〆切性ドM症候群《天狼院通信》
僕は本屋で働く前は小説家志望だった。
つまりは、「〆切」に追われる生活を夢みていたのだ。
修羅道フルスロットルの最中に人に会っても一向につらそうではなく、むしろ楽しそうと言われるのは、今でもこの「〆切」という言葉にはある種魅惑的な響きを覚えるからだ。
それは要するに、「〆切」という言葉を発したり聞いたりすると、アホみたいにゾクゾクするということだ。
ま、「〆切性ドM症候群」と言われても少しも否定できない笑。
そして、実際に、何らかのことを組み立てるという作業が楽しくて仕方がない。それによって、生活が維持できるというのは、やはり幸せなことなのだろうと思う。これはひとえに、チャンスをくれる方々のおかげで、この恩は生涯をかけても必ず返していかなくてはならないと思っている。
仕事とは、一種の麻薬のようなもので、仕事ばかりに依存していられるのであれば、これ以上楽なことはない。
だが、人生はそうはいかない。
仕事が上手くいくにつれ、また年齢を重ねるにつれ、様々なつながりが増えて、様々な責任を否応なく負わされるようになる。
幸い、今の僕にはそういった負荷がほとんどない状態で、仕事に没頭できる時間が恐らく同じ年代の人よりもはるかに多くあるだろうけれども、来年辺りからは別の顔を担わなくてはならないだろうとも覚悟している。
ま、要するに、ここまで負荷をかけられるのは、実は今だけだろうから、ここを全開でいかないと損だよね、と改めて確認した次第。
人間、誰にでもアクセルを全開に踏み込むべき時期というものがあって、僕にとって今がまさにそのときなのだろうと思う。
と、いうことで、明日の 昼の〆切まで、全開バリバリのフルスロットルで参りましょう!
で、明後日は、新しい案件の営業戦略立案の〆切ね。
いやー、これは究極のゾクゾクでしょう笑。
このひとつひとつの〆切の先に、リアル書店としての「東京天狼院」があると思えば、いよいよ頭がクラクラしてくるようである。
せっかく生んでもらったのだから、人生、とことんまで楽しみ尽くさないと損である。