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メディアグランプリ

私が育て上げた不安や執着、傲慢さ、見栄。家の片付けをしたら見えてきたこと。


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:ゆうき(ライティングゼミ・平日コース)
 
 
「自分の人生変えたい」
 
そう思う日々がここ数ヶ月続いている。
 
大学までは体育会系バリバリの生活を過ごし、大学卒業後は体育関係の職に就くも、5年ほどがむしゃらに働いた末、ドロップアウトした。
 
その後、旅をしながらフラフラと過ごし、定時で帰れる仕事に憧れて、再就職。
 
その数年後には、海外で働きたいという夢を叶えるために退職をして、オーストラリアへ渡った。
 
憧れの田舎生活を叶えるために北海道で働いてみたり、インドで本場のチャイを飲みたいという憧れを胸にインドを数ヶ月旅したり。
 
その後、当時付き合っていた遠距離恋愛の彼のところへ移り住む直前で、彼に思いっきりフラれてしまう。
 
目標や夢を失った私は、茫然自失の思いで兄弟のいる鎌倉へ引っ越して、フリーターとして生活して、今一年が経った。
 
ここ最近の自分の生活は、何かが物足りなかった。
 
困っていることがあるわけではない。
 
新しい土地での生活で、少しずつ友人関係や仕事、趣味など充実してきたとも感じている。
 
ただ、さほど変わらない毎日に飽きてしまった。
 
日々、小さなことを工夫して変えてはみているものの、満たされない思いが続いている。
 
そして、大きく何かを変えようとできない今の自分にイラ立ちを感じている。
 
SNSを開けば、友人や知人が前向きに人生を楽しんでいたり、新しいことをしようとしているのが手にとるようにわかる。
 
友達と会えば、結婚をするやら職場の異動があったやら、子育てがどうのやらというニュースが飛び交う。
皆、大変ながらも人生という荒波をサーフボードに乗って懸命にパドリングしているように思えてくる。周りはどんどん動いているのに、私だけ取り残されたような。
 
私だって、がんがんパドリングをして大きな波に乗りたい。
 
ちょうど、人生がときめく片付けの魔法のこんまりさんが、海外でもブームになっているというニュースがよく耳に入るようになった。
 
私も最初の職を辞める前、このこんまりさんのやり方で片付けをしたことがあった。
ときめきを大事にして自分のものを選別する作業で、だいぶ自分の持ち物や考えを整理できたことを覚えている。
 
もう一度やってみようかな。
 
自分の今のこの生ぬるい人生が片付けで変わるのなら、というか変わってくれ!
 
タイミングよく、休みが3日間あり、私は家の片付けを始めた。。
 
まずは、家中の服をかき集めた。
 
一枚ずつ洋服を手にとって、自分の心がときめくか、ワクワクするかで服を選ぶ。
 
一枚ずつ自分の服を手に取ってみる。
 
わからない。
 
そう、わからないのだ。
 
ときめくという感覚がわからないのだ。
 
数年前した片付けでは、ときめくという感覚に従って、いる・いらないを選別できた。
 
それなのに、今、そのときめくという感覚がわからないのだ。
 
その事がショックで、何か感情の中の大事なパーツを私は欠いてしまっているのではないだろうか、という大きな不安に襲われた。
 
深呼吸をして、落ち着いて考えてみた。
じゃ、これらの服を手にした時、私は何を感じているのだろうか、
 
「この服を捨てたら、着る服がなくなるかもしれない」
 
「この服はすごい高かったんだ。この服にときめかなったらどうしよう」
 
「この服は、オーストラリアで気に入ってよく着ていた服だ。これを捨ててしまったら、オーストラリアでの思い出も薄れていってしまうかもしれない」
 
「こんな着古したヒートテック捨てたいのに、このヒートテックにときめいちゃったらどうしよう」
 
私の心の中から、ドロドロとした感情が出てきた。
 
「そんな風に思っているんだね」
 
心の中で、二人の私が冷静に語り合っていた。
 
私の心の中は、不安や執着、傲慢さであふれていたのだ。
 
ときめきに従って服を捨てたら、着る服がなくなるかもしれないという、まだ起きてもない不安。
この服はすごく高かったんだという、ブランドや値段への執着。
 
この服は楽しかった時代に買ったものだから、いつまでもときめいていたいという過去への執着。
 
着古した服は捨てて新しいのを買いたいのに、もしときめいてしまったら買えなくなるんじゃないかという、自分のときめく想いを無視しようとする傲慢な想い。
 
この服は、イケてるように見える服だから捨てたくないな、という見栄からくる想い。
 
引っ越してこの一年で、私は立派に不安や執着、傲慢さや見栄を育て上げていたのだ。
 
自分自身も自分の心を覗くのが嫌になってしまう、思わず扉を閉めてしまいたくなるくらい、生々しいリアルな思いが出てくる。
 
なんで、片付けなんてし始めてしまったんだ。
苦しい、こんなならこの醜い感情を全て包んだ上で、全部の洋服取っておいて良いんじゃないか。
でも、その私の中にある醜さも含めた様々な想いを自分の中に浮かび上がらせるに連れて、どんどん「ときめく」という感覚が鋭くなってくるのを感じた。
 
最初は、不安や執着などの感情に埋もれていたときめきの感覚が、素直に出てくるようになった。
よく着ている服や高級ブランドのコートは、何度手に取ってもときめかない。
 
ボロボロのヒートテックにときめく。
 
途中、胸のときめきセンサーの反応具合に思わず「そこときめく?!」と吹き出しながらも、靴下や下着まで、とにかく選り分けてみた。
 
とにかくドキドキの数時間だった。
頭では操作できない、心のときめき。
理屈ではない、心の反応。
この心の感覚に身を任せるのが、いかに今の自分には不安だったのかを感じとれた。
 
結局、私の服の8割はときめかない側に選別された。
 
そして次の日、私はその8割の服を旅行用の80リットルのバックパックに詰めて、リサイクルショップへ向かった。
 
自分の人生変えたい!
 
それは、今までみたいに刺激的で、何か夢や目標に向かってバリバリ動いていきたい。という事なのかもしれない。
 
今の、安定している日々はとても恵まれていて、豊かなことだと思う。
そんな日々を送れている自分や、支えてくれている周りの環境には感謝している。
 
それでも、私は思う。
私は心がときめく、ワクワクする道を行きたいと。
それが、安定しない道でも良い。
 
片付けを通して見えてきたのは、自分の洋服の多さだけじゃない。
自分の執着や不安、見栄や傲慢さもどんどん出てきた。
 
そして、その感情を乗り越えて出てきたのは、自分の人生は頭だけでなく心の感覚を頼りに生きていきたいという強い想いだった。
 
 
 
 
***
 
この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。 「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。
 

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2019-05-09 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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