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週刊READING LIFE vol.178

偉人から学んだ人生論《週刊READING LIFE Vol.178 偉人に学ぶ人生論》


*この記事は、「ライティング・ゼミ」の上級コース「ライターズ倶楽部」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

2022/07/25/公開
記事:大塚久(READING LIFE編集部ライターズ倶楽部)
 
 
「人は、海の様なものである。あるときは穏やかで友好的、あるときはしけて、悪意に満ちている。ここで知っておかなければならないのは、人間もほとんどが水で構成されているということです。」
これは有名な物理学者アインシュタインの言葉だ。アインシュタインといえば相対性理論が有名だ。僕も正直詳しくはわからないがものすごく簡単に説明すると「早く動けば動くほど、時間は遅く進む」ということらしい。確かに「いつ寝てるの? 」ってくらい仕事から趣味からさまざまなことをやり続けている人に出会う、きっとその人は早く動きすぎて時間がゆっくり進んでいるんだろう。たいていこういう人は元気でエネルギーが有り余っている印象がある。それについても実はアインシュタインが発見している、それが「E=mc2」という式だ。
これもまた説明は難しいが、Eはエネルギー、mは質量、cは光の速さで、早く動けば動くほどエネルギーはおっきくなるということだ。そしてエネルギーの大きさは重さよりも速さの方がより大きい影響を受けるとされている。例えば、ボーリングの球をゆっくり押し当てられても痛くはないが、150km/hで投げられた野球ボールに当たると相当痛い。先ほど例に出したいろんなことをやっている人がエネルギッシュに見えるのもきっと早く動いているからに違いない。
よく、「行動しなけらば何も始まらない」と言われるが、このアインシュタインの式からも動かなければ速度は0なのでなんのエネルギーも生み出せない事になる。とにかく行動することが大事であることは間違いなさそうだ、しかし行動していてもうまくいかない人もいる。これは一体何が起きているんだろうか?
それは方向だ。行動して進むということは必ずどっちに向かっているかという「方向」が存在する。色々やっているんだけどなかなか思うような結果が得られない人は方向が間違っているのだ。みなさんも自分の周りに1人ぐらい「あの人頑張ってるんだけど、そこじゃないんだよね」って思う人がいないだろうか? その人が典型的な行動はしているんだけど方向が間違っている人だ。個人レベルであればこのくらいですむが、これが国家レベルに達すると相当な危険を伴うことになる。
 
アインシュタインは晩年ラッセルアインシュタイン宣言というものに署名している、これは「核兵器による人類の危機を訴え、紛争解決のために平和的手段を見出すよう勧告したもの」だ。実は先ほど出てきたE=mc2の式は原子力の考え方の元にもなっているのだ。原子力といえば我々日本人は広島と長崎の出来事を忘れることはできないし、現在でも各国で核兵器を持ち、牽制しあっている。核廃絶の運動は起きているが、進んでいるとは言い難い。一方で原子力による発電は多大な恩恵をもたらしてくれている。今こうやってパソコンで記事が書けているのも、インターネットに繋げて記事を公開できるのも、友達とスマホで連絡が取り合えるのも原子力で巨大なエネルギーを作り出しそれを電気に変えて届けてくれているおかげだ。アインシュタインが発見したE=mc2から生み出された原子力、その力自体にはいいも悪いもない。それを使う人間の方向性によって善悪が決められる。
 
これはアインシュタインが残した言葉
「人は、海の様なものである。あるときは穏やかで友好的、あるときはしけて、悪意に満ちている。」
そのものだ。
そのもの自体には善悪はない。人間がどういう感情でどの方向で利用するかによって善悪が決定される。そしてそれはどの人にも友好的な状態と悪意に満ちた状態が存在する。「友好的なだけの人」「悪意に満ちただけの人」は存在しない。
みなさんも自分の胸に手を当てて思い出してほしい、好意を持っている異性に対しては友好的になるし、いつも顔を合わせている家族には悪意まではいかないにしろ、そっけない態度を取ることが多いのではないだろうか? そして、それはずっとそうではなく、家族に対してもたまには家族サービスという名で友好的になったり、好意を持っている異性に対しても喧嘩している時はそっけない態度を取ることもある。相手も自分も同一人物なのに友好的と悪意的の両面が存在するのだ。
 
これは先ほどのアインシュタインの言葉の後半部分、
「ここで知っておかなければならないのは、人間もほとんどが水で構成されているということです。」
が説明してくれる。海はいつでも海として存在しているが、同じ場所に同じ水が留まっているわけではなく、海流によって常に循環している。そこにある水は次の瞬間は別の水に代わっているのである。これは人間の体の中も同じで、体の約70%を構成する水は常に体の中を循環している。一番わかりやすいのが血液だ。血液は心臓の拍動と筋肉の収縮を利用して常に循環している。この循環が滞るとうっ血して細胞に栄養がいかなくなり、老廃物が代謝されなくなるので壊死してしまう。体の中の水も常に循環している必要があるのだ。体の中の水は血液以外も、リンパ液、胃液、膵液、胆汁、脳脊髄液、尿などさまざまな水があり、常に循環して新しい状態に入れ代わっている。この循環が滞ると体のそこかしこに不具合が出るのである。
この不具合が出た時に人の感情は不快になり、物事に対して否定的になる。例えばわかりやすいのがトイレに行きたくても行けない状況だ、尿を排出できずに膀胱の中に留まって知る状態では冷静な判断などできるわけがない、そこで悪戯などされようものなら普段以上に怒ってしまうのではないだろうか? 他にも血液の循環が心臓で滞れば心筋梗塞になるし、脳で滞れば脳梗塞を起こす、リンパ液が滞れば体がむくむ、そんな状態で誰かに友好的に接することなんてできるわけがない。もちろんいつでも友好的でいる必要はないと思うが、必要以上に悪意的である必要もない。しかし循環が滞ると必要以上に悪意的になってしまう。それを予防するのが実は運動なのである。
体の水分の循環は主に心臓が担当していると思われがちだ、もちろん間違いではないのだが、心臓はどちらかというと全身に血液を送り出す働きをしている。全身に送り出すだけでは手足のところで血流が滞ってしまうため、心臓に戻す必要がある。実は心臓にはこの血液を戻すまでの力は持ち合わせていない。血液を戻すのは主に筋肉が担当している。血液を届けている血管は筋肉の中を通っている、この血管を筋肉が収縮することで中に入っている血液を押し出し、心臓に戻す「筋ポンプ」という作用があるのだ。「ふくらはぎは第2の心臓」と言われているのを聞いたことはないだろうか? これがまさにそれで、歩くといった運動でふくらはぎの筋肉を使うことで足に溜まった血流を戻す働きがあるので第2の心臓と言われている。そしてリンパ液が通るリンパ管は血管と並走してるので筋肉を動かすことでリンパも流れる、胃液や膵液を出す胃や膵臓も実は平滑筋と言われる筋肉だ。とにかく運動をすることでこの筋肉を動かし全身の水分を循環させている。ゆえに運動は必要なのだ。
しかしこれだけだと運動が精神や感情に与える影響がいまいち説明がつかない。だが、これにも明確につながりがあるのだ。運動をすることで脳の前頭前野という場所が活性化する。前頭前野は何をしているかというと一言で言えば「社会性」を司っている。社会性とは同意いことかというと
集中する
考える
創造する
判断をする
行動や感情をコントロールする
他者とコミュニケーションをとる
予測する
やる気を出す
といったいわゆる「人間的な生活」をするために必要な機能だ。運動をすることでこの部分が活性化するので、その時の相手や環境に合わせて必要なことを判断して選択することができるようになる。そうなれば不必要に敵意的になることもないし、必要以上に自分を抑えてまで相手に友好的になる必要もなくなる。運動することで生き方そのものが変わってきてしまう。運動にはそういった力がある。
海は常に循環していて、次の瞬間は別の水がそこにある、一度として同じ状態になることはない。人間の体も細胞は常に新陳代謝を繰り返し、2年もすれば骨も含めて新しい細胞に入れ替わっている。見た目は同じ人間でも次の瞬間には何かしらの細胞がいれかわっていて、全く同じ人間になることはない。しかし、海が循環し続けても海であり続けるように、人間もどんなに細胞が入れかわってもその人であることに変わりはない。それは物や細胞としてそこに存在するから海や人なのではなく、海は海として、人は人として存在すると決めた在り方がそうさせているのだと思う。
人は生まれてから死ぬまでに約80年、これからは100年と言われている。長いように思えるが、実はすごく短い。ただその100年の人生が終わってからでも、「アインシュタインはこういう人だった」、「織田信長はこんな考えで天下統一した」、偉人ではなくても「おじいさんはこういう人だったんだよ」と、その人の在り方は語り継がれていく。大事なことは残した物や功績ではなく人としてどう在りたいか? という在り方自体なんだとだと思う。
海は大昔からそこに海として存在してる、形はもちろん変わっているし、その成分も変わっているのかもしれない。その過去を全てふまえて今そこに海として存在してる、そしてここに存在している今をふまえて未来に繋がっている、つまり今の海は過去も未来も全ての可能性を備えてそこに存在している、確実なことは今そこに海が在るということだけだ。
 
現代人はホモサピエンスから進化してきたと言われている。その過去をふまえて今、人間として存在している。そしてこの先人がどう在るかは今の自分自身の在り方で決まってくる。
人としての在り方というと壮大なテーマになってしまいそうだが、人として在るためには過去も未来も包括している「今」、どう在りたいかが重要だ。今どう在りたいかを適切に選択するには人間的な機能を司る前頭前野を活性化させる必要がある、そのためにできることは今、目標を定めて行動することだ。むしろそれしかないと言ってもいい。
結局未来は今の積み重ねでしかない。どんな人生を送りたいかは今どう在りたいかを考えるしかない。アインシュタインは
「人は、海の様なものである。あるときは穏やかで友好的、あるときはしけて、悪意に満ちている。ここで知っておかなければならないのは、人間もほとんどが水で構成されているということです。」
という言葉を通して、今の重要性を伝えているんじゃにだろうか?
 
 
 
 

□ライターズプロフィール
大塚久(READING LIFE編集部ライターズ倶楽部)

神奈川県藤沢市出身、理学療法士。健康のために近所を散歩していてたまたま立ち寄った湘南天狼院でライティングゼミに出会い、現在はその上位コースであるライターズ倶楽部に参加。散歩を初めて1ヶ月で天狼院に出会い、2ヶ月でライティングゼミに通い、4ヶ月で天狼院で講座を行うまでに人生が変化。しかもその間に体重も8kg減り、その人生と身体を変化させた経験をもとに現在ではクリエイティブ・ウォーキングとして講座を開催。100歳まで歩けるカラダ習慣をコンセプトに自身が体験して得た身体の知識を提供している。

この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」の上級コース「ライターズ倶楽部」にご参加のお客様が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

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2022-07-20 | Posted in 週刊READING LIFE vol.178

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