してしまうからであって、子どもなら「握手」と同じような印象を持つだけかもしれない。
 
主人と話し合ってAmazonで性教育の絵本を探してみた。こういう本に限ってイメージ画像が全くない。しかたなくレビューを参考に一冊の絵本を買った。
レビューには
「うちの子どもはこの本が大好きです」
「素直に理解してくれたようです」
「いやらしさを感じずに受け入れられました」
「産んでくれてありがとうと言われました」
などの書き込みが多く、期待は膨らんだ。
 
翌日、いざ届いた絵本を読んでみた。
想像以上に具体的だ。行為そのものの絵はないが、文章でしっかり書いてある。
「おおきくなる」
「いれる」
「うごきがはやくなる」
「きもちがよい」
「みぶるいする」
「ねばねばしたものがでる」
NGワードばかりである。
この絵本について主人と話し合ってはみたものの、子どもがどうとらえるかは全く予想できない。丁か半か、やってみるしかない。
 
かくして、ある夜読書会を開催した。
 
私が危険地帯と位置付けていたページで長女は「うえー! 気持ち悪い!」と叫んだ。
雲行きは怪しいがここは押し切るしかない。心の中の動揺を隠して続きを読んだ。
危険地帯のあとは、おなかの中で赤ちゃんがどう育ち、どう生まれてくるかについてのお話しである。
今ちょうど私が妊娠中なので「お腹の赤ちゃんは今こんな感じだよ」などと意識を「赤ちゃん」に向かわせることに全力を注いだ。
 
何とか読み終わった。こんなに疲れた読み聞かせは初めてである。
 
4才の次女は赤ちゃんのイラストを見てニコニコしていたが、長女は
「そんなところから生まれたなんて、ウンチと一緒だー!」
と床を転げまわっていた。
「おしりから生まれたんじゃないってば」
と何度か説明していたら、
「ていうかさ、一番気持ち悪かったのはさ、おまたにちんちんが刺さっちゃうやつ! お父さんとお母さんはそんなことしたの?」
超ド直球、それも剛速球の質問が飛んできた。
 
いやらしさを感じずに素直に受け入れて生んでくれたことに感謝するはずじゃねーの……?
 
逃げも隠れもできない状況だが、
「それはお父さんとお母さんの秘密!」
と言ってそれ以上の追及を免れた。
 
性教育を親の性行為とつなげかけた長女に追加情報をどうやって与えていくかは課題だが、少なくとも出産についてはかなりオープンに話せるようになった。
「あなたは頭がつっかえて大変だったよ」
などと笑い合っている。
 
娘たちには性生活を含めて愛のある幸せな生活を送ってほしい。
そしてもし子どもを授かることがあったなら、私がそうだったように100%喜べる状況であってくれると嬉しい。
その願いを胸に、母による性教育はまだまだ始まったばかりである。
 
 
***

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2018-08-02 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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