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メディアグランプリ

自分のシゴトが、仲間の生き甲斐になっていた


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:永井彩華(ライティング・ゼミ朝コース)

 
 
「この歳になっても、新しいことに挑戦できて嬉しい。人生が楽しくなってきました」
 
これは、一緒に仕事をしている仲間がわたしに言ってくれた言葉だ。この言葉を思い出すだけでこの先1年は働き続けられると思うくらい嬉しかったし、まさにこう言われたいがために、わたしは今の事業をしているんだと自覚した。
 
わたしは地方在住で子どもがいる女性たちに「書く」技術を教えている。そこで教えたスキルを活かしたライティングの仕事をつくって、在宅でもパソコンとネット環境さえあれば仕事ができるようなサポートを行っている。
 
子どもがいる女性は、時間的制約があってシフト制の仕事をするのが難しく、働くことを諦めていることが多い。また、都心ではあまりないかもしれないけれど、地方では「妻を働かせることは恥だ」と思っている男性も多いのだという。そんな環境のため、優秀で意欲的な女性もなかなかチャレンジをする機会を得られない状況があるのだ。
 
わたしがずっと続けてきた「書く」という仕事で、地方の女性たちの働く選択肢を増やすことができないだろうか。そんな想いがこの事業をつくる発端だった。
 
現在は、ライターの需要がどんどん増えている。在宅ワークで仕事を得るのに定番であるクラウドソーシングサービスにもライティングの仕事はとても多い。しかし、単価が低い仕事が多くて、満足に収入を得ることが難しくなっているのが現実だ。そして、淡々とこなすことが必要にもなってくる。イメージよりもクリエイティブな仕事ではない。ただ、在宅で自分のスキルを使って仕事をする最初のステップには、ライティングの仕事はとても良いと思っていた。
 
かつてはライターとして消耗しきった経験のあるわたしは、女性たちに書く技術を教えながらも「この仕事は、本当に人を幸せにするのだろうか」という葛藤が常にあった。わたしが入ることで、適正な単価を支払うことは担保ができる。一方で、やりがいを感じてもらうことには自信が無かった。
 
「辛くありませんか?」
 
「この仕事は楽しいですか?」
 
そんな声をかけながら進めていった。お金を儲けるためにやっているのではなく、女性たちに自由で充実した働き方を提案したい。だから、こちらが疲弊してしまったら元も子もないのだ。
 
1人でクライアントとのやり取りから、ライター達の記事チェックまで全てをやっていた。クライアントの要望も満たしながら、ライターたちのケアや技術向上のサポートをするのは、なかなかハードだった。
 
しばらく続けて慣れてきた矢先、クライアントから初めてのクレームをいただいた。大事にはなっていないのだが、その対応にわたしもメンバーもかなり消耗した。もっと技術を磨き、体制も変わらないといけないと思ったので、普段は遠隔で仕事をしているメンバーたちとのコミュニケーションの量を増やし、1人1人と向き合う時間をもうけた。
 
ある日、メンバーの1人がこんな話してくれた。
 
「息子の宿題で、親の仕事について話を聞いてくるっていうのがあって。わたしライターの仕事の話をしたんです」
 
どきっとした。どう思ってくれているのだろう。
 
「この仕事のやりがいについて聞かれたから、改めて考えてみたんだけれど。地方からでも全国へ情報を発信することができて、全国の人たちに記事を読んでもらえるのがとても嬉しいです」
 
わたしも最初はそう思っていたかも、と。懐かしい気持ちになった。
 
「この仕事を通して、いくつになっても、やる気さえあればどんな仕事もできるんだなと思いました。子育ても楽しいけれど、ママとして子どもとセットで扱われがちだから、別で自分のアイデンティティができるのが嬉しいんです。女性も40代からいけるじゃん!って思えたから、人生が楽しくなってきました」
 
今までの迷いが吹き飛んでいくようだった。わたしにとって当たり前すぎて、時に価値を見失っていた仕事が、仲間の希望にもなっている。胸を張って、この仕事を推進しよう。そう思えた瞬間だった。
 
20代後半のわたしはこれまで、先輩の女性たちがどんな想いで生活しているのかを知る機会があまりなかった。女性たちが感じている課題に向き合って、一緒に解決していきたい。
 
自分のつくった仕事に誇りを持とう。自分にとってなんでもないことでも、仲間にとっては新鮮で、生き甲斐にもなり得ることなのだから。
 
 
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この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
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2018-09-27 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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