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人類よ、踊れ!ダンスを習うべき3つの理由


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記事:山口未来(ライティング・ゼミ集中コース)
 
 
あなたは、ダンスをしたことがあるだろうか?
恋ダンス、ランニングマン、AKB48、モーニング娘。のLOVEマシーン、SPEEDやTRFに憧れた人もいるかもしれない。最近ではinstagramやTikTokを始めとして写真や動画を共有するアプリもあり、幼児からおばあちゃんまで、様々な年代の人が踊っている。
一度も踊ったことなどないと思ったなら、幼少期まで遡ってもいい。小学校の運動会でソーラン節やよさこいを踊ったことはあるのではないか。あるいは、修学旅行のキャンプファイヤーでフォークダンスを踊ったこと、ディズニーランドのパレードで一緒に手振りをやったことは?
 
筆者は6歳からヒップホップダンスを習い始めて、独学で続けながらダンス歴は20年を越えた。2008年から中学校でダンスが必修化されたことを受けて、文部科学省後援のダンス指導員という資格ができたが、趣味が仕事になればと思い取得した。
そんな筆者から、「ダンス」といってもジャンルは多岐にわたるがいずれにしても、ダンスを習得することはあなたの生活の質をあげるであろうことを伝えたい。
 
ダンスは合法的な麻薬であり、仕事術であり、心と身体のセルフチェックになるからだ。
 
そもそもダンスとは何を目的としているのか。
端的に言えばダンスとはコミュニケーションの手段だ。想いを表現したり、意思疎通を図ったりする、身体的言語といっても良い。諸説あるが、雨乞いや豊作、授産の祈りが起源と言われる。仲間であることを認識する動作も含まれる。
そんな言語を交わし、同じ想いを持つ「同士」を認識することは、自らの安心と安全を本能的に求めている結果なのかもしれない。スタンフォード大学の心理学者Bronwyn Tarr博士を筆頭にしたチームの研究が興味深い。指先だけであったとしても同じムーブメントをグループで共有する時の方が、1人でダンスする時よりも、多幸感をもたらす神経伝達物質のエンドルフィンを多く分泌していたという結果がある。そして身体を大きく使っていた方が、その数値は高かった。
「どんなにつらいことがあっても、ダンスをすれば何も考えなくて良いし、幸せになれる」文字に起こすと、かなりヤバい奴のようだが、事実その効能からエンドルフィンは脳内麻薬とも呼ばれる。簡単に言えば、リズムに乗ってダンスに参加すればとても楽しいということだ。
 
さて、ダンスができるようになるには、様々な動作の型を覚え、細部を真似することから始まる。講師の手足がどちらから動くのか。動かすタイミングの音は。関節の向きは。
最も大事なポイントは型を守り、真似をすることーーこれはまさに仕事術の一つだ。たくさん真似をして、そのうち型を組み合わせて、オリジナルを目指す。真似をするには観察力がいる。「もっと大きく動かせる」「もう少し正確に音に合わせられる」と繰り返し鍛錬する過程で集中力も忍耐力も鍛えられる。ダンスによるこの思考トレーニングは、必ず日々のパフォーマンスにプラスに作用するだろう。
 
そして、ダンスは心と身体のセルフチェックにもなる。
ずっと踊り続けていると、もちろん疲れてくる。だがちょっと力が抜けてしまうと、不思議なことに大抵カッコ悪く見える。疲れたと弱音を吐く自分に向き合い、全力を出した時の自分の魅力を褒めながら「どうしたらもっとカッコよく、可愛く、セクシーに見えるだろうか」と自問自答する。素敵な自分を見つめて、自己肯定感が強くなるのもダンスの効能だ。
身体の動きにも注目する。足幅をさらに開いたり、腰を引いてみたり、背筋を伸ばしたり。片方の筋肉が伸びれば片方は縮む。身体は一つに繋がっていて動くのだと改めて感心する。不調があればよく気づくようになる。普段から姿勢を気にするようになり、背筋が伸びると普段からカッコよく、あるいは凛として見えるだろう。ダンスを続けていくことで、自然と自身に気を遣っているのだから心身ともに自信もつく。異性から声をかけられるのもそう時間はかからないと思う。
 
ダンスに年齢制限はない。国籍も性別も障害の有無も関係ない。身一つあれば気軽に参加できる、こんなに有用な運動がもっと広まったら良いのにと心から思う。思い立ったが吉日、これからの人生で今日が一番若い日であり、遅すぎることはない。日本国内でも最高齢90歳のメンバーがいるヒップホップダンスグループがあるそうだから、安心してほしい。
最初は、自分の身体なのに思った通りに動かないのが悔しいかもしれない。劣等感や反骨心が出てきたら、それが素の自分の感情なのだと受け止めてやってほしい。それから、上手くやろうとはせずに、とにかく音を楽しみ、一緒に踊ろう。好きこそものの上手なれとはよく言ったもので、楽しんでいれば、そのうち上手くなる。自分の心と身体を見つめ直し、自分を愛そう。
人類よ、踊れ!
 
 
 
 
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2020-10-11 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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