39歳男子、生まれて初めて猫を飼う。
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記事:川口 民夫(ライティング・ゼミ木曜コース)
唐突だが、生まれて初めて猫を飼いだした。
先々週の土曜日に長崎から連れられて2匹の猫が我が家にやって来た。
茶トラとキジ猫で、生後2ヶ月。500mlのペットボトルくらいのサイズ。
気付いたら、あっという間の10日間だった。
猫を飼い始めることになったのもひょんな流れからだった。
もともと、嫁の「猫がいる暮らしがしたい」というたっての希望があったものの、DINKSな僕らは「お互いに仕事帰りが遅いので当面無理だね」と話し、猫のことは先延ばしにしてきていた。
そんな今年の8月の折、Facebookのタイムラインに昔の仲間の書き込みが目に飛び込んできた。
「長崎の実家で子猫が10匹生まれたので里親を募集します」
動画を眺めると、猫党でもない自分でも自然と顔がほころんでしまうほど可愛い子猫たちがじゃれたり、飛び跳ねたりしている。これはタイミングが来たのかもな。
嫁にその動画を見せると、「かわいいー」を連呼する。確かに犯罪級に可愛い。
「なんかせっかくのタイミングだし、この猫の中で引き取る子を決めようか」
嫁は子供の頃から猫を飼っていて、今も実家に猫が暮らしている猫エキスパート。自分はペットを飼ったことがないド素人。
猫に関する事を決めるときには嫁が頼りだ。
10匹の猫をじっくり観察していると、どの猫も食べたいくらいの愛嬌でなかなか選べない。急に自分事として楽しみになりだ
してじっくりどうしたものかと相談していると、
「んー、子猫の時に一人で留守番させるのは可哀そうだよね。私たちは帰りが遅いし……」
と嫁がつぶやき出した。
「もう少し大人な猫を引き取る方が良いのかもね」
自分は全くもってよく分かっていないので、そういうものなのか、と頷きつつも、仕事で培ってきた課題解決力が動きだした。
「そしたらさ、二匹飼えばいいんじゃない?兄弟でうちに来るんだったら、留守番している時にも一緒に遊べるだろうし。
それに1匹も2匹も手間がそんなに変わるわけではないし」
「えー、でもお金が倍かかるよ」と少し心配げな反応をするも、そんなに説得を頑張らなくてもすぐに相談事は猫選びと猫の名前決めに移っていった。
かくして、10/5土曜日に2匹の猫はやってきた。
初日は新しい環境に戸惑う2匹で逃げまどっていたけど、適応力は凄まじい。翌日から、好奇心を全開にして家中を走り始めた。こんなに猫は縦横無尽に走り回るものなのか!初めての事に戸惑いの連続だった。
<猫を飼い始めて戸惑ったこと>
① トイレの掃除が大変……自分以外のトイレの世話なんてしたことないから、最初は臭いに慣れなかった。ちゃんとトイレに行く習慣が最初からついていたのは御の字だった。
② お腹が空いたらニャーニャー騒ぎ立てる……決まった時間に餌と水を出しておけば大丈夫なもんだろうと勝手に思っていたけども、朝・昼・晩関わらず自分たちのタイミングでニャーニャー合唱を始める。こちらの顔をマジマジと見つめている時は餌が欲しい時なのかと分かってきた。
③ カーテンをはじめ家のあちこちが壊れ始めた……早くも一部のカーテンがボロボロになり始めた。カーテンは爪を立てて登るものだという概念を新しく教えてもらった。
④ 家で仕事をしていると邪魔をしてくる……家で急ぎの仕事をやっていると、そういう時に限って邪魔をしてくる。構って欲しい時に構って欲しい素振りを見せる。なんて自由なんだ。
正直、この10日で生活がガラリと変わった。
これまで、外での活動を中心に動いてきて家にはほとんどいないような生活だったが、家に猫がいることで「早く帰って遊ばなきゃ」とか「お腹空かせてないかな」と家の事を気にするようになった。
嫁との会話も猫の話題が半分以上に占めるようになった。外でやならくてもいい仕事は、家でやれば良いと思うようにもなった。家では集中できないから取り合えず外には出ると思っていた自分がそんな風になるなんて意外だ。
家にいて猫と戯れている時間は今まで試してこなかった楽しい遊びだし、寝ている時に毛布の上に乗っかってくる時など至福の時間だ。戸惑ったことを列記したけれども、その戸惑いを差し引いても彼らがうちにやってきたことで、家で楽しむ時間が長くなったことは間違いがない。
(これを書いている最中も何度となく邪魔をされていて、なかなか筆が進まない。また、ニャーニャー言ってる)
猫と暮らし始めたことは、間違いなく僕の生活を変えた。そして今後も僕の人に対する態度も変えていく気がしている。
これまで外のことばかりを考えていた自分が家と外の両方の考えるようになって、誰かの面倒をしっかりと見るようにシフトしていく。人って変わるものなのだな。
最後に。
実は来年の2月には子供が生まれる予定だ。これまで2人だった家族も春には3人・2匹と一気に大所帯になる。
もともと2人だけでもうるさかった我が家がもっと賑やかになる事は間違いない。新しい生活も今から楽しみだ。
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