週刊READING LIFE vol.142

「今日は何もしなかった……」と後悔した日に見て欲しいYouTubeがあります!〜頑張りすぎるあなたに,おすすめしたい「世界一のゆっけ」のゆるい魅力!〜《週刊READING LIFE vol.142「たまにはいいよね、こういうのも」》

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2021/09/06/公開
記事:すじこ(READING LIFE編集部ライターズ倶楽部)
 
 
「あ〜〜、今日は何もしなかったな……」
休暇の大半をベットの上で過ごしてしまった日は必ずなんとも言い表せない罪悪感にかられる。
ベットの上でゴロゴロしていただけで、誰にも迷惑をかけてない。
だから罪悪感なんて感じなくて良いはずなのになんとも言い難い「申し訳ない気持ち」になる。
特に平日休みの際はその「申し訳ない気持ち」に押しつぶさそうになる。
小学生が学校から帰ってくる声が聞こえてしまった時なんて「あ〜ヤバイ!」と1人で発狂した。
あの小学生は今日1日の中で漢字1文字を書けるようになったのかもしれない。
掛け算を覚えたかもしれない。
友達を増やしたかもしれない。
初恋をしたのかもしれない。
彼ら、彼女らは確実に今日という日を何かを習得するために使って、人生のレベルをあげている。
 
それなのに俺は今日何をした? 何を習得した?
彼らがレベルを上げている間、私はYouTubeの履歴を増やしただけだ。
 
「このままじゃ、ヤバイ」
 
そんな脅迫観念に駆られた私は服を着替えて、誰かに急かされるようにとりあえず街に出る。
街には、帰宅する学生や、サラリーマンが大勢歩いていた。
皆今日という日を私よりかは、充実して過ごしていたのだろう。
 
皆「今日も一日疲れたな」という顔で歩いている。
そんなひとつひとつの顔を見て私は、まるで
「一人だけ昨日に取り残されているのではないか」
という気持ちに駆られる。
 
「待って! みんな! 俺を昨日に置いてかないで!!」
雑踏に揉まれながら、私の心はそう叫んだ。
 
なにか。なにか「今日生きた」という証を作らなくてはきっとこの気持ちにつぶされる!
と感じた私は、ここから奇行モードに入る。
 
なぜか、爆買いを始めるのだ。
そんなに興味がないマンガやフィギアを買い漁る。
おそらくその行動は、「欲しい」から買い物をするというより、「今日は爆買いをした!」という証が欲しくって買い物をしているのだと思う。
とにかく、何もしなかった今日という日を物で満たしたいのだ。
なので金に糸目がない。最悪だ。
 
そしてその爆買い行動が終わると
「なぜこんなに買ったのだろう……」
という後悔が生まれる。
まるで、お酒を欲望のまま飲んだ翌日に訪れる二日酔いのようだ。
本当に厄介である。
 
 
私ほど重度ではないにしても、誰もが「何もしない日」を後悔することはある思う。
1年間365日をすべてを充実した日にするのは不可能だ。
しかし、ふと他人が充実した一日を過ごしている光景を見ると、胸の奥がザワついてしまうのは他人と比べてしまう日本人の性ではないだろうか。
たとえば、インスタ。
楽しそうな休日を過ごしている人の写真をみたら「なにやっているんだろう私……」と何もしていない自分を被疑してしまうそのひとつだ。
どうしても「充実してない自分」が見窄らしく感じてしまう。
そう感じてしまう人も少なくないだろう。
もしかしたら、今そのような罪悪感を感じながら読んでいるひともいるかもしれない。
そんな人に、いや、そんな人だからこそ見て欲しいYouTubeチャンネルがある。
 
それは「世界一のゆっけ」だ。
このチャンネルは酒を愛し酒に愛された孤独な女YouTube酒村ゆっけさんが、ひたすら酒を飲んでいる姿をお届けする「酒テロ系YouTubeチャンネル」である。(そんな○○系、初めて聞い
た)
YouTubeはざっくり分けると「企画」色が濃いチャンネルと「日常」を切り抜いたチャンネルに分かれるが、このチャンネルはどちらかというと「日常」よりのチャンネルだ。
ゆっけさんが、酒を飲む姿や、飼い猫のしゃっけと絡む姿などなにげない日常を動画に収め、後日、本人がその光景にナレーションをいれるのだ。
そのナレーションがとにかく面白い。言葉の選ぶセンスや、ユーモアが最高に長けているのだ。
だからただ女性が飲む動画だとしても、エンタメとしてみられるのだ。
と、私がいくら言葉を重ねても魅力が伝わりづらいと思うので、簡単にこのチャンネルの魅力を3つにまとめてみよう。
 
①ゆるすぎる日常動画!
なんといってもゆっけさんの日常がゆるすぎる!
まず、多くのYouTubeは、固定したあいさつというのがある。(ヒカキンだったら、「ブンブン、ハローユーチューブ」みたいなあいさつ)
ゆっけさんも「オッハモーニング〜」という入りがあるが、それが「おはよう」という時間で使われたことは少ない。
彼女の日常動画は早くて昼。多くは夜に始まることが多い。
それは彼女が朝起きるという生活ルーティンではないからだ。
完全なる夜行性。夕方起きて、夜を楽しんで、朝に寝る。という多くの人間の逆の
時間を生きているのだ。
 
そんな夜でも「オッハモーニング〜」から始まるゆっけさんの動画には、もうひとつ決まったルーティーンがある。
それは、起きてすぐ酒を飲むことだ。
極たまにある朝からの動画であっても、「まずは酒!」と言わんばかりに酒を飲む。
彼女はそれを「覚醒酒」とよんでいる。モーニングルーティンの動画では、朝ごはんに、野菜ジュースと見せかけたトマトサワーが添えられていたし、「胃に優しい」ということで、お茶割りを緑茶のペースで飲んでいた。
さすが、酒飲み動画である。そんな酒ではじまり酒で終わるゆっけさんは動画で見る限り素の日常を映しているようだ。
動画を撮るからって特段メイクしたり、着替えたり、部屋を片付けたりしない。
素の日常をそのまま動画にしているようだ。
その親近感が、同性の視聴者や、異性の私のような視聴者を魅了しているに違いない。
ちなみに部屋は汚い。その点からも私は親近感を感じている。
 
②お酒に恋するゆっけさん
「酒を愛し、愛される孤独な女」はゆっけさんのエッセイ「無職、ときどきハイボール」で自身のプロフィールに書いてある言葉だ。
その言葉通り恋愛対象は「酒」であることを動画の隅々で言っている。
たとえば、エッセイのタイトルにも入っているハイボール。
ハイボールはゆっけさんの中では「旦那」だ。
出会いは大学生。ビールという「元旦那」は学生には値段が高かったのに対しハイボールは100円という安値で背伸びしなくっても恋愛できる関係性のなっており気づけば生活を営む関係性になっていたそうだ。
などゆっけさんはお酒の付き合いを恋愛関係に見立てて紹介しておりそれが面白い。
ハイボールは「旦那」
ビールは「元旦那」
そしてストゼロは「体の関係」だそうだ。
とくにストゼロとの関係性を純文学のように語る「ストゼロ文学」なる動画は切ない恋愛小説を読んでいるようだ。
ただ酒を飲んで友達が壊れていく姿を見るのがたのしかった学生時代に出会いけして彼氏にはならないものの、コンビニで偶然会ってしまうストゼロをなんだかんだでお持ち帰りし、一夜をともにするストゼロとの関係が切ない文学として綴られている。
ぜひ見てもらいたい。
 
ちなみに、記事作成中の2週間前(21/8/1)に上げられた動画にて
ハイボールと別れ、ビールと関係を戻したと言っていた。
だから21/8/21現在
ビールが「旦那」で、ハイボールが「元旦那」になったとのこと。
理由は「ビールの凛々しさに惚れ直したから」だそうだ。
ゆっけさんの恋愛遍歴はまだまだ更新中のようだ。
 
③仲がいい姉妹関係にほっこり!
ゆっけさんの動画には、たまに大学生の妹さんが顔なしで出演する。
この姉妹の関係性がおもしろすぎるのだ。
動画を見る感じ妹さんは「しっかり者」でゆっけさんが「ルーズ」な印象だ。
 
だからしっかり者の妹さんが動画に入るとよりゆっけさんのルーズさが際立つ。
立場的にはどちらが姉か妹かわからない。
 
ときより妹さんがゆっけさんのお母さんのような立ち位置にも思えるぐらいだ。
それは「風呂入れよ」や「歯磨けよ」など事あるごとに言われている姿がたびたび動画ないでもみられるからだろう
でもそれは、仲がいいからできること。お互いに信頼があるからできることだ。
本人も言っているが妹さんと会話しているゆっけさんが一番楽しそうだ。
お互いの足りない部分をおぎないあえる関係性。
とても素敵な姉妹にほっこりとせずにはいられない。
 
ね、見たくなっただろう?
 
数多るチャンネルが存在する中、恐らく世界一のゆっけだけが「堕落を肯定してくれる」チャンネルだとおもう。
このチャンネルを見ると何もしない日でも、ゆっけさんが「いいよ、大丈夫だよ」と言ってくれている気がする。
このチャンネルを見ていると掃除をしなかった日でもゆっけさんが「いいよ、私もしてないよ」と言ってくれている気がする。
だから、今日何もしなかったそこのあなたはいますぐ見て欲しい。
きっとゆっけさんが肯定してくれる。
「いいよ、いいよ、たまにはこういう日もいいよ。とりあえずお酒飲もう」って。
すると、知らぬ間に片手に缶ビールを持って、
気づけば画面越しにこの言葉を言っている。
「乾杯!」
乾杯すれば皆仲間。それが「世界一のゆっけ」の世界なのだ。
 
 
 
 

□ライターズプロフィール
すじこ(READING LIFE編集部ライターズ倶楽部)

東京育ち。28歳

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2021-09-06 | Posted in 週刊READING LIFE vol.142

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