メディアグランプリ

謝るときのポイント2点を教育的視点から


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【8月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:ミズタマ(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
なにか「過ち」が起きたとき、どういう風に対処するかで、人間性がわかる。
 
闇営業を行った某芸人が責任を取って「引退」することになっている。
その件に関して、とやかく言うのはここでは割愛するが、あの「謝り方」は教育的にすごく良かったと思っている。
 
「教育的に」というのは、教育を10年以上やっている私の視点から見て、ということだ。
 
まず人は過ちを犯す。これは避けられない。どんなに完璧に行おうとしてもミスは起こる。
それは自分のせいだけではなくて、人のせいでも、起こる。
人と関わって生きている限り、巻き込まれてしまう。そのときに、自分が100%悪くなくても
素直に非を認めて謝れるか、どうか。

子どもたちはどうしても「言い訳」をしてしまう。
「僕はやめようって言ったのに、○○君が……」
だから私は敢えて言う。
「わかった。じゃ、○○君が全部悪いのね。あなたは一つも悪くないのね」
そうすると子どもたちはバツが悪そうに「そんなことない」という。
そこには幼いながら良心が働いている。
「ごめんなさい。でも○○君が最初にしていました」という子どももいる。
その子に対しては「そうなの。でも先生はあなたの話をきいているのよ」とあくまで
その子と私の話に焦点を当てる。そういう風に教育をしている。
 
①起こってしまったことに対して「他人が」ではなく「自分の過ち」に焦点をあてて謝る。
 
大人でも同じである。
部下が起こした過ちに対して、責任者が「いつも言っているんですがね。申し訳ありません」や「指導が行き届いておらず、失礼しました」とか言われても、なんだか釈然としない。
むしろ、責任転嫁しているようで、そこの会社の信用度は落ちるだろう。
謝っている本人がやってないことは、わかっているのだから、そこで潔く「この度は大変申し訳ないことでした」と言われたほうが、スッキリする。
そして今後の対策をきっちり話せば、むしろ好感度があがる可能性だってある。
 
②過ちの論点をぶれさせない。
 
とくにマスコミは煽りがちだったり、欲しい「答え」を引き出すような誘導尋問的なものがある。
なかにはタチの悪い挑発系もあって、これに答えると大変なことになる。
そこだけ切り取られて、また炎上してしまったりする。
今回はそういったことに惑わされず、しっかりとした受け答えをしていたように感じた。
 
「クレーマー」と呼ばれる方の中には、今回の「過ち」だけでなく、怒りにまかせて、別のことを思い出したように話される方もいらっしゃる。
例えば「お宅の製品はこの間だって云々。日頃の接客だって云々」
こうなってしまうと、その件に関してはこちら側に非がなくても謝ざるを得なくなってしまったり、その釈明に関して、また怒りをかってしまったりする可能性がある。
なので、そんなときはひたすら謝るのではなく
「さようでございましたか。事実確認いたしまして、再度ご報告申し上げます」や
「貴重なご意見、参考にさせていただきます」といって過ちの論点がぶれてきたら、一旦相手を冷やすのが望ましい。
 
この過ちの論点をずらすのは、謝られる側にもありがちなので注意しておきたい。
例えば、不貞腐れてしぶしぶ謝っている子どもに対して「そんなんだから○○なのよ!」とか
「いつもそういう風にしかできないの?この間だって」などと言ってないだろうか。
言いたくなる気持ちはわかるが(笑)そんなときでも論点をぶれさせず「そんな謝り方でいいのかな?」と訊ねてみるだけで良い。
 
なにか「過ち」が起きたとき、どういう風に対処するかで、人間性がわかる。
 
と冒頭に書いたが、これは過ちを犯した側だけの話ではなく、過ちを犯されたときに「どう対処できるか」も見られている、という意味である。
 
部下のときにお世話になった上司のように、振舞うことができているだろうか。
客としての立場で言うときもあれば、お客様からご意見をいただくときもある。
謝る側、謝られる側、どちらになっても、この2点を押さえておけば、だいたいは大丈夫!
 
今日も子どもたちを指導しながら……謝ったり、謝られたり。
「自分が正しい」「間違った人は叩く」みたいな窮屈な考え方だけはさせないように。
 
「謝って偉かったね」「間違うことはあるよね」と言ってあげたい。誰にでも。
だって、自分だっていつどうなるか、わからないから。寛容に生きたいと思うのです。
 
 
 
 
***
 
 
この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。 「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。
 
http://tenro-in.com/zemi/86808
 

天狼院書店「東京天狼院」 〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F 東京天狼院への行き方詳細はこちら

天狼院書店「福岡天狼院」 〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階

天狼院書店「京都天狼院」2017.1.27 OPEN 〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5

【天狼院書店へのお問い合わせ】

【天狼院公式Facebookページ】 天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。


2019-07-26 | Posted in メディアグランプリ, 記事

関連記事