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メディアグランプリ

イヤよイヤよも好きのうちって本当だった


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事: 三上弘恵(ライティング・ゼミ火曜コース)

「それ、本当に止めたい?」

「もちろんです。も~イヤなんです。止めたいんです!」

話を聞くと、所属している俳句サークルの事務的なことを、他の人はやってくれない。好きなことだけして、面倒なことはしない人達が殆どだと言うのです。

「私だって俳句だけ作っていたい。細かい事務作業なんてやりたくない。でも、他に代わってくれる人がいないし、手伝ってくれようともしない。だから帰る時間が遅くなっても、自分の時間を削っても、私は面倒な事務作業をしているんです」

と、話している言葉だけを聞くと、大変だな~。と思ってしまう。
けれども、私は、その話し方にちょっとした違和感を覚えたのです。

言葉は平気でうそをつくのです。これは言ってる本人も分かっていないかもしれません。

彼女は「もうイヤだ」と嬉しそうに話します。面倒な事務作業。具体的に聞くと、参加の有無を会員に確認する。次回の集合場所の選定。外での集合の時は、そこまでの交通手段、一日の日程の企画と案内、参加者名簿の作成、当日の注意事項……。

聞くとたくさんの作業です。それを楽しそうに話します。声は明るく、表情は笑顔なのです。
イヤだと言葉では言ってますが、その作業ができてしまう自分も好きなのかもしれないって感じます。

そんな言葉と態度の違和感を感じとると、相手が本当に思っていることに気づくことがあります。

例えば、知り合いのお家に訪問して、「時間は大丈夫ですよ」と口では言っているけれど、足先はドアの方に向いている。本音は帰りたい。もうその場を離れたいと思っているのです。

でも、今それを言うと、「相手に失礼かもしれない」または「自分がどう思われるか気になる」などの思考が働いて、言葉では「時間は大丈夫ですよ」と平静を装います。しかし、思わず体は反応してしまうのです。腰が浮く。足がドアの方に向いているなど。

言葉とは違うことを考えていることは、誰でも経験あると思います。

最近では心理ゲームのようなテレビ番組が人気です。「ニンゲン観察バラエティ モニタリング」
メンタリストDaiGoが、相手のうそを見破るというものです。芸能人の中で、お芝居を職業にしている俳優さんに対して色々質問していきます。うそをついていると顔の表情に微妙に変化が表れます。
それをDaiGoは読み取ります。殆どの芸能人は態度に出ます。声のトーンが高くなったり、早口になったり、敢えて視線を外したりします。

中でも能楽師の野村萬斎に対しての対戦は面白かったです。野村萬斎は筋肉の非常に微細な動きも自分でコントロールできるので、敢えて自分で動かしたのです。DaiGoはそれも想定して、その筋肉の動きは意識的にしたものだと見破りました。

しかし、一般の人は顔の筋肉の動きまで訓練することはありません。ですから、声や表情、そして態度は自分の思っていることが出てしまうのです。

言葉はうそをつきます。しかし、体は正直です。

例えば、本当にイヤな時は、イヤという言葉が強い、または吐き捨てるように言う、手を振り払うように言うかもしれません。

また、大した問題としては考えてない時、「イヤなんです」の言葉を、さらりと平たんな口調で。

本当は好きな時など、明るい声で楽しそうに言うかもしれません。

本心は、声の明るさや大きさ、強さといったトーンの変化、顔の表情、視線の動き、姿勢や身振り手振りといった体の動きなど、態度に出ます。

イヤだと言葉で言っても、その言い方が、楽しそうなら、本当にイヤなんだろうか? と訊ねます。

なぜなら、私はコーチをしています。クライアントの言葉がその内容に合ってない態度だと、違和感があります。そんな時は、本当に言葉通りに思っているのか訊ねます。そして、「あなたは、嫌だと言っているけれど、楽しそうに感じた」と、どんな違和感があるのかを伝えます。

その違和感がきっかけで、本心に気づくこともあります。

本人には自覚はないけれども、自分を認めて欲しいという承認欲求があるのかもしれません。健全な承認欲求はあって当然だけど、認めて欲しがために、自分が無理をすることが日常になってしまうと、心身に影響が出てしまいます。嫌なことを我慢するのは続かないです。

また、できる自分に価値があり、できない自分には価値がないと信じている場合もあります。自分の信じていることは本当なのだろか? 誰かから言われた言葉をそのまま信じてしまっているかもしれない。思い込んでいることに気づくきっかけにもなります。

コーチは言葉を使って、対話しながらクライアントの望む目標に達成するためコーチングを行っています。その中で問題の核心に迫るひとつが、言葉だけでなく言語以外から伝わってくる情報です。

あなたが発する言葉は、本心ですか? その言葉を言って違和感がないですか? 体はどんな反応していますか? 体に意識を向けてみると本音が探れるかもしれません。

 
 
 
 

*** この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。 「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。 http://tenro-in.com/zemi/70172

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2019-04-11 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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