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さあ、自転車に乗ろうよ


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:ギール里映(ライティング・ゼミ特講)
 
 
「自分にできるかどうか、自信がないんです」
 
そんなふうにいう女性、しかもお母さんたちに、毎日相当の数お会いする。私は個人起業家や協会講師たちのビジネスをプロデュースする仕事をしており、お客様の9割が女性、しかもお母さんだ。毎日のように彼女たちの相談にのり、話をきき、一緒にビジネスを作っている。
 
自信がない、と、なぜ言うのだろう?
 
あんなに目をきらきらと輝かせて、「これが私がやりたかったことです」と自らの意思で起業したのに、少し、何かがうまくいかなかっただけで、すぐに自信がない、自分に向いていない、なんていう女性たちの気持ちが、実は全く、わからない。
 
そもそも、自信って、なんだろう。
 
できるかどうか、そんなもの、やってみるまでわかるはずないではないか。まだ起業して1ヶ月やそこらで、自信がないなんて言われたら、絶対に無理だよ、続けるの。
 
といいたい気持ちをぐっとこらえて、私はひたすら話を聴く。
 
女性起業がブームになって久しく、私も自分自身、意識はまったくしていなかったものの、ブームに乗っていた形になった。3年前にとある起業コンサルの門をたたき、そこから脇目も振らずにやってきた。できなかったパソコンやスマホも使えるようになった。ブログなんて暇な人が書くものだ、とすら思っていたのが、いまでは毎日メルマガを2本書くまでになっている。
人前で話すことが苦手と思ってきたのに、気づいたら100人の前でセミナーを開催している。
 
たった3年で、世界が変わった。
 
自信がない、と、思ったことはない。
それは私が自意識過剰なのではなく、単純に思う暇がなかったのだ。
 
毎月赤字を出し続ける自然食品店を経営しながら、新しいビジネスを立ち上げようとしていた。4歳の息子を育てながらの起業だ。夫にも「とにかく6ヶ月だけ、がんばらせて」とお願いし、すべてのチカラを新しいビジネスの立ち上げに投入した。文字通り寝る間を惜しんで仕事したし、必要だと思われることにはお金も時間も投資した。教えてもらったことは全部やってみたし、その結果がどうであれ、一喜一憂している暇はなく、どうしたらもっとできるようになるのか、そればかりを考え、毎日動き続けていたのだ。
 
その甲斐あって、スタートから6ヶ月後には売上を上げ始めることができ、その2ヶ月後には起業家の登竜門である月商7桁をいただけるまでに成長できた。そう言うと人は、「ギールさん、すごい。ギールさんだからできたんだね!」というけれど、私はそうは、全く思っていない。
 
子どもの頃から、どちらかというとどこか不器用で、一つのことを理解しできるようになるまでに時間がかかる子だった。頭がよくなんでもさっさとできる子達が羨ましかった。しかし私は、そういう自分の性質を理解していたので、自分のペースでやるしかないではないか。自分の不器用さをわかっていたから、とにかくがむしゃらにやり続け、数稽古をしてきただけだ。
 
起業なんて、自転車に乗るようなものだ。
最初はだれだって、乗れない。だけど練習したら、絶対に乗れるようになる。しかも一旦乗れるようになったら、足の一本でも失わない限り、乗れなくなることはめったにない。
 
自分でビジネスを始めるという、これまでやったことのないことにトライするのは、誰だって怖い。だって、はじめてのことだもの、怖くて当たり前だ。エベレストに登ったことのない人が、滑落することを恐れてばかりいては何も始まらない。
 
滑落が怖いなら、準備すればいい。調べればいい。人に聞けばいい。エベレストに登ったことがある人なんて、世界中に沢山いるし、どんな情報だってスマホで手に入る時代だ。それをただ「知らないから」という理由で怖がり、自信がないというのは、ちょっと怠慢だよなぁ、と思わざるを得ない。
 
「自信がない」っていうのは、使う言葉が違うのだろう。本当はただ知らない、やったことがない、という事実があるだけだ。自信がないのではなく、ただ知らないだけなのだ。
 
知らない、だから怖いという気持ちはわかる。だけどそれを「自信がない」という言葉でくるんでしまったら、できるものもできるようにはならない。
 
ちょっと想像してみてほしい。もし、自転車に乗れるようになったら? 晴れた日に自転車をかっ飛ばして、気持ちよく風を切れるよね。普段歩いてはいけないところにも、行けるようになるよね。自転車に乗るのが怖いって思うより、乗れたらどんな世界が見れるようになるかって、そこだけをみて、ただワクワクしていればいい。
 
自転車に乗れない人は、いないのだから。
 
 
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2019-02-14 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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