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男性諸君!健康投資は女性に学ぼう

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:水野雅浩(ライティングゼミ・日曜コース)
 
 
「健康投資の概念はわかりました。でも、継続できる自信がありません。そんなときはどうすればよいでしょうか」
 
質問があったのは50半ばの典型的なメタボ体型の男性だ。照れながらも、それでも、いい加減なんとかしなくては、と思っているのだろう。ベルトの上に鏡餅のように居座ったおなかをさすりながら質問があった。
 
某銀行主催で、取引のある経営者を集めた「社長のための仕事のパフォーマンスを上げる健康マネジメント講座」の講師をしたときのことだ。
 
私は、現在、健康マネジメスクールの代表として、企業、行政、大学などでビジネスマン向けに健康習慣の考え方と具体的なノウハウを伝える研修講師をしている。ここ数年、社員が健康で長く働ける職場づくりとして健康経営がホットなキーワードだ。また、企業の経営者や社員が健康であることは、銀行にとっても、企業の成長率が高くなることがわかり、銀行も融資先の企業に対し啓蒙を促しているのだ。そんな中、私は呼ばれた。
 
60分の講義の中で私はこんな話をした。
 
ビジネスで事業を拡大していくために、研究開発費を各社確保している。これは、今すぐに売上を作ることはないが、未来の成長曲線を描くために投資としてる費用だ。まさに、「重要だけど、緊急ではない」分野だ。
 
経営者は、企業経営となると、今日の成長と、未来の成長を健全なものにするために、研究開発費が必要であることは100人中100人が、当然の事として、受け止めている。しかし、こと自分の健康となると、なぜか話しは別になってしまうのだ。自分の人生の経営者として自分の健康のマネジメントも当然、範疇に入ってきそうなものだが、なかなかそうはならない。ついつい、健康は後回しになってしまう。
 
これは、長年の日本全体の健康を犠牲にしても経済成長を追い求めた期間が長かったことも原因の一つだろう。かくいう私も20代、30代は「24時間働けますか」を地で行く典型的なサラリーマンだった。悲鳴をあげている体の、声にならない訴えには耳を貸さず、気付け薬として栄養ドリンクを飲んでは、深夜残業をしながらカップラーメンを流し込んでいた。当然、体型は樽のようになりスーツはパンパンだったし、顔はむくんでいた。若さで乗り切れる限界を超えていたように思う。それが積もり積もって体重も今のプラス10kgはオーバーしていた。
 
今回、質問をしてくれた50代の男性も若い頃は同じような生活を送ってきたのかもしれない。また、中小企業の経営者になってからは取引先との夜の付き合いも増えて、気がついたら脂肪が全身にこびり付いていたのかもしれない。
 
彼の質問を受けて、
「健康投資を継続するコツ。それは、奥様をお手本にすることです」
私は、彼の質問にこんな風に答えた。
 
日本の平均寿命はご存知でしょうか。
女性が87.32歳、男性が81.25。
男性と女性では実に6歳の差があります。
 
普通に考えたら、男性のほうが筋肉も骨格も丈夫なのだから、
男性の方が長生きしそうなものです。
 
でも、現実は違う。
なぜ、女性の方が長生きなのだと思いますか?
 
10年間介護の仕事に付き、7,000人の高齢者に会って分かった、私なりの結論。
それは、女性は「化粧」をする習慣があるからです。
 
女性は朝起きてから、平均15分化粧をすると言われています。
この15分の間に、「自分の有りたい姿」をイメージして、その目標にMake UPするわけです。また、日中も化粧がよれたら化粧直しをして、立て直す。この習慣を繰り返しています。
 
女性にとっては美容と健康はイコールです。
 
自分の有りたい姿に対して、化粧というお金と時間を投資する習慣。
自分の有りたい姿に対して、メイクアップをする。目標からずれたら立て直す習慣。
自分の有りたい姿に対して、生活を整える習慣。
 
これをずっと繰り返してきたいるわけです。
まるで、自分という会社を経営するかのように。
 
奥様が毎日化粧をするのを見るたびに、健康投資を実践しているロールモデルが目の前にいたんだ!と思い、「ならば私も」と行動を起こすきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
 
そんな話をしてみた。
 
すると彼から、
「そういうことだったんですね~。妻が化粧品に使っている投資額を考えるとぞっとしましたが、逆に私は全くしていなかったことに気が付きました。今日から1日15分のウォーキングから始めます!」
 
会場はドット笑いに包まれて、彼に大きな拍手が沸き起こった。
 
私達は、すでに人生100年時代がすでにセットされた世代だ。
私の祖母でさえ、他の人よりも少し健康に気をつけていたことで、健康的に97歳まで生きた。私達は、健康マネジメントを習慣にしていたら、おそらく110歳は軽く生きてしまうのだろう。
 
しかしそれは、寝たきりや認知症で生きながらえても、意味がない。
やりたいことを、自分の体でできる人生があってこそ、価値があるはずだ。
 
健康習慣を継続することは、それが、食事であれ、運動であれ、睡眠であれ、よい原因を撒けば、必ず、良い結果が出てくる。
 
さあ、経営者は、奥様を師と仰ぎ、健康マネジメントに一歩踏み出そう。
 
それは、本来の軽く動きやすい体を取り戻すきっかけになるだろうし、仕事のパフォーマンスを上げることにもつながることだろう。また社員は社長の後ろ姿をよく見ているものだ。直ぐに結果は出ないかもしれないが、こんな経営者の元で会社を発展させたいと思ったら、社員たちも自分の生活を見直すきっかけになるはずだ。
 
人生100年時代の健康マネジメントを、100年続く会社づくりのきっかけにしてみよう。
 
 
 
 
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2019-10-10 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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