メディアグランプリ

「ゆとり世代」の私たちが会社を変える一歩を作った日


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:はるな(ライティング・ゼミ日曜コース)

 
 
このような機会をありがとう、感謝です。
 
この一言を見て、何だか救われた気持ちになった私。
先日の昼休み、会社内の会議室であるイベントを試みた。
 
タイトルは「〇〇さんと考える、私のキャリア・会社のこと」。
 
有志のプロジェクトメンバーによる東京で働く社員を対象にしたある企画だった。
 
正直隣の席の人が何を考えているのか分からない。
もっともっと楽しく働くために、普段みんながどんなことを考えているのか、聞いてみたいし、私だって話をしてみたい。
 
そんな私たち若手の声を集めての企画だった。
 
比較的コミュニケーションは多いはずなのに、正直相手が本音を言っているのかわからない。
 
私たちが感じていた課題の一つ。
なんだか正解を求められているようで、私たちでさえも、話す人の顔色を伺う。
 
今や「個」の時代と言われるものの、それを否定されている気持ちになった。
「そういう考えもあるんだね」と選択肢の一つとして捉えてもらえればそれでいいし、そこで一人でも共感を生むことができればさらに幸せなのに、そう考える日はいつの間にか増えていた。
 
ある意味意識高い系の私。
社外のコミュニティにもいくつか属し、平日も仕事終わりにイベントなどに足を運ぶことも多く、会社とは異なる顔がある。
こちらの方が自分らしさを出せる気がしていた。そこでは、それぞれが持つ異なる個性を客観的に捉えてくれ、「ここにいていいんだよ」と言ってくれているような気がしたのだ。
 
一日の半分以上の時間を過ごす職場。
楽しく働くためにできることは色々とあると、直感的に感じていた。
 
プロジェクトメンバーにも話をすると共感をしてくれたが、単純に「自分のこと話しませんか?」となるとは全く興味を持ってくれないとアドバイスをくれ、みんなが憧れる人とのセッションを提案してくれた。
ポンポンとアイディアが出て、一気に企画が詰まった。
今年中途入社をした、女性の方をスピーカーに依頼をし、OKをしてくださって告知を開始。
やはりスピーカーの引きも強かったことで3日もせずして10人も集まった。想像以上の集まりだった。
正直、自分のことを考えることよりもそのスピーカーの話を聞きたいという人が多かったように思うが、事前の質問と共に入社の動機や今好きなこと、楽しんでやっていること、これから挑戦してたいこと、会社でやってみたいことなど考えてもらう事前課題を出した。
 
迎えた当日。
スピーカーの人も少し緊張をされていたが、自分自身の話を赤裸々に話してくださり、みんな頷きながら聞いていた。
そして、3人一組になってのディスカッション。みんな話を聞いて感じたこと、自分のことを話してもらった。
正直場の設定をしなくても、どんどん会話が膨らんでいった。
 
私が描いていたのは、まさにこのような空気感。
 
始まった当初は少し緊張していた参加者も徐々に盛り上がり、時間ギリギリになるまで話をしていた。
 
終了後にアンケートを書いてもらった。
・これまでできていなかった自分の棚卸し。今日をきっかけにできてよかった。
・もっとみんなの考えや価値観を聞いてみたいと思った。
・悩んでいるのは私だけでないと感じることができて、嬉しかった。
 
それぞれが自分の言葉で思っていることを伝えてくれて、本当に嬉しかった。参加者の世代はバラバラだが、みんな同じことを感じていたのだと分かった。
 
正解はないはずなのに、組織の中で働くと、上司などに正解を求めにいってしまうのは私だけだろうか。
でもそれもいつか苦しくなって、自分と葛藤をしていることもある。
人にはそれぞれ個性があって、それぞれが認め合い、掛け合わせによって、新しいものも生まれるのではないかと思う。
 
私は「ゆとり世代」。
入社以降、何かにつけて「君ってゆとり世代?」と聞かれた。
何だかゆとり世代がいけないような気もしたし、だからこそ君の考えは分からないというニュアンスで言われたこともある。
 
「そのように言われるなら、そこまでだよね」
 
ある意味私たちなりの意思表示として、今や転職という選択肢がある。
もともとは働きたいと思った会社で種を蒔き、水をやりながら、自分の花を咲かせようとしていた。
みんなで集まったら綺麗な広場になってそれを見た人に感動を与えられるのかもしれないが、今や、その種を蒔く場所はたくさんある。
 
何故、その会社にいるのか?
私もここ数ヶ月悩みに悩んで、今はまだこの会社で頑張ろうと決めた。
だってやりたいことがある。
さらに楽しく働くために、このイベントをやって少しでも共感者、仲間を増やしていきたいという気持ちになったから。
 
このイベントもたかが1回されど1回。
それでも12名の参加者が「次回もまた参加したい」と返答をくれ、一緒にやったプロジェクトメンバーの後輩とともに14名の輪に広まった。
 
人の心はそう簡単には変わらない。
色々な経験の中で感じているし、今回のこの12名の中にもまだまだ奥底で感じている別の気持ちがあるかもしれない。
 
けれども今回のこのアンケートに対してまずは私たちが信じて見るところから始めてみたいと思う。
 
それぞれの個性で咲いた花で、今の場をさらに綺麗に彩って、少しでも多くの人に感動を与えられるような職場を目指していこう。
私にとって忘れられない日となった。

 
 
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2018-12-05 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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