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メディアグランプリ

諦めない男は強くて美しい


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:篁五郎(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
「もう負けられない。疲れない、落ち込まない、諦めない」
 
後楽園ホールで100年に一人の逸材と呼ばれる棚橋弘至は試合後にそう答えていた。今は新日本プロレスのG1クライマックスが行われている。20人のトップレスラーが二つのブロックに分かれて連日シングルマッチをする過酷なシリーズだ。棚橋は前年の覇者で今年は二連覇を狙っていたが初日から連敗。この日にようやく五分の星に戻した。
 
先の「疲れない、落ち込まない、諦めない」は棚橋が新日本プロレスのエースと言われてからずっと言ってきた言葉だ。棚橋が新日本プロレスの象徴であるIWGPヘビー級のベルトを獲得したときはプロレス冬の時代と言われていた。客足は全盛期の3分の1にまで落ち込み、新日本プロレスは倒産寸前とまで噂されていた。そんな中、棚橋は
 
「俺たちの時代でもう一度プロレスを盛り上げます!」と高らかに宣言。
 
今までのプロレスとは違ったやり方を取り入れていった。髪はロン毛で茶髪。肉体はシックスパックが見える魅せる肉体に仕上げて、試合の中に数多くのパフォーマンスを取り入れて客席を意識した戦いを繰り広げた。
 
そんな棚橋にプロレスファンからは「軽い」「チャラい」と辛らつな評価。容赦なくブーイングを浴びせた。しかし、棚橋はファイトスタイルも髪型も一つ変えることなくアピールを続けた。そう、プロレスを見ないファンに対して。
 
「客が来ないなら呼び寄せればいい」
 
そう言った棚橋はプロモーション活動にも熱心だった。試合がある場所に先乗りして地元のイベントに積極的に参加。地域FMにも出演をしてアピールを続けた。その時のことをこう振り返っている。
 
「俺、プロレスをあきらめたくないんです」
 
そういえば、今でも諦めずに力の限り戦っている男がもう一人いる。”キングカズ”こと三浦知良だ。カズの実績は改めていうまでもない。日本にプロサッカーを定着させた最大の功労者といっていい。1986年にブラジルでプロサッカー選手になってから今年で33年目。試合に出場をするだけでギネスブックを更新する唯一の現役選手だ。
 
カズは子供の頃から”プロサッカー選手になりたい”という夢を持っていた。しかし、当時の指導者たちは口をそろえて
 
「お前には99%無理だ」と答えたという。
 
それを聞いたカズは
 
「1%あるんですね? じゃあ僕はその1%を信じます」
 
と答えてブラジルに渡り夢を叶えた。そして日本のワールドカップ出場を夢見て帰国。代表でもエースとして戦い続けた。ドーハの悲劇を経てジョホールバルの奇跡から念願だったワールドカップまであと一息のカズに待っていたのは非常な宣告だった。
 
「外れるのはカズ、三浦カズ!」
 
当時の代表監督・岡田武史が発した言葉だ。カズはその日に合宿を離れ、帰国したときに「魂は代表に置いてきた」と語ったのは今でも多くの人たちの心に残っている。
 
それからカズが日本代表に呼ばれたことが一度もない。しかし、カズは諦めることなくクロアチアやオーストラリアなど日本以外のプロリーグにも移籍をしてサッカー選手として磨きをかけてきた。
 
そう、すべてはあのピッチに立つために。2018年には「ワールドカップは僕の永遠の夢。あきらめずに戦いたい」と語っている。因みにこの年は9試合の出場に留まるも、未だにあの夢をあきらめずに今でもハードなトレーニングを続けている。
 
さて、先ほどのあきらめない男・棚橋弘至もハードなトレーニングを続けていた。棚橋は現在42歳。世間でいえば立派なおじさんだ。しかも近年は左膝と右肘の故障で長期欠場を強いられているなど明らかにコンディションは落ちている。実は冬の時代から身体を張って戦ってきた棚橋の身体は満身創痍。膝、肘はもちろん首にも爆弾を抱えていた。
 
「いつか会場を満員のお客さんで埋めたい」
 
若き日の棚橋はそんな思いを抱えながらリングで戦ってきた。今、その夢は叶っている。新日本プロレスの試合は満員御礼。先述したG1クライマックスも既に最終日のチケットは完売。来年は東京ドームで二日連続で試合をするほど絶好調だ。棚橋の夢は叶った。無理はしなくてもいいのだ。しかし、棚橋は戦い続けている。どうしてか?
 
それは、棚橋にはまだ叶えていない夢があるからだ。
 
その夢は「今よりもプロレスを盛り上げる」こと。そのアイコンになりたいと話している。
 
「プロレスラーになったら棚橋みたいになれるんだ!」
 
たくさんの子供たちにそう思ってほしい。だから今でも試合以外に取材や芸能などの仕事が入って基本的には断らないし、合間を縫って練習をする。すべては自ら定めた夢のために。
 
自身の著書『カウント2・9から立ち上がれ 逆境からの「復活力」』では『年齢だとかコンディションだとか、限界を決めてはいけない。言い訳を探してはいけない。これをした時点で成長は止まる』と綴っている。まだまだ最前線で戦うつもりなのだ。
 
その思いが届いたのか、雑誌「Number」が実施したファンが選ぶ「プロレス総選挙」で見事に1位を獲得。棚橋弘至はまだまだあきらめない。今日も上昇を目指して戦い続ける。
 
あきらめない男は強くたくましい。棚橋とカズを見ていて改めてそう感じた。
 
 
 
 
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2019-07-25 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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