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人生を変える、サルサは鍋


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:ダケキヨミ(ライティング・ゼミ平日コース)
 
「おまえさ〜、サルサのホームページ作るんなら踊れなきゃだめよー」
ウェブデザイナーとしてのキャリアをスタートさせたばかりの頃だった。
わたしの二人目のクライアントとなったGW氏は、そう言って、いきなり私の手をひっぱってサルサのステップを踊りだした。
 
それが私の、まさかのサルサとの出会い。
GW氏は「日本で本格的にサルサというダンスを広めた人」と言っても過言ではないサルサ爺だ。
 
もともとは、大手芸能事務所に務める氏に
「ホームページが必要なアーティストを、誰か紹介してもらいなよ」と、友人が引き合わせてくれた…はずだった。
 
ま、人生とは、たまにジェットコースターのように、急展開が起こるもの。
 
その日からわたしはGW氏に、彼が主催するサルサイベントのウェブサイト制作を依頼されると同時に、サルサクラブに連れ回される日々が始まったのだった。
 
サルサ。
それは、ペアで踊るラテンダンスである。
 
サルサと出会ってから早くも20年くらいたち、今日は、初めてサルサを「書いて」みようと思う。
 
なんのために、かというと、それはもちろん「サルサのススメ」のためだ。
 
とは言え、サルサはダンスなので、もちろん得意不得意もあるだろうと思う。
 
特に、サルサは常に男性がリーダーとして女性をリードするダンスなので、男性が踊れるようになるハードルはそこそこ高い。
 
つまり、多くのペアダンス人口比にもれず、サルサも男女比は圧倒的に男性が少ない。
下世話な感じで言うならば、そのハードルを超えた男性のみが、年齢や外見などに関係なくサルサでモテる権利を得られる、とも言えるのだ。
 
男性に比べて女性がサルサを始めるのは、ぐぐっとハードルが下がる。
例えば、人に甘えたり頼ったりすることが苦手な自立系女子にとっては、意外と精神修行のハードルが用意されていたりもする。
 
そのタイプの女性は、いつもの自分でがんばるパターンで、男性のリードを待たず自分で踊ってしまう傾向が強かったりする。
そうすると、フォロワーとしては、そこがマイナス点になってしまうのがサルサだからだ。
 
とは言え 今日書きたかったのは、ダンスそのもののことではない。
むしろ「生き方」のような、ちょっと大げさなテーマだ。
 
それは、私が見てきた限りの中でさえ、見事なくらいサルサが多くのサルセーラやサルセーロの人生を変えてきたダンスだからだ。
 
「いやいや、そんなおおげさな、いわゆる趣味のひとつでしょ」
と言う人もいるだろう。
 
でも、
 
サルサと出会って、結婚した人、離婚した人は数知れず、OLをしながら世界中を飛び回るダンサーになったり、いかにもしょぼいおじさんがいつのまにかモテモテオヤジになっていたり、
 
海外に飛び出した人、お店を始めた人、普通のサラリーマンがイベンターやらDJやらとして活躍したりなどなど、ともかく、サルサを知る前とは、生き方を大きく変えた人にいとまはないのが現実なのだ。
 
そもそも、先に書いたGW氏自身も、50代になってからサルサと出会い、ハマり、その頃まだ「サルサって何?」という時代の日本に世界のサルサダンサーたちを呼ぶプロモーターになってしまった、という人だ。
 
もちろん私も人生が大きく変わったその一人。
 
「ねぇ、ダケさんって、服作れるって聞いたんだけど。今度、うちのチームがプエルトリコに行ってパフォーマンスをすることになったから、衣装作ってもらいたいんだよね」
 
その頃 一番かっこいいと思っていたサルサインストラクターのMacomoさんからの依頼だった。
 
はじめての海外パフォーマンスということで、日本を意識して「帯」の生地を使って作った、初サルサ衣裳。
 
モード学園時代の夢だった「衣裳」の制作という夢が、サルサのおかげでスタートしたのだ。
 
なぜサルサにはそんな力があるのだろう。
 
サルサは、ラティーノにとってはアイデンティティとも言えるものだ。
それをなぜ日本人が?という声もあるかもしれない。
 
でも、サルサは日本人が愛する「鍋」のようなものだ。
つまりは多様性があり、懐が深いものなのだ。
 
サルサは、それを広めた人たちの想いが継承され、仲間やコミュニティ的な価値観が強い文化だと思う。
 
たとえば、鍋をいっしょにつつくとみな友達、のような感覚で、サル友、というだけで、初対面でもすぐに打ち解けるようなところがあるし、
鍋の中(音楽の中)でぐつぐつと個性をだしながらも混じり合い、いろんなジャンルのエッセンスを取り込みながら美味しくなるのがサルサなのだ。
 
一緒に踊る相手のリズムが気持ちよければ最高だし、合わなくても、一曲でサヨナラというのもサルサの特徴だから、意外とドライな性格の人にも合っていたりする。
 
現代は、コミュニケーションがどんどんデジタル中心になってきて、わたしなど電話さえほとんど使わなくなっている今日このごろ。
 
もし、コミュニケーションに行き詰まりを感じている人や、生き方を外向けに変えたい人がいたなら、そんな人にはサルサはうってつけだ。
 
どんなふうに人生が変わるかはわからないけれど、踊れる前と後では、きっと価値観が変わっているはずだ。
 
何か趣味を探している人や、パートナーを探している人も、騙されたと思って、サルサの鍋に飛び込んでみることを強くおすすめしたい。
 
いつかどこかのサルサ場で、あなたと会えることを楽しみにしております。
 
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2018-11-17 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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