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メディアグランプリ

家の伝統の作る年末年始

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:平井 千鶴(ライティング・ゼミ 木曜コース)

「かまぼこの飾り切りの記事があったから、切り取っておいたのよ」
帰省した日に義母から新聞の切り抜きを手渡された。

今日は大晦日。
お正月を迎えるために早めにお節を完成させなきゃ。
私の実家では、お正月にお節がでてこないから、お節の準備に追われることはなかった。
夫の実家は、お節づくりが恒例で、市販品はかまぼこと伊達巻くらいしか利用しないから、仕込みで慌ただしい。
今年は、お節を詰めるくらい手伝えるかなと思っていたから、さっきの一言は完全に不意打ちだった。

渡された切り抜きに写っているかまぼこの写真は、華やかで素敵だった。
作れれば、一気に華やかになること間違いなし。
だが、紙を見てうまくできる自信ない。と、一瞬ひるんだが、夫にやり方をレクチャーしてもらえばいいと頭を切り替え、取り組んでみることにした。

かまぼことご対面。
向きを整えて、包丁で切り込みを入れて、形を整えていく。
よし、できた。
少々不格好ではあるが、なかなかの出来栄え。と自己満足に浸りつつ、何個か作ってみた。
孔雀とリボンの形をした飾りかまぼこを仲間に加え、全ての素材は揃ったので、お節をお重に詰めた。この飾りかまぼこ文化がわが家の新たな伝統になるかは来年のお楽しみ。

結婚してから、年末年始は夫の実家で過ごし、今回で12回目になる。
初めて年末年始を過ごしたときは、大晦日にお節を食べ始めたことに衝撃をうけた。
お節はお正月に食べるものだと思って疑うことがなかったから。
夫の家には、その他にも体験したことのないお正月の食習慣があった。

1日の朝はお雑煮で、夜はお節。
2日の朝はおしるこ。
3日の朝は、くるみ餅にきなこもち。夜はとろろご飯。
毎年ではなかったりするので、まだ記憶が定着しきれていない。
義父は、長野出身で義母は新潟出身。日本の伝統と山の文化が入り混じったお正月スタイル。海の文化中心で育った私は、くるみ餅を初めて食べました。義父がすり鉢にくるみを入れ、ズリズリとすって作ったくるみ餅はまろやかで美味しかった。お茶で伸ばすのがポイントだとか、メモすることは多いけれど、義母がお節に入っているものの意味を教えてくれたり、リードしてくれる義親がいるお正月は毎年発見があって新鮮。
そして、住んでいた地域、家によって様々な過ごし方があるから面白い。
私がお正月で思いつくのは、お雑煮、初詣に神社に行くこと、祖父母の家で食べる蟹、ポテトサラダくらいで定番は少なかったが、年間を通せば、きちんと季節に沿って日本のならわしを意識した過ごし方も多かったと思う。

子供の頃は、なんとなく過ごしてきたけど、親になり、季節の行事の意味も考えて過ごすようになった。そして、親も年を重ね、世代交代も近づいてることも意識して行動するようにもなった。

毎年、昔話に花を咲かせながら、年末年始を家族で過ごせることは幸せなこと。
今も夫の実家習慣をたっぷり味わっているが、何年か前から「もう、作るの大変だわ。そろそろ、引き継ぐからよろしくね」という言葉が出るようになり、徐々に世代交代を進めている。そのうち新たな家の伝統を作り上げていくことにもなるだろう。
ここ数年は、お正月を楽しむべく、市場で買い出しして帰省して定番以外の料理も楽しんだり、隔年で過ごす場所を交代したりと少しずつ変化をつけはじめている年末年始。

毎年、違った思い出を積み重ねているけれど、子どもたちが成長したとき、わが家の年末年始についてどう語るかを聞いてみたい。そんな未来を楽しみにしながら、日々、家族習慣を模索していこう。

さて、次のお正月はどんな風に過ごそうかな。

*** この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。 「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。

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2019-01-09 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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