何度でもやり直せる「人生のリセットボタン」
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
【4月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:町田和弥(ライティング・ゼミ平日コース)
ゲーム『ドラゴンクエスト』では、ダーマ神殿で職業を変えることができます。
もし転職できるのだとしたら、あなたはどんな仕事を選びますか?
会社や学校に疲れて、癒しが欲しいときは、ホイミが使える職業「僧侶」もいいですね。
みんなあこがれのスーパースター「賢者」もいいですね。
このように、だれもが一度は人生をやり直したいと思ったことが
あるのではないでしょうか?
そう思うときは、後悔がつきもので、
「学生のとき、もっと勉強しておけばよかった」
「いまの仕事やめて、転職しようかなあ」
なんて思うこともしばしば……
僕も1度、人生に後悔をしたから、気持ちがよくわかります。
後悔をして、僕は初めて人生のリセットボタンを押したのです……
後悔は、新卒でシステムエンジニアになったことから始まります。
仕事が忙しくて終電で帰る日が続くこともあったけど、
一緒に働く上司や同僚が、僕は大好きだったから忙しくても平気だったんですけど……
2年くらい同じ現場で、同じ人たちと楽しく仕事をしていたのですが、
始まれば、何ごとも終わるように、楽しい仕事も一区切りついてしまったのです。
一緒に働いていた人たちが、一人また一人と別の現場に行ってしまいます。
つらいときも楽しいときも共有した家族みたいな人たちだったから、
僕はただ、ただ、寂しかったのです。
その後、1年間、新人教育の部署に異動になり、
僕は20人の新人たちを教える立場になりました。
教える仕事はとても楽しく、新人たちの成長が僕の寂しさを埋めてくれたのです。
つらいときも、楽しいときも新人たちと一緒に過ごした毎日は、
僕にとって、また新しい家族ができたようでした。
その後、別の現場に配属されると、急に僕は孤独感を感じるようになりました。
そのとき僕は、システムエンジニアの仕事が好きなのではなくて、
一緒に働いていた人たちが好きだったのだと気付いたんです。
会社の社員をよくよく眺めると、僕の好きな人たちはごく一部で、
この会社に入社したことへの後悔が大きくなります。
そして、同時に教育の仕事をもっとやってみたいと思う自分がいたのです。
だから、
「仕事やめよう」って、
「学校の先生になろう」って、
思ったんです。
新卒から3年……僕は先生になるという新しい目標にワクワクしながら、
「ポチッ」と
人生のリセットボタンを押しました。
塾講師のアルバイトをしながら、
大学に通い教員免許を取得し、
4年後の30歳の春、ようやく僕は理科の先生になったのです。
リセット後の再スタート!
先生としては新人だった僕は、1から仕事を覚えていこうと思っていたのに……
「あれ? おかしいな」
「レベル1になっていないぞ?」
僕のパソコンスキルは学校の先生たちにとって、
とても重宝したらしい。
着任早々、僕は学年主任の先生に、ピコピコ隊に入隊するように命じられたのです。
僕:「ピコピコ隊ってなんですか?」
学年主任:「成績処理とか、通知表の作成とか、大変なのよねー」
「パソコンが得意な人がいるととても助かるの!」
素直に、ベテランの先生から期待されることはうれしいものでした。
つまり、人生においては、リセットボタンを押しても、
ゲームの中の主人公のようにレベル1からやりなおす訳ではないのです。
僕たちはゲームのプレーヤーであり、ゲームの中の主人公ではないのです。
プレーヤーである僕たちは、ゲームオーバーを繰り返すたびに、
「ここは、強い敵が出るから、強い武器防具をそろえておこう」
「ボスとの闘いの前に、回復アイテムをそろえておこう」
などと、学習をします。
失敗をしてリセットボタンを押すたびに、
学習をして、ゲームが上手な僕たちに生まれ変わるように、
人生というゲームを生きる僕たちは、人生のリセットボタンを押しても
前の経験を活かして、次の人生をリスタートできるのです。
システムエンジニアを辞めたとき、僕は26歳でした。
学校の先生になるという僕に、今さら遅すぎるよという人もいました。
でも、僕はリセットボタンを押したことに後悔はありません。
塾でアルバイトしているときも、
大学に通いなおしたときも、
学校の先生をしていたときも、
つらいときや楽しいときがありました。
そんな時間を僕と一緒に共有してくれた家族みたいな人たちに、出会えましたから。
人生のリセットボタン、あなたも押してみませんか?
人生はいつからでも、何度でもやり直せます!
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