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私が深夜残業の毎日から抜け出せた理由


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【6月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《平日コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:青山 ひろみ(ライティング・ゼミGW特講)
 
 
「この状況から、なんとか抜け出したい」
 
今から6年前、当時ある広告会社にて営業マンと原稿制作担当を兼任して勤務していた私は、真夜中のオフィスで頭を抱えていた。
 
そろそろこの会社に入社して1年半、チームの新規開拓営業のリーダーに任用して頂いた。
リーダーと言っても、別に役職がついたわけでもなんでもない。部署の中の係りのようなものだ。給与が上がるわけでもなんでもないが、他のメンバーに背中を見せるため、上司からは高い営業ノルマを任された。
 
頭を抱えている要因はノルマではない。残業時間だ。
 
しかし、原稿制作担当を兼任している営業マンなので、契約を多く獲得することはすなわち原稿制作の仕事が増えることを意味した。紙媒体、NET媒体両方の原稿制作をクライアント打ち合わせしながら、要望をしっかり盛り込んだ原稿を作る。
もちろん一度でOKをもらえることはない、気に入ってもらえなかった原稿は何度でも修正をする。媒体は月間発行なので、原稿を毎月変えることができた。
 
結果、多く契約を取れば取るほどに、業務量は増えた。
残業時間は徐々に長くなり、ついには深夜まで残業する日々が増えた。
締め切り間近になると、日付が変わるまでオフィスにいる日まである。
 
ここまでくると、さすがに危機感を感じた。
いつか倒れる日が来るのではないかと。
 
社内外から毎日100通ほど届くメール。
それを読んで、作り直した原稿を添付して返信する。
原稿の内容にミスがあれば、大きなトラブルにも繋がるため入稿前の原稿を何度も読んでミスがないか確認する。
 
仕事に対して、質も量も求められる辛さ、そして責任があった。
 
この会社がブラック企業か?と問われれば、決してそうではない。
単に、私が鈍臭くて、仕事が遅いだけである。あと、優先順位づけがとにかく下手だった。
 
同期メンバーは、定時に帰宅できている。
中には、私の長時間残業を笑う人もいた。
 
先輩からは、「青山は、何にそんなに時間がかかってるの?」と聞かれた。
上司は早く帰るよう声をかけてくれるが、クライアントに原稿や提案書を送る約束をしている中、私は帰るわけにいかない。
 
優先順位をつけて、必要ない仕事をやめるよう先輩からアドバイスをもらった。
しかし、「すべてのクライアントに尽くしたい」という思いにあふれていた自分には、それはできなかった。
 
結果、私はどんどん疲弊していった。
 
ある日、自分の業務において何にこんなに時間がかかってしまっているか、自己分析をした。そして気がついた。
 
「自分、一日に読んでいる文字の量、めっちゃ多いんでは?」
 
その時、一つの選択肢が閃いた。
「速読」だ。
 
速読とは、本を速く読めるようにする技術のことだ。本だけではなく、文字全般で活用できるので、仕事で読むメール、資料、原稿、そういったものに幅広く応用できる。
当時勤めていた名古屋でも速読の教室はいくつかあり、その中でも自分としては何か光るものを感じた教室があった。
 
「2-7倍速で熟読できるようになる」
「理解度や記憶力を下げることなく読める」
「仕事の効率化もできる」
「一度身につけば、長年にわたって維持される」
「辛いトレーニングはなく、楽に楽しく身につく」
 
その謳い文句は私にとって、大きな希望だった。
 
体験レッスンに行って、その場で申込書を書いた。
20代のOLにとって決して安くはない金額を、即金で払った。
仕事に忙殺されていたのに、貴重な週末を使い、週1回レッスンを受けに通った。
 
1ヶ月後、仕事に対して感じているストレスが、自分でも驚くほど軽くなった。
 
仕事がとにかく速く進む。
文章が読むのが速くなっただけではない。
文章を書くのも速くなっている。なので、原稿もサクサクと進んだ。
 
アイディアも自然と湧いてくる。
なので、クライアントに対する提案書作成の時間も、大きく短縮された。
 
なぜか、疲れを感じない。
通い始めて1ヶ月経つころには、深夜残業はなくなっていた。
早く帰宅して、夜は家で過ごせる。なんて幸せなんだろう。
 
そしてある日、すごいことに気づいた。
 
別に私はエスパーでもなんでもない。
でも、クライアント訪問の際の相手の真意、新規開拓営業でアポを頂いた商談相手の重要視する論点、相手の持っている本音の部分、そういったことが、なんとなくだが分かるようになったのだ。
 
試しに、
「御社の状況ですと、気になるのは○○の点ではないでしょうか?」
と商談中の相手に切り出してみると、深く合意してくださることが多くなった。
これが、複数のクライアントで起こった。
 
これは、営業職に携わる者にとっては、大きな強みだ。
 
「この営業マンは、うちのことをわかってくれている」と思ってもらうことができれば、他社営業マンよりも近い距離感で仕事をさせて頂ける。
他社とのコンペになった際に勝てる可能性も上がる。
 
何より、クライアントからの信頼が厚いというのは、私にとっては変えがたい仕事のやりがいとなった。
入社して1年半、暗闇の中でもがいていた感覚だったが、「働くことが楽しい」、と感じられるようにまでなった。
 
受講して3ヶ月、速読は自分でも驚くほどカンタンに身についた。
まだまだ能力を伸ばせると聞き、さらに継続受講をした。
この時には、単純に速く読むことよりも、仕事でさらに成果を出してみんなに喜んでもらいたいという思いが強かった。
 
その後仕事では、立て続けに営業表彰を頂いた。
仕事の量は増えているはずなのに、気がついたら仕事が終わっている。
高い実績を出しているのに定時で帰れるようになった。
 
速読ができるようになっただけで、私には時間とココロのゆとりが生まれ、見える世界がガラリと変わった。
 
今は、あの時の私と同じく困難な中でも頑張ろうと取り組んでいる人たちの救いになりたいと願い、自分の地元で速読教室を開校した。
本当に忙しい人にとっては、家から教室への移動時間も負担になるので、自宅からWEB受講もできるようにした。
 
速読ができるようになれば、その人の人生の可能性は、大きく開ける。
一人でも多くの人が、自分の可能性を最大限発揮して生きられるよう、これからも日々取り組んでいきたい。
 
 
 
 
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2019-05-02 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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