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メディアグランプリ

常識にとらわれずに考えるということ


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:Miwa.I(ライティング・ゼミGW特講)
 
 
GW、10年ぶりに訪れた富士急ハイランドで私たちは愕然とした。
 
すでに当たり前として来園者に受け入れられているのかもしれないが、目玉のジェットコースターが軒並み3時間待ち。
天気は下り坂、すでに薄暗い雲が広がっていて今にも雨が降りそうな天候でいつ運行休止になるかもしれないというときに、これから待つなんてとてもじゃないけどそんな賭けにはでられない……。
 
2泊3日の河口湖周辺旅行の最終日、雨続きの中での一瞬の晴れを狙って、富士急ハイランドは多くの人で賑わっていた。
 
ジェットコースターに乗ることをあきらめた私たちは、入口付近の「リサとガスパールエリア」付近で妹のInstagram写真撮影に付き合い、得体の知れない真っ青なソフトクリーム(後で調べたらバタフライピーというマメ科の植物の色らしい)を片手に、ソフトクリームの時間が許す限りインスタ映えスポットでの写真撮影を試みた。
 
かわいいお花に就職されたピンクの車や、キャラクターのかわいらしい像があちこちに散りばめられていて、もはやディズニーランド並みのおもてなしを感じた。
 
せっかく富士急までたのに、アトラクションに乗らずに帰るのも、なんだかなぁと思っていたとき、エリア内にあるではないか! 子供用だろうと思われる、「リサとガスパールミラーメイズ」という、よく遊園地にあるビックリ箱的な小さなアトラクションを見つけた。
 
入園料800円という、ジェットコースターに対しては半額以下、子供用のアトラクションにしては高いのではないか、という高いとも安いとも言い難い絶妙な値段設定。
入口付近で若干迷っていたとき、オカマらしき、「せいこちゃん」と名札をつけた怪しげで愉快な案内人につかまり、3人分のチケットを購入した。
 
ところが甘かった。自分の常識や物事をとらえる感覚は信用ならない。
初めは、他人の子供たちとも一緒に入ったアトラクション、ミラーズメイト。様々な場所にリサとガスパールが点在していて楽しく写真を撮って進んでいった。ところがいつまでたっても同じ場所を言ったり来たりしていることに途中で気が付いた。私たち三人は次第に焦りはじめて写真を撮ることも忘れ、ゴールを第一目標にああでもない、こうでもないと話あいながら、さながら大人向け脱出ゲームのように本気で出口を探した。中身は子供向けのただの鏡仕掛けの迷路だったにもかかわらず、いい大人が次から次に入ってくる子供たちに抜かれてしまった。
 
まさかここが! と思う場所に次への通り道が仕掛けられていた。私たちがまったく発想できなかった方法で、子供たちは次々にクリアしていく。極めつけは最後の出口。
夫がドアだと思って押してもまるで壁のように押せない。
 
私たち夫婦があきらめたそのとき。
 
「今まで何を学んできたの、ふふふ」と妹が一言。逆転の発想で扉はいとも簡単に開いた。
 
15-20分で出られるという説明だったのだが、結果40分近くかかりゴール。「子供だましと見下していたアトラクションにまんまと嵌められた」出口からでたときの感想はアラサー三人共通していた。
 
アトラクションが終わって現実の世界に戻されたとき、普段の生活で何か大事なものを見落としているのではないか、という恐怖を感じた。例えばクローゼットを開ければアリエッティが住んでいて実はお米が通常の1.3倍の速さで減っているのに気が付いていない、とか。あるいは家は毎日数十センチずつ移動しているのに、気が付かずに済み続けているとか。
そんな「おとぎ話」と捉えられてしまうような妄想だって、もしかしたら私たちは気が付いていないだけなのかもしれない。
 
脳は第二の脳という話は長らく医学界に忘れ去られて、最近再発見されやっとその重要性を再認識して研究が進みだしたといわれているが、同じように私たちは普段の生活の中で長らく見落としていることが多く存在するのかもしれない。
 
この記事を書いているときに再度富士急ハイランドの「リサとガスパールのエリア」のサイトを眺めていたら、「リサとガスパールミラーメイズ」の紹介は、なんと大人が楽しんでいる様子がでていた。
なんだ、これは子供向けではなく、子供の心や新しい視点を再発見する大人のためのアトラクションという位置づけだったのか、と思い何だか内心ほっとした。
 
いけない、また自分なりに「子供向け」「大人向け」という枠にはめようとしている、と思い直し今後は何事もまずはまっさらな気持ちで取り入れられるよう、努力してみようと思った。
 
 
 
 
***
 
この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。 「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。
 

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2019-05-03 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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