サムライから学ぶラスト英会話
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
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記事:星(ライティング・ゼミ土曜コース)
「英語の勉強をかれこれ2年ぐらいやっているけど、なかなか上達しないので、なにかいい方法ないかな?」
先日、カフェでお茶しながら、友人に尋ねてみた。
友人は海外留学経験なし、独学で、日本に居ながら英語の勉強に取り組み、TOIECスコア955点を持っている英語の達人だ。
「勉強はコツコツしているけど、いざ外国人の人と会うと英語がパッと出てこなくて、全然英語が上達している実感がないんだよね」
すると友人はこう聞いてきました。
「星さん、トイレを流すって英語でなんというか知っていますか?」
ん、トイレを流す……。
答えがパッと浮かばずにいると
「星さん、良かったら今ちょっとトイレに行って確認してみてください」
友人がそう言うので、カフェにあるトイレに行ってみた。
「FLASH!」
今まで気がつかなかったけど、トイレの操作タッチパネルのところに、
しっかりと「FLUSH」と書いてあるではないか!
ちなみに流す は「FLUSH」で、大が「FULL FLUSH」そして小が「SMALL FLUSH」だった。
トイレから戻り、「あった、あった、「FLUSH」だったよ!」と友人に伝えた。
友人は得意げに、
「星さんの周りは英語で溢れていますよ。例えばこのカフェにも「knife」「spoon」駅の構内にも「exit」「transfer」などなど、日本には英語がたくさん溢れています」
さらに続けて、「英語は学生の時にも勉強していますので、すでに星さんの中にもう英語はたくさんありますよ!」
「星さんは英語の勉強をしているのに、ほんとに日常で英語を使おうと思っていないのではないですか? 星さんの脳は使える道具として英語を認識していないから、英語が見えてないのです」
「た、たしかに……」
毎日、トイレや駅で英語表記を見たりしているはずだけど、まったく目に入っていなかった。
まったく自分には関係ない文字として、見ようともしていなかった気がする。
「まさに目から鱗……」
毎日、英語の勉強はしていたけど、街のいたるところの英語表記は見えていなかった! もっと言うと英語表記に気づいてさえもいなかったのだ!
今までの自分の英語学習は、いわゆる受験勉強の延長で、ほんとうの意味での英語を道具として使おうとしていなかったのではなかったのでは?
友人に聞いてみました。
「どうやったら英語を使えるツールとしてもっと脳が認識できるかな?」
「日頃から英語を勉強するときは、感情を入れながら勉強するといいですよ! 感情を入ることで、脳が「必要な道具」として認識します」
今まで英語を勉強している時、例文の音読なども「ほぼ無感情に発音していた!」
たしかに、これでは脳は「英語」を使える道具として認識してくれなさそうだ。
別れ際に友人が、
「映画「ラストサムライ」の俳優の渡辺謙さんの英語を参考にするといいですよ」と教えてくれたので、家に帰りAmazonプライムビデオで「ラストサムライ」を探してみた。
「あった、あった!」さすがアマゾンプライム!
早速、観てみると
英語を話す渡辺謙さんは「英語」が流暢とか、発音がネイティブレベルとかそういうことではなくて、感情を込めて話す「英語」がとても上手だった。
ネイティブみたいな流暢な発音ではないが、セリフのひとつひとつに感情が入っていて日本人の英語、まさに「サムライアクセント」がとてもかっこいい!
一瞬、渡辺謙さんのセリフが英語か日本語かわからなくなるくらいだ笑。
俳優の渡辺謙さんは42歳から英語を勉強して、わずか5ヶ月たらずで英語を習得し、ハリウッドのオーディションに合格したそうです。
渡辺謙さんの英語勉強法は、「英語のセリフを感情込めて練習する」ことで習得し、レッドカーペットでは通訳なしでインタビューを受けられるぐらいまでになっています。
映画「ラストサムライ」2003年に公開された映画で、日本の美しさ、日本的価値観の素晴らしさを海外の人の視点から描かれています。
主演のトムクルーズもかっこいいですが、勝元演じる渡辺謙は別格のかっこよさです。
「人も桜もいつかは散る。吐息の一つ一つに、茶の湯の一杯に、敵の一人一人に命が宿っている。それを忘れてはならない。それが武士道」
日本の良さを再認識できるほんといい映画です。
どこかで英語にたいしてモヤモヤしていたけれど「ラストサムライ」の渡辺謙さんを観たことで、気持ちがふっきれました。
今まで英語はネイティブみたいにペラペラにならなきゃと思っていたけど、
そうではなく、日本人は日本人らしく英語を堂々と「サムライアクセント」で話せばいいじゃないか!
これから英語は自分が使う道具として、コミュニケーションとして感情を込めながら英語を学んでいこうと思った。
そして英語がもっと上達したら、外国の友達をたくさん作って、
日本の良さを海外に広めていきたい。
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