パーティーに新しい風を吹かせる
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
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記事:岡 健一郎(ライティング・ゼミ木曜コース)
「コレは面白いはず!」
とひとり言を言いながらニヤニヤしてしまった。今年のクリスマスパーティーへワインの代わりに持っていくコレを見つけた昨年の私である。40歳台になると友人とのパーティーに持っていくワインはなかなか難しい。みんな舌が肥えてきたと言えば聞こえはいいが、どちらかというと“うんちく”が多くなり、頭でっかちになっていると私は思っている。その上、当時サラリーマンを辞めて酒屋を始める予定だった私への期待という名のプレッシャーは中々に強い。確かにワインも好きだが、酒屋としては日本酒専門なのだが。
私が見つけたコレは、とても飲みやすく、恐らく飲めないという人はいないだろうという味であるだけでもパーティーに向いている。そしてシュワツとした泡は、単純に盛り上がる。甘くないのもいい。見た目もシャンパンに似ていておしゃれである。
これをパーティーの場で出すと、まずみんな「シャンパンか?」と思うだろう。そしてラベルを見て「違うな」と思い、次に「スパークリングワインだな」と思うはずだ。そして栓を開けた時に白い煙と共に「ボンッ」という音を聞いて「やっぱり!」という人もいるかもしれない。もしかしたら、一人くらいは正解に気づくだろうか。
グラスに注ぐと、まず泡がたつので気づかないが、泡が落ち着くと薄っすらと白くにごっていることに気づくだろう。そして「なんだ?」となるわけだ。私はこう言おう。
「薄くにごっているのも雪のようでいいだろ!」
そしてみんなで乾杯をして一口飲む。
「おいしい~」
「意外に甘くないね!」
「さっぱりしている!」
「おかわり~」
反応はこんなところだろうか。女性たちが味わって感想を言っている間に、男たちはコレの正体を推測し始めるだろう。
「あいつは何を買ってきたんだ」
しかし、見た時から気づいていたであろう一人があっさりと答えを言うのだろうな。
「これ、日本酒だろ」
正解である。今回私が用意したのは”スパークリングSAKE”と呼ばれる種類のものだ。
”活性にごり酒”では無い。この辺りはうんちく好きには良いネタだが説明は少しややこしいので割愛する。そしてガス充填タイプではなくて、瓶内発酵タイプだ。うんちくは割愛すると言っておきながら、すでにうんちくっぽくなってきているが、少しお付き合いいただきたい。実はスパークリングSAKEは、近年一つのジャンルを確立しつつある新しい日本酒だ。冬のこの季節には時折目にする「生のにごり酒 開栓注意」とは違い、生酒ではなくて火入れという処理をしてあるので、冷蔵ではなくても保管や持ち運びが可能である。当然ながら飲むときには冷やして飲む。見た目としては、薄くにごったものもあるが、スパークリングワインの様に透明なものもある。また辛口なタイプから少し甘いものまで味も色々と選べる。まさに「日本酒版スパークリングワイン」と言えるものだ。
そして、今回私が用意したものは、この銘柄だけの特徴がある。
それは、オーガニック。
原料となる米はもちろん、製造工程まで含めて、加工品としての有機認証を取得している恐らく日本で初めてのスパークリングSAKEなのである。
これだけの材料があれば「日本酒だろ」と言われた後でも語って納得してもらえるには十分だろう。でも普通であれば語って納得してもらわなくても、新しい美味しい味というだけで良いのではないかとも思う。しかし折角パーティーへ持参するなら少し自慢げに語りたいというのも分かる。そのニーズにはしっかり応えられるだろう。
コレは日本酒好きだけではなく、ワイン好きにもカクテル好きにも受け入れられる日本酒だと私は期待している。若い人のアルコール離れ、日本酒離れが進んでいるが、コレを知ってくれたら少しは意識が変わって飲む人が増えるのではと思わずにはいられない。
日本酒かどうかではなく、美味しいものをみんなで飲んで楽しく話をする、それだけでいいとも言える。適度なアルコールが気持ちも口も少し軽くしてくれる。楽しい会話が弾むのが目に見えるようだ。
コレは「穏 スパークリング オーガニック」
今年のパーティーはコレを持って行ってみんなで楽しもう。きっとみんな新しい世界を感じてくれるはずだ。
飲みやすくてもアルコールは入っています。適量で楽しんでください。
先月試飲した女性は即決で女子会用に購入していたよ。次はあなたの番かもしれない。
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