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メディアグランプリ

子供に教えるはずの父親が、人生の楽しさについて子供に教えてもらった話


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【3月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《火曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:山口祥平(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
部屋に戻ると2歳の娘が大人しく座っていた。日曜日の午後のことである。
いつもであれば、荷物が入っている箱をひっくり返し、ぬいぐるみやおもちゃを豪快に放り出して部屋中を笑顔で暴れまわっている。
笑顔は可愛くてしょうがないが、部屋を散らかすのは憎たらしくてしょうがない。
そんな彼女がやけに大人しい。体調が悪いのかと思いながら娘に近づいていくと、私のノートパソコンの前に座っていた。
さらに近づいていくと、キーボードの上に両手をのせてたたいている。
まだ文字が出力されるほどの強さではキーボードを押すことができていないのか、
「カチ、カチ、カチ」と、優しく叩かれる音だけが鳴っている。
私は、ライティング・ゼミの課題を作成している途中だった。
次の日は1日中仕事なのでこの日までに終わらせなければならない。
早く書き終えて、締め切りの焦りから解放されたかった。
まだゼミ開講後2回目の課題であったので、より焦っていた。
 
「お父さんにパソコン貸して」
 
とお願いした。
対する答えは、「だめー」。
 
もう一度同じお願いをしたが、答えは一緒だった。
私の方を見向きもせずそっけない返事である。
「私は今これがいいから邪魔しないで!」という心境なのであるのだろうか、彼女はひたすらキーボードを「カチ、カチ、カチ」とリズミカルに叩き続けていた。
私は課題の作成を一旦諦め、彼女の姿をながめていた。
 
きっと、彼女は今ものすごく楽しいのだろう。
ノートパソコンに向かってキーボードをたたき続けている私の姿を見て楽しそうだと思い、自分もやりたくなって実際にやったらツボにはまったのだと思う。
いつまでたってもやめる気配は全くない。かなり集中しているようである。
保育園の先生からも、彼女の集中力はすごいという話を聞く。
砂場に行ってスコップやバケツで遊びだしたらやめないし、簡易プールでの水遊びでも終わることを拒み続けるという。
 
視線の中に入った何かがワクワクスイッチを刺激し、ロケットのように一直線に飛んでいく。他のことには目もくれず、まるで宇宙空間に入ったかのように自分の世界に入り込んでいる。周りが止めようがいくら誘惑しようが全く聞いていない。
聞いていないというよりも、右から左へ受け流し状態である。
そして、十分に満足すれば何事もなかったように愛するママのところへ向かう。
無事、着陸成功である。
 
楽しいことを気が済むまでとことんやる。見ていると実に楽しそうだ。
そんな彼女を見ながら、ふと思うことがあった。
 
「最近何か楽しいことあっただろうか。夢中に取り組めることはあるだろうか」
答えは、イエスではなかった。
 
月曜日の朝に目が覚めて、洗顔や歯磨きをして会社に行く。
始業前に休憩所でコーヒーを飲みながら数人で他愛もない話をしながら業務開始を迎え、業務が始めればデスクワークをただひたすらこなしているうちに終業時間となり帰宅。
夕飯を食べお風呂に入って家族団らんの時間を過ごし、24時を前に就寝する。
主にそんな日々の繰り返しなのであった。
そんな生活も悪くはないと思うが、何か物足りないのだ。
興味があるものを色々とやってみて、ワクワクしながら達成感を得て日々を楽しんでいきたい。
生まれてまだ2年数ヶ月しかたっていない娘に教えられた気がする。
 
現在、ライティング・ゼミを受講し始めてから2ヶ月が経過した。
受講を決めたのは、最終的には勢いだった。楽しそうだったからだ。
最初は課題を毎週提出するために締め切りに追われたり書くことが見つからなかったりして四苦八苦していた。ネタも考えつかず、頭を抱えていた。
今でもそれは変わりないが、今はより良いコンテンツにするためにどのような内容や書き方にしたらいいのか以前よりも意識でき、書くことが楽しくなった。
これまで書くことに自信がなかったので、Web天狼院書店に掲載してもらえた時はつい頬が緩むくらい嬉しいし自信にもつながっている。
逆に、相当熱量をこめて書けたと思った記事が不掲載だった場合はとても悔しいし、とてもへこむ。
講師からのフィードバックのコメントを読んで良くなかった点を意識し、また翌週の課題提出に向けて記事を書く。
そして、2週間の1回の講義も、新しいことが学べてとても楽しめている。早く次の受講日が来ないかと、遠足が待ち遠しい子供のようにソワソワしながら待っている。
ライティング・ゼミが完全に生活の一部になった。しかも、楽しくて抜けることができない。
 
また、娘の楽しそうに過ごしている成長過程を見ていることと、ライティング・ゼミを受講することによって日々の生活に化学反応が起こった。
毎週の記事を書くためのネタを見つけようと、今までだったらやっていないことをやったり、行くようなことがなかった場所に行ったりするようになった。
そしたら体験できることも増えるし、気づきも増える。もちろん、ネタも増える。
こういう点でも、私の中では「人生を変えるライティング・ゼミ」になっている。
 
楽しそうであれば些細なことでも興味を持ってやるようになった。楽しそうでなくても、気になることがあればやるようになった。
これからも幅広いことにチャレンジしていきたい。
そうは言っても、環境であったり時間であったり、やりたいことがあっても簡単にできない状況になることだってある。
だが、できることなら勢いよく何事にもチャレンジしてみる。楽しいこともあれば途中辛くなる時もあるかもしれない。そしていろんな経験を積んでいく。
そうすれば、充実した日々につながるのではないだろうか。
 
明日もまた新たなロケット発射のカウントダウンが待っている。
 
 
*** この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。 「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。

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2019-02-13 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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