何らかの達人になるということ《天狼院書店》
おはようございます。東京天狼院、最短のオープン予定日まで89日(L-89)でございます。
昨日、仕事を終えて、ウォールームに戻ろうと池袋のサンシャイン60通り商店街を歩いていると人だかりができておりました。
彼らが観ていたのが、この光景でした。
はじめは何をやっているのかわからなかったのですが、どうやら、ゲームセンターにある「太鼓の達人」をやっているようでした。
しかし、なんで「太鼓の達人」で人だかりができるのだろうと不思議に思ったのですが、よく見ると、この方、なんとシャツで画面を隠してやっているではありませんか!
シャツで画面を隠してやっているにも関わらず、それでろくに太鼓もバチも見ていないにも関わらず、高得点を叩き出しました。
僕をはじめ、観客たちは「うぉー!」です笑。
今、僕は今年オープン予定の天狼院書店の1店舗目、東京天狼院にどうすれば行列ができるのかを真剣に考えております。
こういうところにも、ヒントが隠されているのではないかと思います。
「太鼓の達人」は、ゲームセンターにならどこにでもあります。けれども、こういったちょっと変わったパフォーマンスをする人がいれば、人だかりができてしまう。
また、これは秋保の「さいち」のおはぎや、吉祥寺の「小ざさ」の幻の羊羹にも言えることですが、一般的なものを突き詰めて、極めてある次元に到達させることができれば、たとえ東北の辺鄙な場所にでも、1坪の小さな店にでも、客が押し寄せることになる。
パフォーマンスと深度の掘り下げ。
天狼院が目指すべきは、この二つの交点なのではないか、と「太鼓の達人」を見て思いました。
すなわち、パフォーマンスと徹底した専門性のハイブリッドとして、店を具現化することができれば、少々、駅から離れても十分にお客様に来ていただけるようになる。そこに、ある種の「体験」を用意することができる。
おそらく、それが高い次元で完成されているのが、シルク・ドゥ・ソレイユなのではないかと思います。
サーカスに対する「シルク・ドゥ・ソレイユ」。
従来型の書店に対する「東京天狼院」。
目指すべきは、やはり、そこなのでしょう。
なぞと思いつつ、今日も全開バリバリのフルスロットルで参りましょう。