メディアグランプリ

亀だって走る

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:水野和子(ライティング・ゼミ10月コース)
 
 
私は亀だ。
名前はまだない……いや、ちがう違う、私は人間。カメのような人だと思う。
 
私はスピリチュアルセラピストをしている。今までも、クライアント様の半分はオンラインや遠隔で、実際にはお会いしなかった。けれど、半数はリアルにセラピールームまでお越しいただいているクライアント様だった。そのため、昨年4月、コロナのための外出自粛により、リアルのクライアント様が、激変。これは痛かった。
 
翌月には通常に戻っていたのだが、これは今のうちにオンライン中心に考えておかないと危ない! と、慌てて、「オンラインマーケティング」なるマーケティングのセミナーに参加した。しかも2ケ所。
しかし、そこで言われていることが、さっぱり頭に入って来ない。
「フローを書いといてください」「コンセプトを考えて」フローって何? コンセプト?   戸惑ってパチクリしているのに、コロナ型補助金出るからオンライン化するなら補助金申請して! 早くしないと終わりますよ!! のあおりが来る。補助金? どう書くの?  と、すでに考え始めていたフローもコンセプトも脇において、補助金申請のYouTube見まくり、申請書の書き方のコツ教えますセミナー参加して……。
そんなこんなで、初めてのことだらけで、頭の中グルグルしてるのに、さらに、CPAやCPOを計算しろとか、LP作れ、ステップメール作れ、公式lineからステップメールにつなげ、インスタやれ、YouTubeやれ、広告はどうする、セールスのための自己紹介文作れetc。
 
聞いても聞いても、抜けていく。頭に入ってないから、行動にも落とせない。やらなければならないことはどんどん積み上げられて、もう前が見えない。しかし、講師の方々は、すぐに行動しろとおっしゃる。「行動しながら修正してください」石橋叩いてないで、ちょっと見たらすぐ跳んで、走りながら考えろと。それ、わかるよ、わかる。おっしゃってることはよ~く分かります。しかし、それを自分ができるかどうかは別のこと。
 
最初は同じように困ってる仲間のように見えた人たちが、次々と行動し、結果を出していく。はるか彼方に羽ばたいていってしまった鶴のような人たちを見たり、ウサギのように飛び跳ねて嬉しそうにしている仲間の声を聞くと、私はカメだな~とホトホトため息が出る。そして、いつになったら、あんな成果が出せるのだろう、もしかしたら、私は頑張ったって無理なのかもしれないと、自己卑下に陥りそうになる。そして、一体私はどこに向かおうとしているのだろうと、向かう先さえも分からなくなる。やめたくなる。
こういうときだ、私ってやっぱりカメだな~と感じるのは。今までだって、こんなことは何度もあった。何かを学びに行ったときには、いつもこう感じる。ジャズダンスを習ったときも、パソコンを習ったときも、NLPという言語心理学を習ったときも、他にもイロイロいろいろ。こんな簡単なこと分かるよね? という顔をしている講師を見ながら、私は頭の中で、一生懸命、理解の回路をつないでいる。そして、つなぎ切らないうちに、次のことが与えられ、アップアップになる。毎度のパターンだ。
 
しかし、さすがに、高額なセミナー代も払ったし、諦めてはいられない。諦めたくもない。マーケティングを学び始めてから1年経ったころ、悩んでいた私もようやく分かったことがあった。
できないことは、できる人に聞こう。お金を出してプロに任せよう。
あまりにも当たり前のことだけれど、それまで私は、教えてもらったことは全て自分ができるようにならなければいけないと思い込んでいて、そんな簡単なことにも気づけなかった。そしてジタバタして、混乱に陥っていた。
もちろん自分でできるに越したことはない。やり方は知っておくといいだろう。しかし、そのために時間を割くほどの必要があるのだろうか。若くはない私にとって時間は貴重だ。それに、それらが上手にできるようになったところで、仕事にするわけでもない。それどころか、そのために時間が取られて、本業に差しさわりが出ている。これでは本末転倒だ。プロに頼もう。そう思いきれたのは、歳とったお陰かもしれない。
 
そうだ、私は亀だ。カメでいい。
私は自分のフィールドでは、スイスイと泳ぐことができる。深く潜る事だってできる。竜宮城への道案内だってできるくらいなのだ。
自分のフィールドを大切にして、違うフィールドについては、その道のプロに頼もう。そう決めてから、物事が動き出した。
コーディネーターを頼んでみたら、私の頭の中でバラバラに散らばって、まとまらない重しになっていた事々を、それぞれのプロに振って、必要な指示を出してくれる。しかも、これこれが困ってるというと、その道のプロをちゃんと探し出してきてくれる。しかも私の大の苦手のスケジュール立てや、お金の計算までしてくれるのだ。
 
なんてことだ! もしかしたら、私は自分に適した人や事を見つけることについては走るカメだったのかもしれない。そういえば、そんなことが今までにも何回かあった気がする。そうして、ああよかったと、その度、ギリギリで安堵したものだった。いわば、私のやる気スイッチは、ギリギリにならないと発動しないかもしれない。
鶴やウサギにはどうしたってなれない。そう、なろうとしたって、なれないものはなれない。そうか、私はこれでいいのだ。ギリギリだって何だって、モソモソ歩いているうちに、やる気スイッチが入って、走れるカメなのだから。
 
 
 
 
***
 
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2021-10-20 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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