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メディアグランプリ

インターネットと飲み屋


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:浜松幸(ライティング・ゼミ 日曜コース)
 
 
インターネットが人々の生活を支えているのがあたりまえになった。スマートフォンが主流になったことで、手の中にインターネットの世界が広がることが「普通」になったのだ。
 
何かわからないことがあれば当然のように検索をする。自分の頭で考える前に、手の中の世界に聞く。
 
インターネットは、「情報」だけではなく、「ひと」とも繋げてくれる。インターネットの素晴らしい点は、情報量もそうだが「物理的距離」を一気に破壊したことにあるだろう。TwitterやFacebookなどのSNSを使い、地球の反対側の見知らぬ人と繋がることも可能にさせた。と同時に、人がもつ「世界観」を爆裂的に広げていった。日本は島国で保守的なところも多いが、インターネットによって二度目の開国をしたといっても良いのではないだろうか。
 
技術の発達に伴い、最初はメールや掲示板での出逢いだったものが、写真が送れるようになったり、無料で通話ができるようになったり、動画も送れるようになった。時差を忘れさせてしまうくらいに繋がることができるようになった。さらに、直接会えないからこそ言えることだってある。匿名だからこそ言えることもある。
 
私自身、インターネットでの出会いにどれだけ救われたのかわからない。
 
学生時代のいじめ。相談できる身近な相手が誰だかわからなかった。誰に助けを求めて良いのかわからず、検索した掲示板に書き込んで救いを求めた。
 
セクシャルマイノリティがどうやって友達や恋人に出会っているのかまったくわからず、ただただ毎日検索し、やっと見つけたサイトで友達もはじめての彼女も出会えた。
 
一世を風靡した、日本初のSNSであるmixiは、僕の人脈の基盤をつくった。「コミュニティ」と呼ばれる、趣味嗜好に関するグループがたくさん作られ、「好きなものが同じ」な人たちがオンライン、オフラインで多く出会った。
 
結局オフラインでも会ってしまうのは、より濃く、より深くつながりたいと思うから。ある意味で人間にだけ許された感情なのかも知れない。
 
一方で、物理的な冷たさがつきまとうこともある。あくまでインターネットという目に見えないものの上に成り立っているつながりだという意見があるのも事実だ。しかしながら、いまの時代に文通をしたり、家の固定電話に父親が出てしまう心配をしながら電話をする人はいない。時代は大幅に変わったのだ。
 
世界中の誰とでも気軽に繋がれるようになったインターネット。このオンラインの恩恵を喜ぶ反面、直接的なリアルなつながりを求める声が増えつつある。
 
インターネットだけではなく、IT技術が発達するにつれ、人々の仕事が減少する傾向にあると多くのお偉いさんが言っている。しかし、その中でも「なくならい職業」と言われているのが「飲み屋」だ。結局のところ、あたたかみのあつつながりが欲しくなるということなのかも知れない。
 
インターネットは、物理的な距離を越える革命的な技術だった。飲み屋は、心理的な距離を越える、永続的な人としていきる上で大切な文化のひとつなのではないだろうか?
 
ところで、「飲み屋」と聞いたらどんなイメージが浮かぶだろうか?
 
小さなお店、ママがいる、うるさい、常連ばっかり、タバコくさい、コミュニケーション……etc
 
あまり良いイメージを聞くことがないが、実際にはどうなのだろうか?よく、飲み屋に足を運ぶ人たちは、そこに何を求めているのだろうか?これからの時代、飲み屋に求められているのは何だろうか?
 
結論から述べると、インターネットと飲み屋はとても似ていると思っている。
 
飲み屋で得られるものは、実は人生の幅を変える。
酒の知識、友との語らい、知らない人との出会い、そつなく交わす技術、大人な酒の飲み方、楽しい思い出……etc
 
特に、「知らない人との出会い」は、インターネットと飲み屋が似ている大きな理由だ。
 
「人が変わるのには人だ」とはよく言ったもので、世界を広げてくれるのは、自分ではなく周りの人なのだ。世界を広げてくれるのはインターネットも飲み屋も変わらないのだろう。
 
飲み屋でのつながりも不思議なものである。
本名や職業を知っていることもあるけれど、あだ名しか知らず、店でしか会わないような付き合いの人だっているわけだ。でも、その空間においての絶対的なつながりは、不思議だけどとっても強固なものであることは間違いない。
 
もしかしたら、インターネットと同じようにその人の名前も職業も嘘偽りで良いのかも知れない。大切なのは、それ以上に濃い時間の共有であり、そこから生まれたつながりと安心感なのだろう。
 
目の前にあなたがいて、共に同じものを飲み食いする。他愛のない会話に笑い、今日という1日を幸せだと思わせてくれる。それが飲み屋という存在だ。
 
地球の裏側と簡単に繋がれるインターネットも、隣の人としか繋がれない飲み屋もきっと根本は同じ。人との距離を縮められるもの。
 
どちらの良さもしっかり理解した上で、自分の人生を豊かにするために上手に付き合っていきたいものだ。
 
 
 
 
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2019-05-02 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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