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人生、後悔しないために「勇気」を持って。


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:Shota Hitomi(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
「運命の出会い」なんてのは、あるのだろうか?
 
それはおおよそ恋愛の文脈で使われることが多いように思うが、実際はその限りではない。
学生時代の恩師、道端で助けてくれた恩人など、人それぞれに形があり、それぞれのタイミングで訪れ、時には人生をも左右する出会いだったりする。
 
僕にとってのその人は、ある一人の友人である。
 
まるで太陽のように明るく、そして台風のように周りを巻き込んでいく彼のことを今でも度々思い出しているのだが、彼を思い出す度自分のあり方を考えさせられる。
 
彼との出会いは高校時代。県内の私立高校に入学した僕は、以前より憧れていたダンス部に入部した。その部の男女比は女子の比率が高く、男子が若干アウェー感を感じる中、もう一人だけいた同級生の男子が彼だった。
 
小学生時分からプロを目指しているという彼のパフォーマンスは、部内で圧倒していたのはもちろん、一歩外に出て他校のダンス学生と比較しても、その実力は光って見えるほどだった。
 
だが、彼のすごいところはダンスだけにあらず。その人間性にも現れていた。
情熱的で、とにかくまっすぐ。仲間やクラスメイトを想う気持ちも人一倍強い。
特に印象的だったのが、クラスメイトの誕生日。34人全員分の誕生日を記憶していた彼は、だれかしら誕生日の日は誰よりも早く登校し、黒板いっぱいに誕生日の生徒の名前と「おめでとう!」の文字を書き記し、ハナマルやキラキラした光を描いてデコレーション。決して絵心があるわけではなく、大味ではあるが、愛情を感じるイラストにクラス中がほっこりしていた。
 
だが、それだけでは終わらない。8時間授業のどこかしらのタイミングで「先生! 今日は〇〇くんの誕生日なんです! だから少しでいいのでみんなでハッピーバースデーを歌う時間をください! お願いします!」と先生に頼み込むのだ。仲間思いな彼の姿には、どんな堅物そうな先生でも「おぉ、そうか」と協力を惜しまなかったほど。
 
当時引っ込み思案で大人しかった僕は、仲間思いで、いつもみんなを盛り上げてくれる彼のことを尊敬の目で眺め、ある意味珍しい彼のような存在と出会えたことに運命すら感じていた。
 
そんな彼とは、ダンス部において唯一無二の同級生男子同士だったこともあり、深く語り合うことも多かった。
 
ある日、僕は彼の明るさの秘訣について聞いてみることにした。
「いつも明るくて、元気ですげぇよな、〇〇君は。みんなの誕生日も祝うし、俺にはできそうもないけど、どうしたらそんな風になれるん?」
 
憧れ交じりに話す僕に対して、彼の返答は意外なものだった。
「俺だってめちゃくちゃ緊張するよ。こんなことしてえぇんかなとか、失敗したらどうしようとか、いっつも思っとるし、不安じゃわ」
 
「でも俺、後悔したくねぇんよ。やっときゃよかった、あぁすればもっと良くなったって思いたくねぇけ、怖くてもいつも頑張るんよ」
 
驚いた。あの明るくて、楽しくて、力強い彼が、こんな弱音にも似たことを言うなんて。
ましてや「こんなことしていいのか」や「失敗したらどうしよう」と思う気持ちは、僕となんら変わらないじゃないか。
 
僕は昔から明るい人に憧れてきた。クラスのムードメーカーとか、チームのキャプテンとか。もっといえば芸能人のような、みんなの注目を集めたり、先陣を切って走る人たちを上目遣いに眺めてきた。だが失敗を恐れ、評価を気にした僕は、その人たちと同じように振る舞う勇気は持てなかった。憧れる人たちに近づきたくて、近づきたくて、それでも近づけないまま生きてきた。
 
彼もまさしく「憧れ」と言える人物だった。明るくてムードメーカーで、みんなが着いて行きたくなるようなかっこいい存在。そんな彼でも僕と同じように不安を抱え、失敗を恐れ、葛藤していたことに心底驚いた。
 
憧れる人たちは、みな前向きで、細かいことなんて気にしない人ばかりだと思っていた。
だが、もしやすると根本的に僕と彼は似ているのかもしれない。いや、失敗を恐れたり、自分の身を守ろうとするのは何も珍しいことではなく、他の誰ともそう違わないのかもしれない。
人に影響を与え、功績を残すような人は皆、こういった心の壁を乗り越えるだけの勇気や覚悟が人並み外れて高いだけなのかもしれない。いや、もちろんそれがどれだけ難しいことかわかるからこそ彼らは
 
それから友人は持ち前のバイタリティーで実力に磨きをかけ、近年ダンスヴォーカリストとしてメジャーデビューを果たした。
 
その道のりはとても苦しかっただろうし、逃げ出したいこともあっただろう。それでも周りの目に、期待に打ち克ち、己と闘い続け夢を叶えた友人を心底誇らしく思う。
 
では、自分はどうか?
これまでの人生振り返ってみて後悔はあるか?
 
残念ながら、ある。周りからの評価や失敗、細かなことを気にして、思い切った決断をできなかった瞬間は多々ある。近年においては心と体を壊してしまったが、もっと勇気を持って決断していればどんな結果であれ「自分らしかった」と納得できていたかも知れない。
 
そうやって悔いを感じているからこそ、これから始める新たな生活、悔いのないように生きたい。
 
人生の酸いも甘いも経験し始まる、「第三の人生」とでも言おうか。
原点に戻り改めて見つめ直した自分と、後悔しない選択を続けてきた彼の姿を重ね合わせ、自分らしい選択ができるよう、勇気を携えたい。
 
 
 
 
***
 
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2021-06-04 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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