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メディアグランプリ

幸せのヒント、おはようくつした


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:Hawa(ライティング・ゼミ日曜コース)

 
 
「あー! もう! 時間ないのに!」
はいたくつしたが穴あきだった時。それが1分1秒を争う朝だったらなお、腹が立つ。
急いでいるのに、電車乗り遅れちゃう! 替えのくつしたどこだっけ?
(時間に余裕を持てと言われても、やっぱり朝はこうなっちゃいますよね)
 
「わあ! くつした穴あきだよ」
くつを脱いだ瞬間に、破れたくつしたから、親指がのぞいていたら、とっても恥ずかしい。
替えのくつしたなんて、持ち歩いていないから、必死に穴を隠そうとして、くつしたのつま先部分を足の指で握ってその場をやり過ごす。気づかないでほしいなあと思いながら。
 
本人が気づいていれば、まだいい。でも、本人よりも先に周りが気づいてしまったら悲惨だ。
言おうか、言うまいか。座敷での取引先とのお食事会のように、いわなかったらまずいシチュエーションというのもあるけれど、どんな時でも言ったら言ったで確実に気まずくなる。
葛藤の末、
「くつした、穴あいてますよ……」
と、声をかけても、
「はい……ありがとうございます……」
くらいのリアクションしか返ってこない。気まずい気まずい穴あきくつした。
この、超、気まずい穴あきくつしたを、ほっこりしたものに変える、魔法の言葉がある。
それは、「おはようくつした」。
 
仙台を中心に使われている言葉だそうだ。穴があいているくつした、特に、親指部部に穴があいていて、指が見えている状態を「おはようくつした」 というらしい。
 
「あ、おはようくつした」
と思うと、くつしたをはいたときの穴あきがちょっとかわいらしく思える。イラっとする気持ちがなくなって、なんとなく穴あきくつしたがほほえましく思える。
それに、
「くつしたに穴があいていますよ」
というのは、お互いに気まずい。
だって、その場ではき替えることもできないし、どうしようもない。
ちょっと顔を赤らめて、
「すみません」
っていうくらい。
でも、
「あ、おはようくつしたじゃん!」
というと、
「そうだねー、ははははは」
「わははははは」
と、むしろ、明るい空気を作ることができる。
「おはようくつした」 は、魔法の言葉だ。
この、気まずいもの、そこまで悪くもないけれど、すこしマイナス要素を含むものを、チャーミングに表現する言葉、というのは素敵だなあと思う。
ちょっぴりマイナスな、ブルーな状況を、楽しく、明るくとらえて笑いに変えてしまえる、「おはようくつした」。
 
表現をちょっと変えるだけで、とらえ方をちょっと変えるだけで、明るくなれる。いい空気を保ったまま、お茶目な表現でそれとなく指摘することができる。ちょっとした失敗もかわいらしく表現することで、失敗した人は救われるし、周りの人も気を使わなくていい。
 
この、「おはようくつした」という言葉には、毎日を明るく過ごすヒントみたいなものが隠れていると思う。
 
別に、破れた、穴あきのくつしたに限ったことではない。
いろんな、毎日のちょっとした失敗でも、ちょっとへこむようなことでも、ちょっと相手に言いづらいことでも。
「あー、やらかした」
って思うことを言葉や表現を変えて言ってみたり、「ポジティブな視点から見てみよう」 と思ってみたりする。そうしたら、そんなに落ち込むようなことでもないかもしれない。気にならなくなるかもしれない。相手を傷つけずにすむかもしれない。
 
目の前にある状況、例えば、くつしたに穴があいている、という状況は一つだけれど、それは変えようがないけれど、それをどう人に伝えるかで、人間関係は変わってくる。
起こってしまったこと、事実は一つだけれど、それをどう表現するか、どうとらえるかで、幸せ度は変わってくる。
 
おこってしまったものは仕方がない。でも、ポジティブにとらえよう、いいように表現しようと思うと、自分の気持ちは、常に前向きになれる。
盛大に穴のあいたくつしただって、「おはようくつした」っていうとかわいらしく聞こえる。しかも、それがきっかけで雰囲気をよくできるから、なんとなくいいもののように思えてくるかもしれない。
実は、ただの穴のあいたくつしたなのに。
 
日常の、ちょっと気まずいこと。言いづらいこと。失敗。悲しいこと。全部、そのまんま表現するのではなくて、できるだけポジティブな言い方を考えてみよう。穴あきくつしたを「おはようくつした」 って言うみたいに。
そうしたら、周りは自分にとってプラスなものばかりになって、毎日を幸せな、ほっこりした気持ちで過ごせるかもしれない。

 
 
***

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2018-10-18 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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