fbpx
メディアグランプリ

「そうか、観葉植物って外国人なんだね」


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【8月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:Yukari Iwamoto(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
「そうか、観葉植物って外国人なんだね」
 
当たり前じゃないか、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、私にとっては大きな気づきだったので、こちらでご紹介させていただこうと思います。
このことに気づいてから、観葉植物を育てることが楽しくなったし、枯らしてしまうことが減りました。
これは、観葉植物を育て始めたばかりの方には役立つ情報なのではないかと思います。
よろしければお付き合いくださいね。
 
私は小さな頃から植物が好きでした。道端のタンポポの綿毛を飛ばしてみたり、ツツジの花の蜜を吸ってみたり、お花見をしたり。
自宅の庭にはウメの木が植わっていて、花が咲けば花びらの可愛さに惚れ惚れし、実が成れば梅ジュースを作りました。
植物好きが高じ、農学部に進学し、農業やバイオテクノロジー、都市開発などについて学びました。そして卒業後は園芸店に就職しました。園芸店では観葉植物の部門に配属されました。ですがそれまでは屋外で育てられる植物ばかり育てていたので、正直なところ、観葉植物にはあまり馴染みはありませんでした。
しかし植物には全般的に興味があるので、観葉植物にも関われることを嬉しく思いました。
 
ですが、数日働くとすぐに壁にぶつかりました。
「観葉植物って、よくわからない……」
というのも、今まで私が好んできたタンポポやツツジ、ウメなどは屋外で育ち、育てる際にはあまり手間がかからない植物でした。
観葉植物は基本的には屋内で育てます。栄養素を作るために光を利用するので、暗い所では育つことができませんが、強い日光などは葉が痛む原因になるので注意しなければなりません。
寒さに弱いので、冬は屋外で育てることは難しいし、室内でも窓の近くなど気温がとても下がる場所に置くと寒さで弱ったり、枯れてしまうこともあります。
ホコリを払うために、葉を濡れた布で拭いたり、葉からも水分を補給させるために霧吹きやシャワーをかける……
「観葉植物ってけっこう手がかかるな……」
園芸店の店員としては失格かもしれませんが、こんなことを思ってしまいました。
 
どうにも観葉植物をうまく扱えなかったので、先輩スタッフに相談したところ、
「植物の原産地を調べると、ヒントがあると思うよ。」
 
図鑑をめくると、ほほう、観葉植物の原産地は、アフリカ、ブラジル、熱帯アメリカ、マダガスカル…
「そうか、今まであまり意識していなかったけれど、観葉植物も日本にあるからといって、原産地が日本でないんだな」
山や森や街中で見られる植物は、日本やアジア原産のものが多く、日本の気候に順応出来る植物です。
ですが、観葉植物のほとんどは外国から入ってきた種類の植物で、日本の気候に合わせて進化した生き物ではないのです。
それぞれの故郷に特化した生き物です。
 
観葉植物が真夏の直射日光など強い光にさらされると葉が痛むのは、原産地では、さらに大きな木が茂るジャングルの中に生えていて、強い光ではなく他の木の隙間から差し込む柔らかな光で育つからです。(だから屋内で育てられるのですが)
寒さに弱いのは、ブラジルや熱帯アメリカなど、冬は日本ほど寒くならない地域、または、冬が無く常夏の国出身のものがほとんどだからです。
原産地のジャングルではスコールが降るなど、雨や風でホコリや虫、病原菌などは自然の中で落ちるし、同時に水分補給もできます。
本来屋外で育つ植物を室内で育てるので、雨や風は人間が再現してやらなければなりません。
 
観葉植物が慣れ親しんだ環境でない日本で、しかも屋内で育てることは、植物にとってはなかなか過酷なことです。
はるばる日本にやってきてくれた観葉植物は、自分が適応してきた土地ではない所で、とても制限された条件で生きていかなければいけません。
ですから、なるべく原産地に近い環境を再現してあげることが、観葉植物を長く楽しむコツです。
 
かつての私のように、園芸店にいらっしゃるお客様にも、観葉植物のお手入れをご説明すると、面倒そうだな、自分にはできないかな、というお顔をされる方がけっこういらっしゃります。
そんな方には、観葉植物のバックボーンをお話しし、なぜその手入れが必要なのかしっかりお伝えすると、ご納得してご購入いただき、観葉植物のある暮らしを楽しんでいただけることが多いです。
みなさまも植物を育てることがあれば、ぜひ原産地がどこなのか、調べてみてくださいね。
 
 
 
 
***
 
 
この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。 「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。
 

【8月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜《8/4(日)までの早期特典あり!》


 

天狼院書店「東京天狼院」 〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F 東京天狼院への行き方詳細はこちら

天狼院書店「福岡天狼院」 〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階

天狼院書店「京都天狼院」2017.1.27 OPEN 〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5

【天狼院書店へのお問い合わせ】

【天狼院公式Facebookページ】 天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。


2019-08-01 | Posted in メディアグランプリ, 記事

関連記事