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実験を始めよう


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記事:根本 純希(ライティング・ゼミ日曜コース)

 
 
僕の子供の頃といえば相当昔のことになるが、当時重要な案件のひとつが「お小遣いをいくらもらうか」であった。
世のお小遣い事情は千差万別で小学生の時は500円の子もいれば、1000円の子もいて、欲しいものは買ってもらえるから
お小遣いは貰っていない子もいた。僕といえば1日100円貰っていたので月にするとだいたい3000円貰っていたことになる。
その貰ったお金というもので様々なことを学んで来たと思う。
高くて買えないものがあれば、お小遣いを貯めて手にいれるという我慢を覚えた。
少ないと不満に思ったときは親に値上げ交渉もする。こちらの要望が通ればこの上なく嬉しいが、交渉断裂の時は悲惨だ。
「無理です」と一言であしらわれるならまだいいが、お金の使い方や日々の暮らし方「手伝いをしない」など、
あれもこれも持ち出されて説教が始まる場合もあるから慎重に行わなければいけない。
相手のご機嫌具合を伺ってから交渉に入る。観察力や交渉術はこの頃に磨かれたのだろう。
 
さて、「人生には三度お小遣い問題を取り扱うことになる」と僕は思っている。
第一次お小遣い期は小学生から働きだすまでの期間、学生時代だ。当然、親から貰うことになる。
次の第二次お小遣い期は結婚してから始まり、これはパートナーから貰うことになる。
この期のお小遣いに関しては貰う側にまわらない人もいる。
働いた収入は自分で管理して「今月の生活費はこれで頼むな」と逆にパートナーに渡す家庭もあるだろう。
そして第三次お小遣い期は子供に渡す側になる期間だ。
現在、僕は子供と一緒に暮らしている生活なので、丁度この第三次お小遣い期に差し掛かっている。
お小遣い事情はこうだ、母親が上の子には500円、下の子には300円をあげている。
僕はお小遣いをあげていない。気になることがあって渡してなかったのだ。
 
気になっていることというのは「使ったらお金が無くなっちゃう」という子供達の考え方だった。
使ったら無くなるので無駄使いはしない。それはいいのだがなんだかひっかかるのだ。
不足・有限という思い込みはこれから大人になってお金を扱うときに影響がある気がした。
僕が大人になった今思うことは、子供の頃にもっとお金の勉強がしたかった。ということだ。
お金のことを話すとがめついとか、いやらしいとか思う風潮もあってか
学校でも家でもお金稼ぎ方はあまり教えてもらってなかったように思う。
お金や経済の流れをしっかりと知ることはそれらを道具として扱えるようになり、
お金に囚われて奴隷になるようなことが無くなるように思っていた。
 
「ただお小遣い渡すだけでは面白くない。お金について楽しく学ぶ方法は無いだろうか……」
ぼんやりと考え数日過ぎたころだった突然閃いたのだ
 
おこづかいでは無く資本金を渡して、それを元手に収入を得てもらおう。
その収入がお小遣いになる。お金を使い無くなるのではなく増やしてもらうのだ。
題して「お金増やそうゲーム」
 
ゲームのルールは6つ
・資本金は2000円、それを元手にお金を増やす
・増えたお金が2人のお小遣いになる
・2人で協力して増やすこと
・収入は2人で相談して公平に分けること
・生きたお金を増やしてみよう
・収入を得た方法、売上報告、気づいたことを毎月教えてください
 
なんでもいいからお金を増やせばいいということは避けたかった
1人でなんでもやってしまえばストレスも無く楽な時もあるだろう
でも協力しあえば結果を分かち合える仲間がいる充実感や喜びも増えるはず。
だから協力してみ!
なにをもって公平とするのか、公平をどう定義するのか
真っ向から意見対立するときもあるだろう
だから思う存分話し合ってみ!
お金には生きたお金と死んだお金がある
うれしい! ありがとう! 幸せ! 楽しい! と喜んで払われるお金は生きたエネルギーが循環する
逆にこんなものにお金払うなんてもったいないと渋々払うお金は死んだエネルギーが伝わる。
どうか知恵を絞って生きたお金を増やし喜びを循環させておくれ!
 
このアイディアをパートナーに話すと許可が下りた。
 
子育て方法に正解は無い
例えば「良い子に育つ8つの方法」なんてものがあったとして、
それをそのまま全部真似すれば必ず良い子に育つ保証なんてないのだ。
学ぶとするなら小手先のテクニックではなく在り方や心の持ち方
 
大事なことは大人が子供たちの生きる力を信じ経験していく姿をどっしりと見守れるかどうか
 
これは子供たちだけの経験じゃなく大人にとっても経験なのだ
このゲームが僕らにどんな影響・恩恵をもたらすだろう。
子供たちはどんな方法でお金を増やすだろう。
想像するとワクワクする。
 
さあ、壮大な実験を始めよう。

 
 
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2018-11-16 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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