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メディアグランプリ

飽きっぽい性格と凡事徹底


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:前田尚良 (ライティング・ゼミ日曜コース)

 
 
「おまえほんと何やっても続かないよな」
私は物心ついた時からよく父親に言われた言葉だ。
「また新しいことなんか考えたのね」
これも身内からよく言われる。
そして数か月後
「あれどうなったの? もうおしまい?」
「やらないのによう手出すわ」
「もういいかげんにしなよ、お金の無駄だわ」
とこうなる。
 
悔しいが言われた言葉は当たっている。
私は本当に飽きっぽい性格なのだ。
近道ばかりを考える性格と言ってもいい。
かつてバスケットの神様と言われるマイケルジョーダンはこう言った。
「目標を達成するには全力で取り組む以外方法はない。そこに近道はない」
私にとっては「いや全力で取り組むことはわかるけど、近道してもええやろ」
とこうなってしまう。
イチローはこう言った。
「確かな一歩の積み重ねでしか、遠くへはいけない」
でも私はこう思う。
「いやー確かな一歩を積み重ねるうちに不安にならへんか? 遠くにいけるかどうか」
 
いや自虐的ばかりになってはいけない。
物事には必ず両面があるのだ。
長所と短所は表裏一体だ。
私のことを小学校6年時の担任の先生はこう述べた。
「テストがある直前、成績が下位の連中といつもプロレスごっこをしているのにだいたい成績はトップ」
なんのことはない前日の夜に傾向と対策を立ててだいたい試験に出そうな所は網羅しているのである。
「体育の時間にサッカーをやるといつも点を手っ取り早く取るためゴール前に貼りついてシュートを狙う」(正式なルールでは違反だが小学生なので適用されていない)
これもなんのことはない中盤の接触を省きたいだけである。
 
しかしこのような性分で世の中通用するほど甘くないことは世間解のある方ならお分かりだろう。
長所は生かさなければならないが多少は短所も矯めなければ世の中生きてはいけない。
ある日本の有名な高額納税者はこういっていた。
「人間は得意なことは他人の三分の一の努力でできるところが不得意なことは他人の三倍の努力が必要である」
 
「ふーん、じゃあどうやって悪いとこ直すの?」
妻が茶の間でそう言ってきた。
「いや完全に直すのは無理だよ、これは性格だから」
「例えば仕事の姿勢とか勤怠とかこういうのは直すことはできるよ、でも性格は基本的に変えることはできないよね」
と私が言うと「うん、そうよね」とお茶をズズーとすすりながら妻は相槌を打った。
 
「必要なのは習慣の大切さを理解することと凡事徹底かな」
「習慣はわかるけど凡事徹底?」
妻はこの「凡事徹底」という聞き慣れない言葉が理解したか、してないような不思議そうな表情をした。
「凡事徹底とはね、当たり前の事を当たり前にやるっていうか基本動作を徹底的にやるっていうかね」
「基本動作を忘れずに応用動作に入っていくというか」
「言いたいことわかるかな?」
「なんとなくわかる」
 
私は続けた。
「例えていうと、ある経営コンサルタントが言うには企業経営の基本は整理整頓、清掃なんだとさ。経営状態がよくない会社ほどトイレが汚いとか工場なんかでいうと、ちゃんと道 具の置く場所が決まっているかとかボルト、ナットが落ちてないかとかね」
「なるほど、なるほど」妻はこの言葉で納得のいく表情を浮かべた。
「スポーツに例えると相撲の基本は四股だっていうよね」
「しこ? ああ、あのお相撲さんが、ガニ股になって脚降ろすやつか」
「そうそうスポーツの世界も基本をしっかりやる人は選手生命が長くなるらしいよ」
「そうなんだ、でもさ、続けるのは強い意志がいるんじゃないの?」
と妻は私に対して疑惑の目を向けた。
「そのためには習慣の力をどれだけ駆使できるかだね。意志が弱い人ほど習慣の力は必要らしい」
「イチローはね、習慣の達人なんだって。誰にもできる平凡な努力を誰にも負けない非凡さで実践してきたことが天才イチローをつくったのさ」
「そういえば、毎日カレーライスを同じ時間に食べるらしいね」妻は思い出したようにそう言った。
「ああ、それ習慣のパターン化ってやつだよねパターン化すると無意識に体が動くらしいよ。やってみなきゃ」
「とにかく良い習慣をどれだけ凡事徹底で実践できるかだね」
 
と、私はこのように自分の性格と日々格闘しながら、長所も伸ばさなければならないが同時に短所も矯正できるようにがんばっているつもりだ。
 風呂の中にはビニールで包んだ英単語帳のコピーがぶらさげられ、風呂から出た後はストレッチをやる。
気が付いた時はだんだん進んできた老眼を治すための眼球トレーニングして症状が悪化しないようにする。
がしかし、このように努力をしても時々悪い癖が出てハンドルを近道に切ろうとしてしまう。
「やっぱり性格は直んねえや」
「でも、がんばろう」
とまた気持ちを切り替えている。
人生は一冊の問題集なのだから。
 
引用:「イチローの成功習慣に学ぶ」児玉光男著
 「30日で人生を変える続ける習慣」古川武士著 

 
 
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2018-10-24 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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