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「顔の見える関係性」は、世界を変えるんじゃないかと思った話


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:島倉遼(ライティング・ゼミ木曜コース)
 
 
皆さんは、誰かのために、必死になって努力した経験はあるだろうか。
個人と個人の関係がどんどん薄れていく現代で、「誰かのために」という言葉は存在感を失いつつある。
私は一介の大学生にすぎない。だが、今までの拙い人生経験から、「顔の見える関係性」、もっと言えば、「誰かのために」という想いは、社会を動かす大きな原動力になるんじゃないかと思うようになった。
この文章を読んで、きっとあなたのすぐそばにいる、心から力になりたい「誰か」に想いを馳せてくれたらこんなに嬉しいことはない。
 
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私は大学1年生のときから、大学4年生になった今まで、経済的な事情などで塾に通うことができない子どもたちを対象にした無料の塾のようなところでボランティアをしていた。
ひとり親のお母さんの家事を手伝いながら、弟や妹の世話をする子や、発達に遅れがあり、実際の学年より2~3年前の内容から学習する必要がある子、いじめに遭ってしまい、学校から足が遠のいてしまった子……様々な生徒がおり、皆それぞれが何かしらの苦労や困りごとを抱えていた。
彼らは往々にして、普通の学習塾に通う子たちと比べると大きな学習の遅れを抱えている。また、前述のいじめにあった子のように、対人面でも不安を抱えていることが多い。
この無料塾のボランティアがすごいのは、このような重層的にいくつも困難を抱えている子どもたちに対して、真の意味での「変容」を届けるために、子どもたちと向き合うボランティアの大学生教師が徹底的に授業の準備を行う点だ。
指導の準備にあたっては、授業後に行うテストの作成、指導案と呼ばれる授業の設計書のようなものの作成、教材の作成、実際の指導を想定したロールプレイなど、多岐にわたる準備を行う。
大学生教師はだいたい、週に15時間くらいは準備に時間を割く。団体の学生スタッフに至っては、週に30時間以上使うなど、社会人並にコミットする人も多い。自分も学生スタッフをやっていたので、これと同じかそれ以上くらいの時間を子どもたちのために使っていたのだ。
自分のことではあるが、前から不思議に思っていた。どうして、こんな一銭の金にもならないような活動に、大学生がこんなにも熱量を持って、週に何十時間も費やすのだろうかと(この活動に参加する大学生は基本的に無報酬である)
もちろん、お金はもらっていないが、自身の自己成長や、教師を目指している人であれば指導スキルの向上など、別の形での「報酬」はある。だが、長く団体に関わっているメンバー同士でよく話すのは、「○○くんのためだから」「××ちゃんと出会っちゃったからね」といった言葉だ。
その会話には、「自己成長」や「報酬」に関する言葉は存在しない。「○○くん」というバイネームで表される生徒の人生に関わることのできる喜びと、責任感がモチベーションになっているのだ。そのモチベーションが、金銭報酬を超えて、多くの時間を費やす原動力になっているのだ。そして、教室に行けば毎週生徒に会うことができる。毎週会い、共に学び合う中で、単なる教師―生徒の関係ではなく、もっと深い「顔の見える関係」になっていくのだ。その関係性の深化は、子どもたちにも影響を与え、子どもたちもまた、大きく変容していった。
 
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振り返ってみると、このような「顔の見える関係」は今の社会において、どの程度存在するのだろうか。
企業では業務が細分化され、いま自分が行っている仕事が一体誰のためのものなのか、想像しにくいケースが多い。日々、具体的な「○○さん」の顔を思い浮かべて仕事に取り組んでいる人は少数派なのではないか。
仕事を離れた日常生活でも、人と人の関係性がどんどん薄くなってきている気がする。単なる知人や友人を超えた、もっと深い関係性を築くことは、今の時代では中々難しい。
でも、そんな現代だからこそ、「顔の見える誰か」のために毎日を生きることができたら、どんなに楽しいだろう、と思う。なぜなら、単なるお金のためだけでなく、バイネームで思い浮かべることのできる「○○さん」を思い浮かべながらやる仕事には、「熱量」が必ず伴うからだ。
その「熱量」は必ず色んなところに伝播して、少しずつこの社会をより良いものに変え、世界を変えるんじゃないか。そして、働くその人自身も幸せにするんじゃないか。今まで、生徒たちのために懸命に向き合ってきた仲間たちと、生徒たちの変容を見て感じたことだ。
そんなことを考えながら、今日も、そしてこれからも、「顔の見える誰か」のために頑張っていきたいと思った。

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2018-09-20 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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