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メディアグランプリ

思考とは格闘技である。だから書かないといけないのだ。


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:slowman(仮名)(ライティング・ゼミ木曜コース)
 
 
「脱毛サロン……」
「カードローン……」
「脱毛サロン、と、カードローン」
 
最近、市バスや地下鉄で見かけた吊り広告から適当な言葉を拾ってそれらの共通項を見出す訓練をしている。
なんのためか? それは文章を書くため、とでも言おうか。
 
文章を書くことを私は好きなのではないかと思って今まで生きてきたが、どうやらそれは大いなる勘違いだったようだと最近漸く気づき始めた。
毎週毎週2,000文字をひねり出すというのはどうしても、こんなにも大変なのかと思う毎週月曜日の締め切り24時前。
日曜日から月曜日にかけて「あーどーしよー」という絶望感にも似た焦りに苛まれ続けている。
昔から上司から「お前の文章は散文だ、協議書になっていない!」と怒り続けられても、仕事で任されたマニュアル作成が理系のプログラマーからは、「もう文章になってないから、マニュアルを書かないでほしい」と言われてその仕事をやめても、自分には文章を書いて伝えることができるはずだと心のどこかで信じていたのだが、妄信でしかなかったと思えてならない近頃。
 
そんな折、ふと、とあるトレーニングを学んだことを思い出した。全く関連性のないものを2つ繋げて共通項を探すことで2つの物事を違った視点で見ることで今までなかった共通項を見つけたり、もしくは無理にでも作ってみたりするトレーニングである。それが冒頭の「脱毛サロン、と、カードローン」
 
思い出したのは良いが、これがまた大変なトレーニングで今までやってきて「割とうまくできた」と思うことすらなく、共通項を考えているうちに降車駅に着くか、頭が疲弊して眠りに就くかがいいところだった。
そんなトレーニングをしなくても、毎日文章を書けばそれなりにできるようになるのではないかと思ったりもするがそもそも、毎日2,000字も書けないし、週一で書くのですら苦労しているのだからこういうトレーニングをしようかと考えているのだ。
 
いやはや文章を書くとは、一体なんなのだろう。そもそも何のために書くのだ?
文章を書きたいだけならば、日記を毎日書けばよいではないか。
日記ではなくて、他人に読んでもらおうとする文章を書くのはなぜだろうか。
格好いい文章や、きれいな文章を書いて他人に褒めたたえてもらいたいからだろうか?
もちろんそういう側面はあるだろう。「私は褒められて伸びる子なんです」のような。
でも、もっと何かあるような気がしている。
 
文章を書くのがしんどくなってしまう理由の一つに自分の物の見方が他の誰かと変わらない一編通りだからだというのが少なからず感じるところ。これをうまく言い表していると思った例えで、お笑いのネタ作りで、売れている芸人さんが「みんなと同じモノを見ても違った視点で捉えられるのかが大切」と言っていた言葉。書くこととも似ていると思う。
斬新な視点、常識には捉われない自由な発想、きれいな落としどころ、文章を書く上では欠かせない技術だと最近感じる。
そういう技術は文章を書き続けるだけで上達するのだろうか?
書ける可能性はあるだろうと思う。しかし、たぶんそこが落とし穴で文章を書き続けるからよい文章が書けるのではなくて、文章を書き続けると、日ごろ考えないことを考えて、考える時間や量が増えるから常識的な視点から外れたモノの見方が少しずつ身に付くのではないかと思う。
なぜなら、文章を書くときに何も考えずに書くことはできないから。どうしても考える時間や量が増える。個人的には、考えることは嫌いだ。しんどいから。何かを書こうとするしんどさは、この考えるしんどさのことだと思う。
 
考えるというのは、脳みその格闘技みたいなものだと思うことがある。格闘技は、身体的にはキツいが試合に備えて鍛えることで人並み以上の身体を手に入れて悠々と重いものを持ち上げたりできるようになる。ちょっとやそっとじゃ他人やモノにぶつかっただけでも倒れない身体。考えることもこれに似ていやしないか?
科学者の思考し続けた結果、提示した完璧な数式、のような。
何かトラブった時に、脊髄反射せずに、冷静に分析して落ち着いた判断を下せる人のような。
 
毎週の2,000字ライティングは私には虎の穴である。書いても大した文章にはならないし、評価を得られるとも限らない。それでも何故かしら辞めずに続けているのには、思考の格闘技を行う機会を得ていると思っているからかもしれない。
毎回、ヒーヒー言いながら、それでも思考の格闘技として書き続けること。これも大切な一つのライティングだと思いたい。
 
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この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
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2018-11-16 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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