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メディアグランプリ

楽しいだろうな独房生活って


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【10月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《平日コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:木戸 古音(ライティング・ゼミ平日コース)
 
「困ったもんやな、自宅で仕事できへんのや」
「私は監視つきでないと物事が進まんのや」
などなど、あれこれと御託を並べる材料ならキリがない。
ひとりで作業をすすめられない。
このことが、はっきり自覚できたのは大学受験勉強のとき。
集中できない。
「あー、あのこと思い出した」
と席を立つ。
また座るが、程なく水を飲みに立つ。
この原因は何だろう。
一人では何もやる気が起こらないということなのか。
私には巷に出回る孤独論などは理想としては分かるが、
現実には、とんでもない話なのだろう。
こんなことの繰り返しで仕事にすこしも取り掛かれない。
自分自身に嫌気が指し、自信も無く、将来への不安満載の日々を送ってきた。
こんな人間、就職するにも、どこも歓迎しないだろう。
いっそうのこと、独房にでも入ったら仕事がどんどんはかどること、間違いないと思う。
私は惨めであった。
皆さんにこんな経験は無いだろうか。
 
勉強に関しては、図書館通いが一つの解決策か。
私もそれを実行してきた。
毎日毎日、電車賃と弁当代を払ってわざわざ席取り合戦の長蛇の列を作った。
問題はまだあった。帰宅後の夜、深夜での勉強するとき。
ラジオ講座や深夜ラジオをかけて「ながら勉強」をすることになる。
 
私は今になって思う。もっといい解決策が無かったかと。
たとえばこんなのはどうだろうか。
勉強部屋という個室でなく、キッチン食堂のテーブルで勉強できる環境があったなら。
傍らで父は新聞を読んでいてもいい、母は家計簿をつけていてもいい。
こんな場ならもっと打ち込めたのではと、今さらながら思う。
皆さんならどうですか。
 
ひとりではまったく集中できなかった自分が絵と出会い
モデルを使って描くことで集中力を身につけていく。
私は画を描くにあたっては同じ轍を踏まないですむと確信した。
自分の性格、性向を考えて、自宅ではモデルを必ず使う。
私はモデルをみつめながら描いていく。
モデルを使うこと、絵を描くのに自然と会得したことでもある。
 
「消しゴム?それなら足元にころがってますよ」
私はモデルをみながら一方で手探りで消しゴムをたぐっていた時のこと。
見かねてモデルの方から声がかかる。
モデルは見られるだけがすべてではない。
そう、画家もしっかりとモデルに監視されているのだ。
寝不足気味の描き手があくびでもしたとしよう。
緊張感の糸がぷっつり切れてモデルのポーズ、やる気に即反映する。
密室のなかで一糸まとわぬ女と汚れた作業着の描き手が
二人っきりで互いに相手を意識しあう。
この緊張感もたまらなく好き。
まさしく
「共同作業ばんざーい」だ。
 
さて、モデルと家庭教師の似つかぬようでよく似ている共通点を一つ。
家庭教師の大きな役割は監視の役割もあるのではないか。
いつも傍に居たらその間だけでも勉学に打ち込まざるを得ない。
 
モデルに対しても、家庭教師に対しても、そう。
「しんどくても、眠たくてもがんばらんといかんな」
となる。
他力本願でも一旦拍車がかかると
意欲がメリメリと沸いてきてがんばれるのだ。
 
サボり症、この克服の困難さ。
もしもあなたが同病の困難さにあるならどう対処しますか。
あきらめの境地ですか。
サボリ症はあたかも麻薬の如くクセになり、
マンネリ化の脱出作戦は不可能に近い。
 
そんな私は、今、ライティングのために部屋を飛び出して
書く事に新たな展開を見出している。
それはかつての私からは想像も出来ない大変革が起こっているのだから。
ライティングの講座を受けだして一年余り経った。
いまだにずっと完走してきている。
長距離ランナーの資質。こんなの持ち合わせていたんだ。
 
その秘訣は簡単。
三角関係を打ち出したこと。
ノートパソコンとスマホとカフェーとの
上になったり、下になったりの魅惑的な絡み合い。
実は僕は原稿用紙と万年筆と黒板が好き。
集中力の足りない私にはめずらしく、
面倒な作業を伴うことが本当は好きなのだ。
本来はアナログ派なのだから。
音楽もLPレコードに真空管アンプで聴いている。
一方で、ライティングが、もし原稿用紙での課題提出
ということだったらどんな展開になっていることか。
升目をペンで埋めていく、かっこはいいけれども
一ヶ月は持たないだろうな。
そう断言できる。
みなさんもこのあたりは同感していただけるだろうか。
 
私はノートパソコンを喫茶店に持ち込み、
スマホに収集した情報、メモ、写真、国語辞典、百科事典機能を駆使する。
喫茶店にも条件がある。自宅の近辺にあり、遅くまで開いていること。
今通っている店は自転車で2分。朝から深夜25時まで開いている。
ライティングの講座をうける2年ほど前にこの店がオープンした。
 
ここで強調したい。
切望しているとかならずものごとが首尾よく運ぶと言うこと。
この喫茶店の存在もありがたいのだ。
「どうしようも無い」自分を、「どうしようもある」自分に変えるために
「こう成りたい」という意識をしっかり保てば道は開ける。
持ち歩く1kgのパソコンの重たいこと、これが
唯一の欠点として「毎度」の悩みではある。
 
でも独房行きは当分考えなくてもいいか。
***

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2018-09-26 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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