42歳の妻が“美ボディコンテスト”に挑戦する理由
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
【10月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《平日コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:坂本勝俊(ライティング・ゼミ日曜コース)
僕にはひとつ年下で42歳になる妻がいる。
そんな妻が、今年の春ころになって突然言い出した。
「私、ベストボディジャパンに出場することにしたから」
“ベストボディジャパン”とは、美ボディを競うコンテストのことだ。
運動したりする習慣をほとんど持ち合わせていなかった妻が
“腹筋ローラー”というアイテムを使い、トレーニングをし始めるようになったのがつい先日のこと。
この腹筋ローラー、私がかつて買ったアイテムだったのだが、クローゼットの肥やしと化し、隅でホコリをかぶっていたのを見つけてきたらしい…
腹筋ローラーを夜な夜なコロコロし始めた妻。
コロコロの習慣が一週間ほど続いたのち、僕にお腹を見せ、「ねえねえ!うっすら腹筋割れてきてない?」
と聞いてきた。
「うん。そうだね…」
元々スリムな体型をしてることもあってか、たしかにうっすら割れてるような気もする…
そして、あろうことか、今度はそのビフォーアフターの写真をフェイスブックに投稿しはじめた。
その投稿を見ると300を超える“いいね”がついてるではないか。
投稿に対するコメント欄を見ると、
「私も買ってみる」「たった一週間で凄い!」そんなコメントが沢山書かれていた。
妻は気を良くしたのか、ますます腹筋ローラーを毎日欠かさずやるようになった。
それからしばらくして妻の口から飛び出たのが、
「私、ベストボディジャパンに出場することにしたから」発言。
彼女の中で一体何が起きたんだろう?
何で、腹筋ローラーからベストボディジャパンへと発想が飛躍してしまったのだろう?
そんな僕の疑問はよそに、妻の本格的な挑戦がここから始まった。
妻はまず知り合いのトレーナーさんに連絡をし、自宅でできるトレーニングメニューを作ってもらい毎日トレーニングを始めた。
ダンベルやらゴムバンドやらのトレーニンググッズがAmazonからどんどん送られてくる…
仕事の合間をぬって、youtubeで大会の動画を観てはポージングの研究をし始めたりなど、妻の行動が大会を意識したものへどんどん変わっていった。
そうこうしているうちに、最初にエントリーしていた仙台大会の日を迎えた。
僕も興味半分で応援に行くことに。
※ベストボディジャパンは住む場所に関係なく、日本各地で開かれる地方大会にも何度もエントリーでき、各クラスの1位・2位の選手が11月に行われる日本大会に進めるのである。
まずは男子の世代別のコンテストがスタート。
アップテンポの音楽に乗せて出場者が次々とポージングを取っていく。
そんな中、観客席からは「18番切れてる〜!」「22番、デカイ!」などの声も聞こえてくる。
よくわからない世界観に、ちょっと感じる居心地の悪さ。
コンテストは男性から女性へと移り、
妻がエントリーする40代女性の“ウーマンズクラス”がスタートした。
緊張しているのか普段よりも表情が硬い妻。
それでもこれまでの練習の甲斐あってか、ポージングはなかなか様になっている。
なんと初大会にしてファイナリストまで勝ち上がった。
5位までの入賞には手が届かなかったもの、初出場にして堂々の6位。
ただ妻はその結果には全く納得していなかった。
それどころかかなり悔しかったようで、別の地方大会にもエントリーしリベンジすることを決めたのだ。
そこから更にスイッチが入り今度は日比谷にあるお尻のトレーニングに強いパーソナルジムに通い始めた。
女性のコンテストにはお尻のトレーニングは大切なのだそう。
妻のリベンジに向けた、新たな行動はそれだけではなかった。
課題であったポージングの姿勢を整えるために整骨院に通いだしたり、脚やせのためにバレエスタジオに行ってみたり、タンパク質を積極的に取るためサラダチキンをかじったり。
そして次にエントリーしていた宇都宮大会の日がやってきた。
僕は残念ながら仕事の関係で応援に行けなかったが、結果がメッセンジャーで送られてくるのをドキドキしながら待っていた。
「準グランプリ取れたよ!!」
なんと2回目の大会にして2位に入ることができ準グランプリ。
見事日本大会への出場の権利を獲得したのだ。
この結果をフェイスブックに投稿したところ、“腹筋ローラー”の投稿を超える反響が!
そんな妻の職業は私と同じくメンタルコーチ。
クライアントのチャレンジをゴールに導く仕事。
「自分のチャレンジする姿で誰かを勇気づけたい。」
「チャレンジする人たちをサポートしているからこそ、自分自身もチャレンジし続ける存在でありたい」
どうやらその姿を見せることが、妻のチャレンジする理由のようだ。
今週末は、松江大会。
今度は意地でもグランプリを取ること目指して、夜な夜なポージングの練習に励んでいる。
妻の挑戦はまだまだ続くのである。
***
この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。 「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。
http://tenro-in.com/zemi/97290
天狼院書店「東京天狼院」 〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F 東京天狼院への行き方詳細はこちら
天狼院書店「福岡天狼院」 〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
天狼院書店「京都天狼院」2017.1.27 OPEN 〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
【天狼院書店へのお問い合わせ】
【天狼院公式Facebookページ】 天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。