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ライティング・ゼミは私にあることを思い出させてくれた


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【8月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:高林忠正(ライティング・ゼミ夏休み集中コース)
 
 
「どうすれば速く走れるようになりますか?」
 
 

無名の陸上選手の問いかけに、その人は答えた。
「走って、走って、走りまくること」
それ以外にないというのだ。
 
 
(やはり、そうなんだ)
成功には特効薬はない。
 
 
はっきり言われた気がした。
その後もいつもこの言葉が耳元に残るようになった。
 
 
18歳、大学1年生で体育会の陸上競技部に入ったばかり。
高校から始めた陸上競技で、いつかは日の丸を胸にという志を持っていた。
大学の練習と併用して、かつての有名選手に弟子入りさながらのインタビューを敢行していた。
 
 
その日訪れた人は、南部忠平さん。
1932年、第10回ロサンゼルスオリンピックの陸上競技男子三段跳びで優勝者である。
記録は15メートル72と当時の世界記録で、さらには、男子4✕100メートルリレーの第2走者として5位入賞に貢献。
毎日新聞で運動部長を歴任された一方で、日本陸上競技の発展に寄与された方だった。
まさに陸上界のレジェンドともいうべき人。
南部さんはそのとき満69歳。昔話を面白おかしく話される一方で、原理原則を答えられたのである。
南部さんでさえ、努力の人だった。
 
 
「走って、走って、走りまくること」をモットーに練習に励んだ結果、大学2年生のときに、インターカレッジで十種競技(2日間で陸上競技の走る、跳ぶ、投げるの10種目を行うもの)に出場した。
大学3年生のときは試合には出なかったが、いつしか走ることが習慣になっていた。
 
 
大学卒業と同時に競技からは離れても、ジョギングも含めて、走る、歩くという動きを日常的に行っていた。
今度は記録を狙うというよりも、美味しくビールを飲むというゴールに変換されていた。
 
 
ただし、私の中では、南部忠平さんから言われた、「走って、走って、走りまくること」が無意識のなかに生きていたのである。
それは、走ることばかりではなかった。
 
 
サラリーマンになって30年が過ぎた頃だった。
 
 
たまたま、ある出版のセミナーを受講する機会があった。
本を出すなんて自分にはありえないことだと思っていたが、まずは半年間の講座を受講してみた。
 
 
やり始めた以上、卒業までCompleteするつもりで取り組んでいた。
卒業プレゼンテーションの後、ある出版社の編集者さんから本についての打診をいただいた。
驚いた。
私が文章を書くこと自体が信じられなかったからである。
 
 

信じられないまま、書こうとしても時間だけが過ぎていった。
その間、編集者さんは辛抱強く待ち続けてくれた。
 
 
正直言って、書こうとしたのだが、書けないのである。
売れる文章の文体にすればよいのに、ビジネス書のなかにあった借り物の言葉で書いたり、他の人の文章をパクったりしていた。
 
 
「自分は文章を書くことには向いていない」
セルフイメージが極端に下がっていた2018年の3月だった。
Web上にあった天狼院書店の「スピードライティング」の文字を見つけたのである。
 
 
瞬時に、「これだ!!」と思った。
講座はすでに始まっていたが、一も二もなく、すぐに動画受講をしてみた。
冒頭、三浦さんの言葉が耳に残った。
「天才でない限り、速く書いたほうがいいです」と。
 
 
自分のなかで、今まで自分をブロックしていたなにかが音を立ててくずれたような気がした。
なによりも説明の1つ1つをノートに一心に書いていた。
動画を見終わった私は、何か古いよろいのようなものが脱ぎ払われて、ユニクロのTシャツを着たような感覚になっていた。
 
 
「速く書く」
それが天狼院書店との出会いとなった。
以後、ライティング・ゼミ、プロゼミ、ライターズ倶楽部と来て、現在に至っている。
 
 
課題の提出をするなかで自分が体感しているのは、かつての「走って、走って、走りまくること」である。
 
 

ただし、継続すると多少なりとも自分本位の解釈をしてしまうもの。
学生時代、やみくもに練習を積み重ねた結果、身体が本調子ではなくなってしまったという過去がある。
書くことについては、毎回のライターズ倶楽部の講義を聞きながら自分を高めるようにしていた。
 
 
それだけでいいのかなぁ?とも思い始めていた今年7月、ライティング・ゼミ9日間集中プログラムがあることを知った。
この文字を見た瞬間、プロ野球選手がシーズン中に行う、「ミニキャンプ」を連想した。
 
 
ここでいうミニキャンプの目的は2点あるという。
1点目は、プロ野球選手がシーズン中に、1年を通して動ける体力を今一度チャージすること。
2点目は、技術の確認にある。
 
 
9日間で、9回の課題提出は、書く体力そのものである。
また、8回にわたる講義は、技術の再確認ともいえるもの。
 
 
今の自分にとって必要なことではないか?
直感に生きている私としては、「やるしかないだろ。あとはなんとかなる」と即、申し込んだ。
 
 
都内に住んでいる関係から、本当はライブで参加したかったが、すべて動画受講となった。
なにか新鮮な気持ちだった。
第1講のABCユニットのご説明から気づきと確認の連続だった。
同時に、いままでの理解が希薄だった点を発見することになった。
それについては、これからも動画を繰り返して視聴しながら、習得にもっていきたいと考えている。
 
 
そして今回、フィードバックをいただいたことで自分の現在地と傾向を知ることになった。
特に、Web天狼院書店にアップにならなかった文章へのフィードバックは、次に自分がなにをすればいいか?がより明確になったと感じている。
 
 
これからも、「書く」を継続していく。
面白みとともに、ほろ苦さと、くやしさも感じながら、すべてを包み込んで書いていこうと思う。
 
 
18歳のときに聞いた、「走って、走って、走りまくること」は私にとって、身近にあって、しかも永遠のテーマといえるものかもしれない。

 
 
 
 
 
***

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2019-08-20 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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