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中国のお見合いは、スカウターの戦闘力で決まる


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記事:二平 燎平 (ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
「私の息子とお見合いしてみませんか?」
 
「私の娘は、信用スコアが700点もあるの。一度、デートしてみて!」
 
あなたは中国にある、お見合い広場を知っているだろうか?
お見合い広場とは、中国北京市内の人民公園の中にある、お見合い相手見つけるスポットのことだ。ただ、日本のお見合いとは少し違った所が、このお見合い広場の面白いところだ。
 
日本でお見合いと言えば、お見合いサイトに登録をするか、お見合い相手を紹介してくれる業者に頼むのが一般的ではないだろうか。
 
しかしそのお見合い広場では、親たちが自分の息子・娘のプロフィールや写真を貼った張り紙を配ったり、お見合い広場の掲示板に貼ったりして募集を行うのだ。
 
しかも、お見合い相手を募集している親たちは、1人、2人ではない。土日となると、大きな公園の広場が人だかりで、歩きにくくなるくらい人が集まるのだ。さらに、息子・娘のプロフィールが書かれている張り紙がいたるところに貼られている。公園の掲示板や椅子、傘を広げて、傘にまで貼り付けている人もいるくらいだ。
 
まさに、市場で魚や野菜を売っている様なイメージで親たちが、自分の息子・娘を売り込んでいる。「私の息子と結婚しませんか?」というように。あるいは、新宿の歌舞伎町を歩いているときのように、少し歩くと呼び止められ「私の息子はどうですか?」と聞かれるのだ。
 
お見合い広場で人気を集める条件として挙げられるのは、息子・娘のスペックである。例えば、年収、学歴、保有資産、容姿などである。しかし、お見合い相手を選ぶ基準として年収や学歴よりも重要視されるものが、近年出てきたのだ。それが、信用スコアである。
 
信用スコアとは、ドラゴンボールのスカウターのようなものである。みなさんもドラゴンボールを見たことがあるだろう。ベジータが目につけているアレだ。強い敵の戦闘力を図ろうとするとよく壊れるアレのことだ。スカウターをかけると相手の戦闘力が数値化される。
 
スカウターと同じで、中国の信用スコアサービスであるジーマクレジットは、人の信用力を数値化してくれる。ジーマクレジットの信用スコアは会社情報や年収、個人資産や過去に購入したものによって数値が決まるのだ。しかし、そういった指標だけであれば、今までの、お見合いを選ぶ基準と変わらなかったが、信用スコアには、SNSでの友達関係や、ボランティアでの活動なども評価に含まれてくるのだ。経済力だけではない指標も入ってくるということだ。ジーマクレジットの信用スコアはスマートフォンやパソコンで確認することができる。
 
ジーマクレジットの信用スコアは350点から最高950点くらいまであるらしい。ちなみに、550点以下は悪く、一般は600~700点、700点を超えるユーザーは希少であり高信用力者だ。ドラゴンボールだと、350点くらいは、サイバイマン。600点くらいは天津飯。950点はフリーザくらいだろうか? 
95点は、ほぼいなくいたら、スカウターが壊れるくらいの信用力かもしれない。
 
近年、お見合い広場では信用スコアが相手を選ぶ基準になっているらしい。あるいみ、信用スコアはドラゴンボールでいう、戦闘力だ。高ければ高いほどいい。
 
この信用スコアは中国では、かなり浸透されている。なぜここまで普及しているのだろうか?様々な要因がある。その中でも個人的に思うのが、中国の文化的な所があるのではないかと考える。
 
中国は他人やモノを簡単に信用しない文化がある。なぜならば、昔から偽札が多く、パクリの物が多い。情報も国に操作されている。お金、情報、モノ。全てに疑いを抱きながら生活している。
 
今まで見える化できなかった信用を数値化することにより、信頼をすることができる。今まで疑っていたものでも数値化することによって信頼することができるのだ。
 
信用を数値化する。確かにわかりやすく、面白い。しかし、本当にその数値は正しいのだろうか? 数値よりももっと大切な物があるのではないだろうか? 
 
昨今、ヤフーやドコモも信用スコア事業に日本国内で展開を考えており、サービスをローンチする予定だ。数年後、日本でも信用力で結婚相手を見極める時代になるかもしれない。
 
スカウターの戦闘力で相手を決めるようになるかもしれない。
でも僕は、数値よりももっと、大切なものを大切にしたい。
 
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2018-10-25 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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