緊張が完治しました!
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
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記事:久保 力也(ライティング・ゼミ特講)
「あなたはどんな時に緊張しますか?」
大事な試験を受ける時でしょうか。
人の注目を集める時でしょうか。
普段言えない思いを相手に伝える時でしょうか。
僕は全部当てはまってました。
緊張しすぎて空回りしまくりでした。
工業高校在学中に旋盤という金属を加工する大きな機械を扱う試験がありました。
授業で試験内容と変わらない工程は何度も行いました。
誰でも合格できるような試験内容だったのです。
ですが本番当日。
手元の震えが全くとまらず、いくつか工程を飛ばしてしまう始末。
担任には何度もチャンスをもらっているのに全て不合格。
絶対成功したいと思っていたのにダメダメでした。
それ以外でも緊張で失敗したことはたくさんありました。
でも「絶対克服したい!」とは思いませんでした。
人にはそれぞれ得意不得意があるという考えでしたし、
失敗したことで人生の取り返しがつかなかった経験が無いからです。
ですが、緊張と戦わなければいけない時がついに来てしまいました。
21歳になる年、僕は携帯ショップのパート事務員募集に応募しました。
仕事を選ぶ時の基準はとてもシンプルでした。
接客業ではないこと。
昔から人と接するのは苦手だったからです。
今まで経験が全くない業種。
これからも接客業には関わらないよう生きていく予定でした。
事務員の面接が終わったあと、店長に言われました。
「申し訳ないんだけど、少し前に事務員採用しちゃってさ。
代わりになんだけど販売スタッフお願いしてもいい?」
これは予定外。
普通に考えればお断りすればよかった。
でも当時の僕は断るという事も緊張で言えなかったのです。
そこからは毎日が試験のような日々でした。
入り口前の受付をする仕事から始まりました。
ダメダメでした。
要件を伺うだけで緊張してしまい、声がすごく小さくなってしまう。
自分では出してるつもりでも全く伝わらない。
うまくできないことに恥ずかしくなり、顔はいつも真っ赤でした。
上手に対応したいのに。
先輩みたいにかっこよく接客したいのに。
お店の人やお客様に迷惑をかけたくないのに。
毎朝起きて思うことは一つ。
「この仕事いつやめようかな」
毎朝その感情と戦っていました。
仕事を始めて1年経つと準社員登用のチャンスがもらえました。
この登用試験の面接で僕を変える運命の出会いがあったのです。
面接当日。
僕は本社前にいました。
集合時間は今から1時間半後です。
すごく長い間、本社前の駐車場に居ました。
集合20分前、入り口に誰もいないことを確認し本社へ。
エレベーターへ入り4階を押すと同時に1人入ってきました。
なんと営業部長。しかも今日の面接官でした。
僕はすぐ萎縮しました。
僕が緊張していることに察しながら部長は声をかけてくれました。
「準社員の面接?」
「はい。とても緊張してます」
「そうか。緊張する理由は一つなんだけど、
自分ができること以上のことをしようとするからなんだよ」
「だからこれから君は自分がいままでしてきたことに誇りを持って
今の自分のことを伝えてくれればいいよ」
その言葉を聞いて、僕は不思議と落ち着いていました。
手の力みも緩く、暑く感じていた室内もとても涼しい気分でした。
頭の中もとてもスッキリしていてとても心地が良い。
いままで漫画や偉人の名言と言われるものを聞いてきました。
でもこの言葉はそのどれより僕の道を歩きやすくしてくれました。
準社員は無事採用をいただきました。
その後はとても接客が楽しくなりました。
通常業務も今まで以上に短時間でこなせるようになりました。
お客様のニーズに合った提案をすることが楽しくて、
販売がなによりも大好きになりました。
その結果、新規獲得台数が全国7位になった事もありました。
正社員採用され、いまは副店長の役職を頂いてます。
店舗管理以外では資格試験も最高位を取得。
あるGoogleのイベントでは170人を前に登壇も経験しました。
全てがうまくいきました。
携帯業界にいる間にこんな言葉を知りました。
Googleというアメリカの大企業の社訓の一つにこんな言葉があります。
「焦点を一つに絞れば、他のものは後からついてくる」
ユーザーの利便性を第一に考えれば、目標や利益は自然とそこにあるということ。
「つまり、自分をしっかり持っていれば、成功しなきゃ上手にやらなきゃと考えなくても自然とそれははついてくるという事です」
なにか繋がってる気がしませんか?
では、まとめますね。
本番になると緊張して今まで通りのパフォーマンスが出せない方。
自分らしく伝えたいのにうまく伝えることができない方。
人から注目が集まると萎縮してしまう方。
当時の僕と同じくらい緊張する人間でも変われるんです!
大成功する自分という幻影を見ないでください。
今までの自分をそのまま出してください。
部長の言葉を思い出してください。
きっと、これからの景色の見え方が大きく変わりますよ。
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