僕は天狼院書店の店長に就任することに致しました。《天狼院通信》
天狼院書店「店主」の三浦でございます。
タイトルを見て、おそらく多くの人の頭の上に「?」マークが浮かんだことと思います。
が、シャレではなくて、本気でございます。
おかげさまで天狼院書店「東京天狼院」は単店で11月の月次決算で黒字を達成いたしました。先ほど速報値でTwitter、Facebookでお知らせしましたが、今精算を終えて間違いないことがわかりました。
ただし、在庫費用などの支払いが年末に大きくのしかかってくるので、ここから本気モードで行かなければなりません。
ご存知の方はいらっしゃるかも知れませんが、新刊書店の書籍とは大部分が「返品条件付き買い切り商品」です。委託販売と勘違いされている方が多いのですが、いや、僕も昔までてっきりそうだと思っていたのですが、たとえば常備薬などの使った分だけ精算というような委託販売と書籍は大きく違います。まず、請求が立って、支払わなければならないのでございます。
たとえば、500万円の在庫を入れたとすれば、翌月に500万円を支払わなければなりません。
ただ、一気に請求を立てるとあまりに可愛そうだということで、新店がオープンする場合、多くの版元さんが支払いを猶予してくれます。いわゆる「三延べ」などがそうなのですが、それはすなわち「3ヶ月延勘定」のことで、オープン月から起算して3ヶ月後に請求が来ます。そして、その翌月末が支払いになります。
天狼院の場合だと、9月26日がオープンなので、「9、10、11」と数えて12月末が「三延べ」に支払いがドーン!と来ます。過去最大級に来ます。
本当に皆様のおかげで11月は単店で黒字になったので、この「三述べボンバー」さえ凌げば天狼院の運営は安定するのですが、これはかなり強敵です。一筋縄ではいかないくらいのラスボスです。本気モードで行かなければ、全滅することだって考えられます。
そこで、本気モードで行くために、僕は臨時で天狼院書店の「店長」に就任することに致しました。
「へ? あれ? 三浦って店長じゃなかったの?」
と多くの方が思ったのではないでしょうか。
気づいていない方も多いかも知れませんが、実は僕は「店長」と名乗ったことは一度もございません。
僕の肩書はあくまで「店主(オーナー)」であって、あえて店長を置いていませんでした。
その代わりにオープン以来、著者の木暮太一さんや宇野常寛さん、馬場じむこさん、千葉智之さんなど著名な方々に「一日店長」をやって頂きました。
今回、店長への就任を決めたのは他でもありません。
もちろん、今まで通り、「店主」であることに変わりはないのですが、「店長」を兼任することによって、責任の所在とこれまで以上に店舗運営を本気でやるという覚悟を明確にするためでございます。
今まで、自社の案件を優先させて店舗の構築を疎かにしていた部分がありましたが、これからは違います。
自社の案件を十分にこなしつつも、本気モードで店舗づくりをして参ります。
店舗にいる時間も増やします。
僕主催のイベント、および、僕がプロデュースするイベントを多く用意致します。
そして、何より、棚に手を入れて、天狼院をもっともっと面白いことにします。
また、オープン以前より標榜している、次の3つを実現していきます。
メディアとしての書店
プラグインとしての書店
マルチサイドプラットフォームとしての書店
これが実現するに従い、極めて高いレベルでの「書店劇場化」が遂行されるのだろうと思っております。
僕が「店長」を兼任する期限は、とりあえず、12月末までとします。
それまでに、天狼院を更に面白いことにしようと思いますので、皆様方におかれましては、これからもどうぞ天狼院書店を応援いただけますよう、お願い申し上げます。
明日より、順次、様々な施策を発表できればと思います。
乞うご期待でございます。