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メディアグランプリ

練習なしで字が上手くなる、ちょっとしたコツ


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:飯田峰空(ライティング・ゼミ木曜コース)
 
 
「習字の授業」と聞いて、何か思い出すことはありますか。
 
墨汁で手がベタベタに汚れてしまうこと。筆が頻繁に割れて二股になってしまうこと。小筆で名前を書くと文字が潰れて真っ黒になってしまうこと。夏休みの宿題で習字道具を家で出すのが面倒だったこと。全員の文字が教室に張り出されてしまうこと。
とにかく苦手だった、いい思い出がない、好きじゃなかったという声をよく聞きます。
 
私の職業は書道家です。
「書道家ってどんな仕事をするの?」とよく聞かれますが、主な仕事は作品販売や企業のロゴ作成、オーダー制作。そのほかに、ワークショップでの指導があります。大人向けのワークショップでは、この冒頭のやり取りがよく行われます。
 
学校での習字の授業は、お手本を横に置いて、自分で書いた文字を近づける作業です。体育や美術よりも、明確に「正解」を見せつけられるので、なんとなくのうまい・下手のジャッジは容易にできてしまいます。だからといって、「正解」までに何が足りないかを、一人ひとりに伝え、体得させ、向上させるための時間は学校の授業では足りません。
「もっとうまく書きなさい」と言われるのに具体的なアドバイスはない、なんて経験はありませんでしたか? 
子どもの時に、文字を書くのが下手なんだという想いが刷り込まれると、苦手意識を持ったまま大人になります。更に、字が下手な故に用件が通じずに困るということはまずないので、自分の字を見つめるタイミングや苦手意識を払拭する機会がないのかもしれません。
 
もし字を書くことに苦手意識があったら、試しに最後まで読んでみてください。
本格的な練習は必要ありません。このイメージさえ持ってもらえれば、自分の文字を前より好きになれる。そんな秘訣をお教えします。
 
 
文字をうまく書くコツは、あなたの妄想を爆発させることです。
人の外見にそれぞれ特徴や個性があるように、文字にもパーツの特徴や個性があります。それらのポイントを見つけて強調して書くことで、魅力が匂いたつ堂々とした文字になります。
 
具体的なポイントは二つです。
まずは、文字全体の「体型」をみます。
「目・月」などの細長い文字はスマートな人、
「皿・立」などの平べったい横長の文字はぽっちゃりした人、
「国・門」など横も縦もある字はガタイのいい人など、想像を膨らましていきます。文字の意味から、性別や年齢が限定して見えてくることもあります。思いついたら、そのイメージを大切にします。これは、ヨーロッパの言語の男性・女性名詞のように、確固たる正解はありません。なので、主観や思い込みで構いません。
さらに、何を身につけ、どんなことをしている瞬間なのかなどの風景が見えてくることもあります。ここまでイメージできたらしめたものです。あなたには才能があります! 
ちなみに私は、「舞」は片足立ちで踊っているバレリーナの女性、「走」はストライド走法で軽やかに走っている男性の陸上選手。「玄」はメキシコのつばの長い帽子をかぶったおじさんなどに見えてしまいます。
 
このような目線で文字を見ることができたら、次のステップにいきます。
今度は、その文字のチャームポイントを探すのです。
文字にはそれぞれ、可愛らしいところ、格好いいところなど長所があります。
「この点点が可愛いな」
「このハネがかっこいい」というところを見つけて、太く・大きく書いていきます。
もし、そのような感覚で見ることが難しければ、縦線・横線以外のパーツや「このパーツ変わっているな……」と思うところを強調して書けばいいのです。
例えば、「竜」の字の場合、縦線・横線で構成されている中で、最後の一画に動きがあります。その一画を書く時に、頭に竜を思い浮かべて暴れるように思いっきり書くだけで、一気に生命力のある文字になります。
また、このパーツが書きにくい、嫌だと思うところがあれば、それもチャームポイントになります。
「あの人のここは好きじゃないけれど、あの人らしいよね」という愛すべき欠点を持った人って、周りにいませんか?あんな感じです。
 
うまく書こうとしなくていいのです。
不思議なもので、想像して印象をつけるだけで、書く時に意識が向きます。
 
私は子どもの時から、文字に人格があるように見えていました。擬人化ですね。
教科書を眺めていても、文章の内容以前に、老若男女が一箇所に集まった社会の縮図のように見えてなりませんでした。おそらくこの感覚は共感してもらえないだろうと思い隠していましたが、そのことを書道に吹き込んでみるとしっくりきて、いつの間にか文字で仕事をするようになっていました。
 
試しにこの後、ご自分の名前を紙に書いてみてください。
いつもより少し違う文字が現れたら。字を書くのが楽しいと感じてもらえたら
……と思うと、ワクワクが止まりません。

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この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
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2018-09-20 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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