メディアグランプリ

6ヶ月、積み重ねて得たものは。


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:石原聖子(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
まつげが抜けた。
 
連日、仕事が忙しかった自覚はある。けれど、ビューラーを使っていて、こんなに綺麗に抜けてしまうとは思ってもみなかった。ビューラーの使い方が悪かったのだろうか。いや、いつもの通りに使ってる。自己流だが、いままでも問題はなかった。
なのに突然、今日、抜けてしまった。右目の一箇所だけ抜けてしまったので、なんともバランスが悪い。周囲の人は、もしかしたら気にならないかもしれない。けれど、ほかでもない「私」が気になってしまうのだ。これは早急に手を打ねば!
まず最初に考えたのがまつエク。でもそれが取れた時の悲惨さを目の当たりにしていので、早々に却下。やっぱり自まつげを育てたい! できれば、ビューラーにも負けない強いまつげに育てていきたい!!
となると、必要になるのは育毛剤になるとだろうか。髪の毛で困ったことがない私がまさかまつげのために育毛剤について考えることになるとは……。
昔、そのときはまつげは抜けていなかったが、私は長さを求めた。そのためにまつげ美容液を使用した経験がある。しかし、結果は思わしくなかったのだ。効果のないものにまたお金もかけたくないし、大切なまつげを預けたくない。
そもそも、美容品に明るくない私が自分で選んでも、正解に辿り着ける気もしない。こう言う時は、潔く美容のプロの友人に助けを乞う。
すると、即答でおすすめを教えてくれた。実は以前からこの商品の情報は教えてくれていたそうなのだが寝耳に水だった。人は自分の都合の良い情報しか自分の耳に入れない生き物だ。例外なく、私の記憶にも全くその商品の情報はなかった。
改めて話を聞くと「真面目に」使用すれば、1ヶ月ほどで変化が出てくるらしい。やや眉唾感はあったものの、使ってもないのにそう思ってしまうのは失礼千万。まずは1ヶ月、友人と自まつ毛のポテンシャルを信じて使ってみることにした。
しかし、ここで最大の難関にぶつかった。それまつげ美容液の継続的な使用。1日1回の使用で良いらしく、手軽でありがたいのだが、その1回を最初の1週間はだいぶ守れなかった。どれぐらい守れなかったかというと、7日間あって2日しか守れなかった。
 
今までの習慣になかったため、気がつけば夜のスキンケアが終わって、ベッドの中。しかも使い始めたのは冬場。もう一度ぬくまった毛布からでるのは辛い。この危機的状況を打破すべく、私は2週目から作戦を実行することにした。
入浴前にスキンケア用品一式をセッティングしてからお風呂へ行く作戦を。お風呂上がりに目の前に置いてあれば、いくら寝ぼけていても忘れない。そこからまつげケアが習慣化され、ほぼ毎日ぬりぬりすることができた。
計画は完璧だったのだか、心は落ち着かない。「真面目に」使って「1ヶ月」といわれているのに、期待が膨らみすぎて結果がすぐに出ないことが不安になる。友人のことは信じている。しかし、不安は不安。安い買い物ではない。この美容液の価格で大好きな舞台を1本とパンフレットが買えると思うとさらに気持ちは焦る。
この感じは、初めて生クリームを泡立てている時に少し似てた。混ぜてもまったく固くならなかった。あのしゃばしゃばとした液体が、ふわふわのクリームになるのか。自分の手で泡立ててあのクリームを再現できるか。しかしたらやり方を間違えているんじゃないか。そんな不安と重なっていた。
 
まつげ再生計画に、生クリームのような手応えを感じ始めたのは、塗り始めから本当に1ヶ月経過した頃。やはり目に見える変化は嬉しかった。
しかしここで別の問題も出てきた。当然ながら、抜けていなかった眉毛たちも伸び始めたので、伸びてきた部分と、元のまつげの長さの差がくっきりでた。
ビューラーでまつげをうまくカールさせられず、変な癖がつく。こういう困ったときは、プロの力を借りるべし。
これもやはり、以前やってみたまつ毛パーマというカールをキープする技術がこれもいまいちだった。でも、しのごの言っても始まらない。
技術革新を信じ、意を決してサロンへ行ったら、鳥取砂丘で大活躍しているラクダのりあんちゃんのような、くるんくるんでバッサバサのまつげに進化を遂げた。
店員さんからのお墨付きをもらって気分もあがったのだが、彼女は一言多かった。
「次にいらした時は、まばらなまつげも揃っていると思うので、もっと綺麗にかかりますよ!」
これがなければ、またあのお店に行っただろう。
今月で、まつげ再生計画を初めて6ヶ月。抜けたまつげも短いまつげも生え揃い。自分としては満足する形にまで成長してくれた。これでまつげ再生計画は完了した。これからは、まつげ育成計画に移行する。これだけ立派なまつげになったのだ。丁寧に大切に、楽しく育成を続けていく。
 
 
 
 
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2019-05-02 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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