メディアグランプリ

マー君が帰ってくる


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記事:櫻井創太(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
球春到来!
いよいよ各球団がキャンプインし、新たなシーズンが始まろうとしている。
野球好きな人間にとっては待ちに待った瞬間であり、私もそのうちの1人である。
 
そんなプロ野球界でキャンプイン直前に衝撃的なニュースが報道された。
 
「マー君が日本球界復帰か!?」
 
このニュースを最初に聞いた時、内心「またフェイクニュースなのでは……」と思った。
スポーツ界の移籍や契約更新に関するニュースには噂レベルの内容が数多くあり、それで盛り上がることが多々あることだ。盛り上がるだけ盛り上がって、結果的に全く違うチームと契約しました! なんてことになるのがオチだ。
とりわけ今回、この報道があった当初にマー君本人がSNS上で「まだ決まっていません。お話をいただいた球団全てを検討しています」という趣旨の発言をしていたので、今回もそんな感じで、「現役バリバリのメジャーリーガーで毎年毎年成績を収めている彼が今日本に戻ってくることは絶対にない。」「日本に戻ってくるなんて勿体ない。」「また大リーグの球団と契約してアメリカでプレーをするんだろうな」と思った。
 
しかし……
マー君は日本球界に帰ってきた。東北楽天ゴールデンイーグルスに戻ってきた。「凄い」の一言では言い表せないほどの一大事である。
少しマー君の活躍ぶりを振り返ろうと思う。
高校時代、エースとして夏優勝1回、準優勝1回。3年夏の決勝戦での現日本ハム斎藤佑樹投手との投げ合いは伝説となった。
楽天入団後は新人王や最多勝、最優秀防御率、沢村賞など多くのタイトルを獲得。特に彼が大リーグに行く前年の2013年シーズンに衝撃的な成績を収めたことは野球に詳しくない方でも知っていると思う。
開幕から24連勝。これは日本プロ野球記録であり、ギネス世界記録でもある。そして、これを語らずにはいられないであろう楽天の日本一が決まった試合の出来事。前日160球完投したのにも関わらず、自ら志願し最終回に登板。見事に抑え楽天を初めての日本一に導いた……。
マンガでも描けないような展開である。当時、TVの生中継を見ながら鳥肌が立ち感動したことを今でも鮮明に覚えている。今、こうして文字に起こしている時でさえ鳥肌が立ってくるくらいだ。それくらい感動的で衝撃的なシーンだった。
 
こんな感じで書き出すだけで笑ってしまうほど日本で大活躍したわけだが、アメリカ7年間でも2桁勝利6回など安定した成績を収めた。
 
そんなマー君が日本に帰ってくる。間近でプレーを見ることができる。期待せずにはいられないだろう。
しかし、期待とは裏腹に心配の声も聞こえてくる。それは、本当に活躍できるのだろうか? ということだ。
理由として、1つは日本とアメリカの球の質の違いである。よく日本からアメリカに行くピッチャーに対してアメリカのボールに慣れることが活躍のカギだと言われる。それと逆のことが言われているのだ。
もう1つは活躍して当然という周囲からのプレッシャーで潰れてしまうのではないか? という声である。
これらの事は私自身、あまり関係ないと思う。彼くらいのピッチャーならば日本の球の感覚を取り戻すのにさほど時間はかからないだろう。プレッシャーに関しても彼は幾度となくプレッシャーが半端ない場面で投げているから、そこまで大きな問題はないだろう。
問題があるとすれば、日本球界から7年離れていて、対戦した打者が多くおらず、彼らに関するデータが乏しいくらいかなと思う。ただ、これもシーズン通して情報収集できるだろうし、大きな問題にならない気がする。
つまり! マー君はこれまでと同じように大活躍するのだ! 最低でも2桁勝利は絶対するだろうなとは思っている。
 
今年、どんなピッチングを我々に見せてくれるだろうか? 考えるだけでとてもワクワクするし、期待せずにはいられない。楽天ファンではない私がこんな調子なのだから、楽天ファンの皆さんはきっとそれ以上のはずだ。
今年はあの東日本大震災から10年という節目の年。そんな年に楽天に復帰するマー君。
偶然とは言えないだろう。これも神様が与えた立場なのかなーと感じたりもする。流石は「マー君、神の子、不思議な子」といったところか。
 
願わくは個人的に、こういう節目の年にマー君が活躍、楽天をリーグ優勝に導き、そのまま日本シリーズにも進出。同じくリーグ優勝、日本シリーズに進出した我が愛しの阪神タイガースと頂上決戦をしてほしい。
 
今年のプロ野球開幕まであと1か月弱。開幕が待ちきれない。
 
 
 
 
***

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2021-02-19 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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