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映画より小劇場

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:KW(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
「これは映画より全然迫力があるのではないか」
 
小劇場に演劇を観にいくことに夢中になっていた時期がある。
きっかけは、たまたま会社の同僚に誘われてある演劇を観に行ったことだ。
そこは劇場専用ではないところで、スタジオのようなところで椅子はなく、観客が50人くらいしか入れない。
お客さんがいっぱい入っていて体育座りして観るスタイルだった。
一番前に座っていたので、上演中には俳優が演技しながら自分の目の前まで来る。
その「近さ」が新鮮だった。
また観たいと思い、その公演のチケットをインターネットですぐに予約して、その後何度か観に行った。
 
その時感じたのは、映画を映画館で観るよりずっと迫力があって引き込まれるということだった。
生身の俳優がすぐ近くまで来て演技してくれるのは、いくら大画面でも映画のスクリーンで表示されている映画と比べてずっとインパクトがあった。映画の場合には話のスケールとしても大きすぎて冷めてしまう時がある。
 
この経験がきっかけでもっと観劇したいと思うようになった。
小劇場と言えば下北沢ということで本多劇場グループの小劇場を沢山観に行った。
ほとんど毎日やっているし、劇場がいくつもあるので、土日や金曜の夜はホームページで面白そうなものを見つけては予約して、せっせと通った。
 
今まで劇場に観劇に行っていなかった自分にとっては色々新鮮なところがあった。
一番は先ほど書いた通り俳優がものすごく近くで演技するところ。
小劇場だと大体80人以下の客席数でこじんまりしており、演技する俳優がものすごく近くにいる。
これがまず非常に感動したところだ。
今は生で観るライブが流行っていると言われるがまさにライブ感を味わえる。
 
次に、始まる直前や場面が変わるところで真っ暗になって何も見えなくなるところ。
真っ暗な中に、音楽が大きく鳴り響き、明るくなると俳優がステージにいて始まる。
このパターンが観にきたお客にとって演劇が始まってすぐに集中モードに入りやすい、いいシステムだと思った。
 
他にも消防法でN Gになるのではないかというくらい、通路も含めてこれでもかというくらいお客さんをぎゅうぎゅうに詰め込むところ。
少しでも人数を入れるため、前後左右の間隔もすごく狭いのでうまく自分のスペースを確保しておかないとずっと窮屈な格好で2時間過ごさないといけなくなる。
演劇は儲からないという話は良く聞くので1枚でも多くチケット代を稼がないといけないのだろうといつも想像していた。
 
あと、知らなかった劇団が観てみると非常に面白かったので帰りに受付で販売しているD V Dを買ったことがあったが、雑音が酷すぎてほとんど何喋っているかわからないものがあったのもびっくりした。
声を聞こうとしてボリュームを上げると雑音も一緒に大きくなって結局見ることが出来なかった。
街の大型C Dショップで売ってしまうと間違いなくクレームになって返品対象になってしまうだろうというレベルだった。
 
それから、とにかく面白いところ。
観に行った全てが面白いわけではないが、大型劇場で上演される有名な俳優も出ているものよりもずっと面白いと感じた。劇団のオリジナル作品が特に面白かった。
 
その他にも、演劇は普通、飲食不可になっているものがほとんどだが、カフェで上演していて、出勤前にモーニングを食べながらカフェの椅子に座って演劇をするものもあったし、アルコールを飲みながら観劇できるものもあった。
 
劇場や動画配信で映画は見るけれど、小劇場にはいかない人は沢山いると思うが、一度行ってみて欲しい。映画とは違う新鮮な体験ができると思う。
 
小劇場で上映している人達は今のコロナ禍でどのように生きているのだろうか。本業の仕事に打ち込んでいるのか、アルバイトしているのか、それともやはり練習して腕を磨いたり、脚本をねったりしているのだろうか。
無観客やスペースを空けての上演では間違いなく採算が取れないだろう。
 
コロナが原因で運営を諦めてしまう劇団があるのは寂しい。おそらくそれなりにそのような厳しい状態に追い込まれているだろうことを想像するが、動画を有料配信するなどして色々な策を取りながらなんとか生き延びて欲しいと思う。
気になったので、本多劇場のホームページを調べてみると、現在でも様々な演劇が行われているようでホッとした。
 
個人的には今は地方にいるし、そのような場所に行くことは控えているが、東京に行く際には、また無名の劇団のざまざまなオリジナル脚本の演劇を観に行けることを楽しみにしている。
 
 
 
 
***

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2021-01-10 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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