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ビジネスマンなら読んでおかなければならない「商品開発のためのマーケティング本」5選を本気で選んでみた!《店主の特選本》


 

「マーケティングについて学びたいけど、何からはじめたらいいの?」
「ビジネス書って多すぎて、どの本を読めばいいかわからない……」
 
ふだんあまりビジネス書を読まない方だと、いざ勉強しようと思っても、そんな悩みにぶち当たるのではないでしょうか。
そこで今回は、天狼院書店・店主三浦の「特選ビジネス書」をご紹介いたします!
 
30代には、書店チェーンの店長やビジネス書コーナーの担当していた店主・三浦崇典。
その後、独立し天狼院書店を立ち上げる際も、本の力を存分に借りたといいます。
「衰退産業の書店業界で生き残る」ためには、多くの知識をインプットし、試行錯誤し続けるしかなかったとよくスタッフにも語っています。
もう数え切れないほど、何百冊以上のビジネス書を読み、そこに書いてある理論を実践し続けてきた三浦に、「そのなかでもとくにおすすめは?」と聞いてみました。
 
今回のテーマは「商品開発のためのマーケティング本」5選。三浦のおすすめコメントとともにご紹介します。
 
みなさまも、ぜひ参考にしてみてくださいね!

 

コンテンツ(商品/サービス)をいかに組み上げるか?/「コンテンツ主義」時代の商品開発のための読書


 

 

1.『地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」』細谷功著(東洋経済新報社)


 
服のレンタル「メチャカリ」や引き取りサービスの「CASH」、「メルカリNOW」など、時代は大量に消費し、所有するよりも借りたり、リサイクルする流れに向かっています。これからの時代の商品(サービス)開発は、これまで以上に難しくなると言えます。
これまでは、売れている商品があれば、模倣して市場の需要に対して提供すればある程度ビジネスが成り立つほど、マーケットが潤沢でしたが、今はそうではありません。消費者の目は肥え、趣向は細分化されています。
 
商品開発者は、これまで以上に、消費者のニーズを先回りして、商品(サービス)を作り上げていかなければなりません。
 
そのときに使えるのが、本書に登場する「フェルミ推定」という考え方です。
 
答えなきものに、答えを与えるようなアプローチで、これが身につけば、先行きが不透明な時代であっても戦うことができるのではないでしょうか。これと「リトルベッツ」の組み合わせは、これからのマーケターに欠かせない視点だろうと思います。同じ著者の『アナロジー思考』(東洋経済新報社)も、商品開発には使えます。
 

 

2.『小倉昌男経営学』小倉昌男著(日経BP社)


 
「経営学」とありますが、商品開発を考えるときにこそ、読むべき本です。
 
なぜなら、小倉昌男こそは、それまで日本に存在していなかった「宅急便」という、日本人の生活様式までも変える「商品(サービス)」を開発した人だからです。
しかも、この本では、『地頭力を鍛える』のまるで実践版のように、小倉昌男がどうやって「宅急便」というサービスにたどり着いたのかという思考の軌跡をトレースすることができます。あるいは、彼こそが「フェルミ推定」の達人かもしれません。そして、彼の思考法こそが、我々ビジネスマン誰しもが身につけるべきスキルなのではないかと思います。
 
「経営」という極限の状態で、絞り出すように、あるいは織りなすように「アイデア」を紡いできた彼の足跡を今こそ本書で振り返るべきです。
 

 

3.『1坪の奇跡』稲垣篤子著(ダイヤモンド社)


 
永遠の名著と言ってもいい本が本書です。「幻の羊羹」というハイパーコンテンツで有名な吉祥寺「小ざさ」を築き上げた親と娘の二代の物語であって、いかに商品開発に徹底してこだわるかについて、起業家とはどう振る舞うべきかということについて、そして、お客様とはどういう関係性を保つべきかということについて、日本ならではのアプローチで描ききっています。
 
1坪、商品2品で年商3億円以上。
40年間行列が途絶えない吉祥寺「小ざさ」は、あるいは世界最強のビジネスモデルかもしれません。
 
なぜなら、圧倒的な「コンテンツ力」で、「広告」「営業」「PR」の一切を不要としているからです。
 
「幻の羊羹」を作り込む場面は、まるでアートを創作しているかのようで、商品開発も極限まで至ると芸術と紙一重になるのではないかと思わせられた一作でした。
 
本書とともに、小さな町でおはぎを1日4,000個以上売り切ってしまうというスーパー「さいち」を描いた『売れ続ける理由』佐藤啓二著(ダイヤモンド社)も読むと、ビジネスにとっていかに「コンテンツ」が大事なのかがわかります。
 

参考:『売れ続ける理由 一回のお客を一生の顧客にする非常識な経営法』佐藤啓二著(ダイヤモンド社)

 

4.『SHOE DOG』フィル・ナイト著(東洋経済新報社)


 
圧倒的なブランド「ナイキ」を創り上げたフィル・ナイトの自伝ですが、まったく想定していなかったのが、コンテンツ・メーカーとしての「強者としての日本」が大きく登場することでした。フィル・ナイトは、「ナイキ」を創り上げる前に、日本から「タイガー」と呼ばれるシューズを輸入して販売していたと言います。しかも、彼は大きくなる過程で何度も会社が潰れそうになり、かなりの苦境を経験した、アントレプレナーであったとこの本を読むと、圧倒させられながら気づかされます。
 
また、そういった「苦境」こそが、宅急便の小倉昌男と同様に、ハイパーコンテンツを生み出す契機になるのかもしれません。
 
マイケル・ジョーダンやタイガー・ウッズと組むことによって、「ナイキ」は手に入れることも困難なほどの圧倒的なブランドとなりますが、これも『1坪の奇跡』の吉祥寺小ざさとどうように、シューズに命をかけるほどに、商品開発に取り組んだ結果だろうと思います。同時に、池井戸潤の『陸王』(集英社)も読むと興味深くシューズの世界が見えてきます。
 
 

 

5.『アップル驚異のエクスペリエンス 顧客を大ファンに変える「アップルストア」の法則』カーマイン・ガロ著(日経BP社)


 
商品だけでなく、サービスに対しても消費者の目は厳しくなってきています。
これからの時代、もしかして、おもてなしやホスピタリティ系のサービスでは、顧客は物足りなさを覚えるかもしれません。
 
必要なのは、サービスを超えた「体験(エクスペリエンス)」。
 
本書は、それについて書いています。
 
いかにして、アップルストアは一平米あたりの売上高でティファニーに買ったのか、これを読むと理解できます。
これと共に、同じ著者が書いた、スティーブ・ジョブズの本の中でもとても質の高い『スティーブ・ジョブズ驚異のイノベーション』(日経BP社)を読んでみるのをおすすめします。
 

 
今回ご紹介した5冊は、天狼院書店でもロングセラー、もはや殿堂入りと言ってもいいくらいの名著。
ドッグイヤーをしすぎて、ほとんどの箇所に折り目がついてしまった……という方もいらっしゃいます。
ワクワクしながら読める本ばかりですので、ぜひ手に取ってみてくださいね!
 
 
*人気のものは入荷待ちの可能性もありますので、購入を希望の方は、天狼院書店各店へお問い合わせください。
 

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❏プロフィール:三浦崇典(天狼院書店店主)

1977年宮城県生まれ。株式会社東京プライズエージェンシー代表取締役。天狼院書店店主。小説家・ライター・編集者。雑誌「READING LIFE」編集長。劇団天狼院主宰。2016年4月より大正大学表現学部非常勤講師。2017年11月に『殺し屋のマーケティング』、2021年3月に1シート・マーケティング』(ポプラ社)を出版。ソニー・イメージング・プロサポート会員。プロカメラマン。秘めフォト専任フォトグラファー。

2009年4月1日、東京法務局豊島出張所にて「株式会社東京プライズエージェンシー」を設立登記。その後、編集協力や著者エージェント、版元営業のコンサルティング業等を経て、2013年9月26日に「READING LIFEの提供」をコンセプトにした次世代型書店(新刊書店)「天狼院書店」を東京池袋にオープン。今は全国に店舗とサービスを広げており、2020年には新規店舗を4店舗(湘南・渋谷・名古屋・大阪)オープン。雑誌『週刊ダイヤモンド』、『日経ビジネス』にて書評コーナーを連載。

 

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