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メディアグランプリ

姉妹はライバル


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:風香(ライティング・ゼミ火曜コース)

「父親が違うとか……それか、ドラマの世界とかであるでしょ? 産婦人科で子どもを取り間違えちゃうとかって……あれじゃない? 私とお姉ちゃん、全く違い過ぎるやん?」

我が家には娘が二人いる。
当然父親は同じだが、私がシングルマザーで育てた姉妹だ。

現在、姉が23歳、妹は21歳。

二人の共通点と言えば、身長165センチ。
それだけである。

姉は、目は二重で瞳は漆黒、鼻や口は少し大きめ、眉は太くて、髪は黒くて直毛。
妹は、目は奥二重、瞳は茶色、鼻や口は小さく口角がキュッと上がっていて、眉は描き足さないといけないくらい細眉、アジア系顔。 髪は栗色で柔らかな癖っ毛。

簡単に顔立ちだけあげても全く違うのがお解り頂けると思う。

食の嗜好は、二人共幼い頃から変わらず、
姉は、和食や魚が好き。
妹は、ピザやパスタなどイタリアンと肉が大好きである。

服装は、姉は、パステルカラーの綺麗目オフィスカジュアルが好きで、
妹は、シンプルなデザインやモダンなモノトーンや原色系クールファッションが好み。

食の嗜好も洋服のセンスもこんな風に違う。

持ち合わせた能力も、姉は、人前で話すのが得意で100人以上の前でも堂々と笑顔で話をする事が出来る。
妹は、大勢の前で話すのは大の苦手。 でも日本語で話すよりも外国の方と英語で話している時の方がスムーズで楽しそうだ。

姉は、暗記が苦手で子どもの頃から漢字や英単語の小テストでは、人一倍勉強するのに点が取れずに再テストを受けていたが、興味関心がある事の記憶はピカイチで一言一句間違わずに詳しく説明する事ができる。
妹は、全く勉強しなくても小テストでも苦労した事もなく、受験生ならボロボロになる程使う英単語帳を使っている姿を一度も見る事なく英米学科にもすんなり受かってしまった。

持ち合わせた能力も何故か全く違う。

さて、中身は……というと、
姉は、努力して成し遂げる事に生きがいを感じ、少しでも上をと目指す向上心の強いタイプ。
妹は、無理したり背伸びをしたりせずに身の丈にあった中で伸び伸びと生きるタイプ。

姉は、約束の時間の30分前に着いていない気が済まない。
妹は、30分遅れはざらで、ドタキャン率もかなり高い。

良い所悪い所も総合評価にすると甲乙付けがたい、真逆な二人。

幼い頃は「お姉ちゃんばっかりずるい!」、「妹だけ甘やかされてる!」みたいな嫉妬からくる些細な喧嘩はあったが、その頃から色々違い過ぎてあまり絡みあうこともなかった。
今は二十歳を過ぎて、相手の生き方を互いに羨ましいとは思う反面、絶対相手の様な生き方はしたくないと思っている。
けれど、美容の話や恋の話なんかは共通の話題として、幼い頃よりも楽しそうに話す姿が見られるようになった。

そんな真逆な姉妹を育てた私はというと……
身長155センチ。姉妹にいつのまにか背は抜かされた。
私は専門学校卒、姉妹は大学卒業と在学中。学歴も抜かされた。
ディズニーリゾートの楽しみを教えたのも、勉強を教えたのも、化粧を買ってあげたのも全て私なのに、いつのまにか姉妹の方が詳しくなっている。
子どもは、親を超えて行かないと将来の繁栄は無いと思っているので、抜かされた事自体は嬉しいが両手放しで喜べない感情が私にはある。

時々、娘たちから「そんなダボっとしたおばさんっぽいの着ないで、もっと身体にあった服を着なよ!」と着ている服のダメ出しをくらう。
数年前までは娘たちの服をコーディネートしていたのは私なのに。

「料理を注文するのにそんなに迷ったり、人の頼んだのを羨ましそうに見たりしないで!」って……いつも美味しいものは私の分を取り分けて食べさせていたというのに。

「若い時に計画的に生きてないから、今のお母さんなのでしょ!」なんて、きつい指摘を受けて傷付く事もしばしば。
これでも仕事をしながら一生懸命あなた達を育ててきたのですけど!

「若い貴方達に何がわかるのよ!」

姉妹二人が互いをライバルに思っているのではなく、
実は……二人をライバル視しているのは、拗らせ大人で面倒臭い母親であるこの私なのだ。
私にとって、「姉妹はライバル」なのだ。

二人の成長が嬉しいけれど、羨ましい。
肌のハリや美しさ、キラキラした夢のある未来や、ブレない個性も羨ましい。
私の若い頃とは時代も変わり自分の出来なかった事を伸び伸びとやっている二人が羨ましい。
私のお腹から生まれてきて、幼い頃は分身みたいで可愛かったのに……いつのまに独り立ちして自分の道を歩いている。それらはもう逆立ちしても敵わないものだ。

私には、精神的にも体力的にも経済的にも、自由のきかない更年期の年頃の葛藤がある。
でも、二人にはまだわからないであろう50年分の色々な経験を重ねて今の私がある。

母としては、姉妹の人生を少し離れた所から応援をしたり、大人の会話が出来る心の余裕を持ちながら接したりしていきたいという気持ちには変わりはない。
しかし、姉妹が私と同じくらいの歳になった時には、「母は凄かったな!」と思い出してくれるような存在になっていたいと思う。
育児や仕事との両立や転職や家庭問題などに行き詰まった時に、「あの頃の母でも頑張っていたのだから、私だってまだ頑張れる!」と、励みになる先達者として前を歩いていたい。

母として、女として、人間として「まだ負けてない!」と思えるくらい強く生きたい!
姉妹=ライバル達への気持ちが、「私らしくカッコ良く生きる」人生のモチベーションになるのだ。
さて、明日からも日々頑張ろう。

 
 
 
 

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2019-04-11 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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