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最強の英語勉強法をお教えします


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:寺元 哲(ライティング・ゼミ特講)
 
 
「日本人はみんな英語が話せるようになりたいって言ってるのに、なぜ積極的に話そうとしないの?」
 
私は「言語」と名のつく教科が大嫌いだった。つまり、英語と国語である。特に英語は、SVOC(文型)なんて先生が趣味でやっているものだと中学高校の英語の授業ではずっと思っていた。かと言って、単語を覚えてもすぐに忘れてしまうし、多少覚えてもテストの点数は全然あがらない。多くの理系の学生同様、私には英語の勉強そのものが苦痛で仕方がなかった。
 
英語は、言語というより「宇宙語」だった。
 
そんな私が、社会人になって寝る暇も惜しんで英語を勉強し始めたのには訳がある。それは、仕事をしているうちに海外の大学院に行きたいと思うようになったからだ。だから、必要な点数を取ろうと、TOEFLのテキストを買ってまた同じようにSVOCから勉強し始めたのだ。
 
だが、二度あることは三度ある。睡眠時間を削って勉強していたのはなんだったのかというくらい、一向に点数は上がらなかった。勉強を始めて半年後、試しに受けたTOEICは505点(900点満点)だったと記憶している。当時の日本人の平均点が550点だったから、海外の大学院はおろか、平均的な日本人の英語レベル以下でしかなかったのだ。
 
転機となったのは、私の悪戦苦闘ぶりをFacebookで見ていた就活時代の友人が、英語の社会人ディベート・クラブに参加しないかと誘ってくれたことだった。すごいチャンスである。アウトプットするチャンスが、いきなり目の前に転がってきたのだ。
 
だが、ほとんどの方にはわかっていただけると思うのだが、私は全力でその誘いを拒否した。話す話さないどころの話ではない。英文を読むレベルですら平均以下の下等生物である私がディベートなど恐れ多い! いや、多すぎる!!
 
結局、彼の熱心な(「強引な」の間違い)誘いに乗って参加してみて思った。というより、あの時盛大に恥をかいてよかった。あれがなければ、いつまで経っても英語は使えるようにならなかっただろうから。
 
少しの勇気を出して初めてディベートに参加したあの日。私は、3人一組でつくるディベート・チームの足を引っ張りまくった。論点の整理はまだしも、まったく英語にならないのである。メンバーに懇願して一番短い3分のパートを譲ってもらったのに、粘って話しても1分以上続かないのである。あとは、みんなの前に突っ立って「あ〜、え〜」の繰り返しで、大量に吹き出す冷や汗と共にモゴモゴしていただけだった。30手前の男が、である。ダサい、ダサすぎる! 今思い出しても、赤面ものである。
 
ただ、大恥と引き換えに手に入れたものは、非常に大きかった。英語はアウトプットしないと伸びないのだ。英語を読むスキルにしろ、英会話のスキルにひろ、アウトプットだけが英語上達の近道なのだ。
 
英語が比較的自由に使えるようになってわかったのは、SVOCなんて後回しで良いのだ。だが中学高校で文法や文構造ばかり教え込まれるため、それ以外の英語上達方法はないと思い込まされてしまう。まるで、生まれたばかりのヒナ鳥が最初に見た動くものを親だと思い込むのと同じである。私も大学入試以降何度も英文法からやり直したが、英語は全く物にならなかった。物になるどころか、挫折の繰り返しでますます嫌いになった。
 
冒頭の会話文は、私がオンライン英会話を始めたころからの鉄板トークである。初めて話すネイティブ講師との最初のアイスブレイクネタとして、この話題は大いに盛り上がる。
 
今でこそこんな偉そうなことを書いているが、ディベートに参加して、すぐに話せるようになったわけではない。だが恥をかくことを良しとした。ディベート・クラブでは何度も人前で大恥をかいたし(参加していた小学生の方が、圧倒的にうまかった!)、オンライン英会話ではネイティブ講師を相手にめちゃくちゃな英文法で話ながら、「私のつたない英語が相手に伝わるんだ!」という手応えを徐々に感じるようになった。何度かつまずいたものの、海外の大学院出願に必要な(4技能すべて)スコアまでぐんぐんレベルアップした。
 
効果的な英語の学習方法をお伝えする前に、なぜ日本人の英語が上達しないのか、私の実体験と大手英会話スクール講師をしていた経験から、もう一度整理しておきたい。
 
一番大きな原因は、そもそも何を言われているのかわかっていない(聞けていない)ことにある。何を言われているのかわかっていないのに、返答のしようがない。さらに、SVOCなどの学校で習った、いわゆる「正しい英語」にこだわりすぎてしまうこと。極め付けは、話すこと自体を恥ずかしがってしまうことにある。日本語を話し始めた赤ちゃんが、文法的に「正しい日本語」を話せず、照れて話すのをためらっているところを見たことがあるだろうか。
 
繰り返しになるが、アウトプットをしない限り言語は上達しないのだが、開き直るきっかけをつかむのはそう簡単ではない。そう考えると、私は非常に運がよかった。半ば強制的に連れ出してくれる最高の友人がいたのだ。
 
あの日強引に社会人ディベート・クラブへと誘ってくれた友人と何年かぶりにオンラインで話す機会があって、当時と今を振り返って英語学習の話でひとしきり盛り上がった。その中で、英語力を一定以上のレベルに保つために毎日やっていることは、シャドーイングだった。
 
声を大にして言いたい。
英語学習は、シャドーイングを中心に行うのがもっとも効果的ですよ、と。
 
シャドーイングとは、ネイティブが話す英語をそのまま真似る(完コピする)ことで、リスニングの耳を鍛える練習になる。英文の読み方がわかるようになるので、意味の塊で読んでいくスラッシュ・リーディングが半自動的にできるようもなる。もちろん、ネイティブの発音やリズム感(イントネーション)を習得できることから、スピーキングの練習にもなる。
 
騙されたと思って、ぜひやってみてほしい。友人のように、「上司も部下も外国人」という職場でやっていくことができるレベルの英語が身につくから。
 
 
 
 
***

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2021-05-15 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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