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人間関係を改善する唯一の方法は宇宙にあった!


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:今泉智樹(ライティング・ゼミGW特講)
 
 
「メールの返信が来ない!」と頭にくる。あなたもそんな経験ありませんか?
メールしているのに既読スルー、あるいは、見もしない未読スルー
 
これは、僕のカウンセリングであった実際のお話です。
 
クライアントさん(以下Aさん仮名)は、お友達から恋愛の相談を受けたそうです。その悩んでいる友達を見て、「何とかしてあげたい」そう思ったAさん。一生懸命お話を聞き、そして、その後も気になり、心配して何度かメールを送ったそうです。
でも、そのメールに全く返信がない……
 
こっちが一生懸命相談に乗っているのに、どういうこと? 信じられないAさん。どうしてもそのモヤモヤが収まらない。でも、その後も、そのまま返信がないまま……
そしてある日突然、その友人から結婚式の案内状が届いたのです。
 
「いや待って! 順番があるでしょ」
結局メールは無視されたまま、本当に腹が立って、結婚式に行こうか、行くまいか……
その他にもAさんといろいろ話をしましたが、彼女はなによりも友達を大切にする人でした。仲間と一緒にいろんなことをやりたい。つながっていたい。本当にそれを強く願っていました。でも、そのメールを無視した人の結婚式に行こうか、行くまいか……
 
実はこれ、人間関係がうまくいかない人の陥りがちなパターンなんです。
多くの人がその場の感情や衝動に動かされて、本当に自分がしたいこととは逆のことをしてしまう。このAさんの例を見ても分かる通り、Aさんはなによりも友達を大切にする人です。そして、仲間と一緒にいろんなことをやりたい。つながっていたい。本当にそう思っているんです。つまり、Aさんは、本当はこの相談してくれた友達と仲良くしたいんです。
 
にもかかわらず、メールの返事が来なかったから許せない。Aさんから見ると、返事をしない友達が悪いんだ。そう見えると思います。しかし、本当にそうなのでしょうか?
人間関係がうまくいかない場合の多くが「相手に問題がある」そう思っています。だってあの人が訳わからないこと言うから。ちゃんとしないから……、グズグズするから……
そうやって、相手を変えようと必死に自分の正しさを伝えようとする。でも、どんなにがんばっても相手は変わってくれない。
このAさん。友達がメールの返信をしないことに腹を立てていました。ということは、Aさんの中では、「メールはすぐに返信するものだ」というルールが有ることが分かります。自分の中にそういうルールがあり、そのルールに違反しているため、その人を許すことが出来ない。だって、私無視されたんだから…… 、私は大事にされていない……
 
でも、本当にそうなのでしょうか? 本当にそのお友達はAさんのことを無視したのでしょうか? 大事にしていないのでしょうか?
 
僕らが「人間関係がうまくいかない」そう思う時、ほとんどの場合、自分のルールの中で相手を見ています。おそらく、このAさんは、メールを受取ったらどんなに忙しくてもきちんと返信されるはずです。自分がこんなに忙しくても、大変でも、きちんとメールの返信をしているのに…… あの人は暇なはずなのに……
 
自分の中にあるルールは、自分をしばり、そして相手にもそれを求める。もちろん、ルールを守っている自分は正しくて、そして、それを守らない相手は間違っている。だから、相手を正そうとする。でも、今、書いた通り、人間関係を改善するために「正しさ」という方法を使って、相手を責めたとしても絶対にそれはうまくいきません。では、人間関係を改善するためには、どうすればいいのでしょうか?
 
僕は、人間関係を改善するための唯一の方法は「僕ら人間は、一人一人違う宇宙に住んでいる」そう考えることだと思っています。違う宇宙と言われてもピンとこないかもしれませんが…… あなたの人間関係がうまくいかないのは、違う宇宙に住んでいるその人と自分のルールが同じだと勘違いしているからなんです。
 
例えば、友達といっしょに旅行に行き、同じ場所を眺めていたとしても、僕には僕の見え方があり、一緒に行った人には、その人の見え方がある。同じ場所を見ていても見えているものは違うんです。でも、同じものを見ていると勘違いしているから、ついつい、自分の中にあるルールでその人を縛ってしまう。
 
あなたがどんなにご主人(奥さん)のことが大好きでも、そのご主人(奥さん)はあなたとは違う宇宙にいるのです。だから、あなたにその違う宇宙にいるご主人(奥さん)をすべて理解することなんてできません。だから、どんなにあなたのルールを主張したところで、違う宇宙にいる他人にはそれは届かない……
 
そして、あなたの宇宙ではあなたは絶対に正しい。ちょっと、思い出してみて下さい。もし、あなたが「こうするべきでしょう」と怒られたとします。あなたはそうしていなかった。でも、その時って必ずそうしない理由がありますよね。「そんなこと知らなかった」「ついつい忘れてしまっていて」「忙しくてどうしてもできなかった」あなたの中にはそうやって必ず理由があるんです。
 
例えば、遅刻して怒られたとします。「何やってるんだ!今日は大事な会議だったのに」「だって、眠かったんだもん。昨日遅くまでつき合わされたんだから」(多分口には出さないでしょうが……)
 
他の人から見たら、「そんな理由ダメでしょう。」そう思われたとしても、自分の中では、だってしょうがないじゃない…… 僕らは自分を守るために自己弁護をすることが上手です。いろんな理由を当てはめて自分を守ろうとする。
 
でも、ほとんどの人が、その理由を他人に当てはめることをしません。私は良いけど、あなたはダメ!
 
住んでいる宇宙が違うため、その中にあるルールも違う。ぜひ、そう考えてみてください。あなたが正しいように、相手の宇宙では相手も正しいんです。ただそれだけ。
 
最後に、僕が大好きなポエムがあるので、ご紹介します。そのポエムは、心理学者のパールズ博士という方が作った詩で人間関係を改善するために一番大切なことを教えてくれています。
 
パールズ博士のポエム「ゲシュタルトの祈り」
私は私のために生きる。あなたはあなたのために生きる。
私は何もあなたの期待に応えるために、この世に生きているわけじゃない。
そして、あなたも私の期待に応えるために、この世にいるわけじゃない。
私は私。あなたはあなた。
でも、偶然が私たちを出会わせるなら、それは素敵なことだ。
たとえ出会えなくても、それもまた同じように素晴らしいことだ。
 
いかがでしょうか? 僕は初めてこの詩を読んだ時、なんだかさびしい詩だなと思いました。でも、今はこの意味がよく分かります。私は私、あなたはあなた、お互いを認めて前に進もう!
 
 
 
 
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2019-05-03 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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