メディアグランプリ

パタゴニアの新商品が欲しい、でも買い替えの必要がなくて困る。


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記事: 森 団平(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
僕は「パタゴニア」が大好きだ。
アウトドアウェアの殆どをパタゴニア製品で揃えている。
街を散歩していて「パタゴニア」ショップがあるとついつい寄ってしまう。
先日もお店に行って、フリースやダウンジャケット眺めてお店の人に商品の話を聞いてみたりしたが結局何も買わずに帰ってきてしまった。
 
新しいパタゴニア商品が欲しい。
ずっとそう考えているのに、ここ3年もなにも買えていない。
それもこれも、全部、パタゴニアの商品の耐久性とアフターサービスが良すぎるせいだ。
 
「パタゴニア」とはアメリカのアウトドア用品メーカーで、世界で初めて「フリース」を作った会社だ。他にも登山などのアウトドアウェア、サーフウェアなど幅広いラインナップを提供している。アウトドアに興味がない人でも、山のシルエットが描かれたパタゴニアのロゴはご存知ではないだろうか。
 
僕は、10代の頃からパタゴニアの商品を愛用している。
きっかけは、尊敬する登山家の先輩から紹介されたからだ。「山で信頼できるウェアだから使ってみると良いよ」と言われ使い始めた。学生時代の僕には高い買い物だったが、バイト代などをつぎ込んで少しずつ揃えていった。
パタゴニアの商品は正直高い、同じ程度の性能のウェアでも某国産メーカーと比較しても1.5倍位するのではないだろうか?しかし、高いけれどコスパは良いと思うのだ。
 
一番初めに買ったのは、赤いプルオーバーダウンジャケットだ。冬はいつでもこいつと一緒だった。山を歩くのも、街歩きもずっと着ていた。
 
そして……、今でも現役だ。約20年間を一緒に過ごしてきたことになる。
耐久性が高く20年使い続けられるジャケット、少々高くてもコスパがいいと言わざるをえない。
 
もちろん、ウェアは消耗品だ。着続ければ生地は傷んでくるし、アウトドアで使っていれば引っかき傷等も出来てダメージを負うことになる。
しかし、パタゴニアは「環境保護」の為に一つの商品を長く使うことを推奨している。捨てて買い換える消費行為よりも修理して長く使い続けることそれが環境負荷を減らすことに繋がるという考え方だ。
「BETTER THAN NEW」(新品よりもずっといい)と言うキャッチフレーズがこの精神を表している。
そのため修理もリーズナブルな金額で請け負っている。
傷ができても、その部分だけ張り替えてくれるし、擦り切れた袖口だけきれいにすることも可能だ。修理の程度にもよるが1000円~5000円くらいまでで対応してくれる。
プルオーバーのジャケットも袖口の交換や生地の摩耗部分の交換など何度も修理に出して復活してきた。
 
驚いたのは、「トレントシェル」と呼ばれるレインウェアを修理に出したときのことだ。
当時10年近く愛用したトレントシェルは、内側のコーティングが剥げてきてしまっていた。ハンガーにかけていると、床にコーティング片が落ちていて気づいたのだ。爪でこするとボロボロと剥がれ落ちてしまう。
もう流石にダメか、登山に、雨が振りそうなときの散歩に活躍してくれた相棒だったのだが。
残念に思う反面、これで新しいパタゴニアが買えるとウキウキしながら、ダメ元で、いつものパタゴニアショップに修理に持ち込んだところ、店員さんの答えは「これは修理出来ませんね、修理できる状態を超えています」というものだった。
予想通りの回答に落胆していると、店員さんは言った。
「ただ、これはコーティングの損耗によるものなので、修理はできませんが、返金か、新しい商品に交換していただけます。」
「はっ?すいません。もう一度言ってもらってもいいですか?」
思わず聞き返してしまった。
「新しい商品に交換いただけます、もしランクが上のレインジャケットをご希望であれば、返金分を差し引いた金額でお売り出来ます。」
とのこと。どうやら本当らしい。
これは、自分たちの商品に絶対的な自信を持つパタゴニアだから出来る対応なのだろう。普通は「経年劣化ですね」の一言で終わるはずだ。
悩んだ末に、僕は同じトレントシェルと交換してもらった。これであとまた10年は使い続けられる。使い続けられてしまう。
(無償修理に関しては、商品の状態等によっても異なるため同一対応にはならないことが考えられる為、よくお店の方などに相談してほしい)
 
遂に、新しいパタゴニアの商品を買えると思ったのに、僕の野望はまたも阻まれてしまった。
 
唯一、パタゴニアのアフターサービスについて注意点があるとすれば、納期がかなり掛かることだ。おそらく修理に出す人が多いためだろう、3ヶ月程度かかることも少なくはない。
そのため、修理に出すときはそのウェアを着るシーズンの終わり頃に出した方が良い。
 
というわけで、僕はまた今年もパタゴニア商品を買うことが出来ずに終わりそうだ。それでも新しい商品をついついチェックしてしまうのだが。
 
もし、アウトドアウェアの購入を検討している方がいれば一度「パタゴニア」を使ってみてほしい。使い始めて5年経ってからが「パタゴニア」の本領発揮だ。
 
 
 
 
***
 
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2021-01-16 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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