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「使用上の注意をよく読み、用法・用量を守って正しくお使いください」

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:鈴木敬太(ライティング・ゼミ12月コース)
 
 
良いクスリでも使い方を間違えるとエラい目に合うことがあるやんな。
ダメージは、一気にくることも、ジワジワくることもある。
 
記憶にあるんは、
・眠気を誘う可能性のあるモノは運転前の摂取を控える
・胃に負担をかけるモノは胃薬と一緒に処方される
・効果が強めのモノは頻度やタイミングに注意が必要
とか、かなぁ。
 
なんにせよ、お医者さんは症状を診て、効果的なモノを適量、処方してくれるやろうし、
クスリの説明書きには注意点も書いてある。
 
クスリみたいに「正しい処方と使用上の注意を知らしといてくれたらええのに」と思うんが、
コトバなんよな……。
 
コトバにも、一見、効果があるかのように放たれるんやけど、患部に届かんかったり、他の部位を痛めつけたりしてくるヤツがある。
最初から「イタタタタ‼」ってなることもあるし、
後から「アレ、なんか調子悪いな……」ってなることもある。
 
いくつか例を挙げてみるで。
 
 
1)カンタン
問題無さそうに見えて、即答で「カンタンですよ」と言われると、ダメージがある。
 
例えば、
自分は今、任された仕事の課題を解決しようとしている。
精一杯考えてもなお、ベストだと思える解決策が浮かばない。
限りある時間の中、行き詰まりを感じて上司に相談しに行った。
すると上司は、ロクに説明も聴かず、ひとこと目に「カンタンやで」と、答えてくれた。
どうやろう。腹たたへん?
それ、こちらの質問が「コレはカンタンですか」じゃない限り、答えになってないから。
単に「オレにかかればカンタンです」と言いたいだけやん。
中には、訊いてもないのに言うてくるツワモンもおる。
寄り添わずに、かぶせてくるんがイタいんよ。
こちらの問題やのに、さも得意気に「カンタンですよ、こうすればイイのです」と。
 
いや、その答えがバッチリやったらまぁええわ。
更にツラいんは、「カンタンですよ」と示された答えが、
検討違いや間違いやったりした時やな。
やんわり「こういう問題起きませんかね」と伝えると、ナゼか必死な言い訳が始まる。
手に負えんのがわかると「最初から言うてくれんと…」と、ナゼか半ギレ気味になる。
 
胃がイタい……。
 
≪使用上の注意と正しい用法≫
「カンタン」は、いわゆる「マウンティング」になりやすいコトバって、ことかなぁ。
自分の感覚では、年齢や経験を重ねられた方から、放たれることが多い。
意図せず「マウンティング」とか痛々しい。
 
熟慮の末とか、相手を慮って、とかならええんやで。
単純に言い方かもしれんけど
「こうした方がカンタンやと思うけどなぁ」
「もう少しカンタンに考えられるかも」
とかなら、問題無さそうやもんな。
 
 
2)ナルホド
「ナルホド」は「カンタン」みたいに、ひとこと目に言われりゃほぼ鉄板で腹立つ、
なんてことは無いんやけどね。
じゃあ、カチンとくるんはどんな場面やろう。
 
ズバリ、喰い気味に放たれる「ナルホドね」やな。
こちらの話の途中、ないし終わりかけにかぶせてくる感じのヤツな。
最後の「ね」がポイントになる。
「ね」からは、上から目線が漂ってくる。
下から来いとは言わんけど、せめて水平に来てくれや。
イラつく決定打になるんは解釈や理解が「間違っている」時やなー。
「ナルホドね、つまりこういうことね」
「ちゃうし⁉️」
って、なるヤツな。
コレはその場だけじゃなく、あんなに「ナルホドね」って言うてたのに、って、時なんかは、
ダメージが後から襲ってくる時もあるわ。
 
偏頭痛がする……。
 
≪使用上の注意と正しい用法・用量≫
「カンタン」と一緒で、ポイントは「マウンティング」になるかどうか、かな。
それには最後の「ナルホドね」の「ね」が邪魔やなぁ。
喰い気味に「ナルホドね」と連呼されて、間違うてたらゲンナリやわ。
あまりにも理解・共感してくれて、出てきた「ナルホド」なら、むしろ嬉しい。
ハナシへの関心と、ハナシ手への敬意があれば問題ないんかな。
 
 
3)ていうか
コレはわかりやすいかな。
基本、ナニかをやんわり(でもないか……)否定してるもんな。
もしくは乗っ取り系か?
 
A:コレってほにゃららですよね?
B:ていうか○○
A:昨日ほにゃららなコトがあって△△
B:ていうか◇◇
 
なんせ、こちらが発した「主張・意見・事実」なり、を、言い換えられるコトバなんやけど、
どんな「ていうか」が、鼻に付くんやろ?
 
とにかく否定だけが目的なんはアカン。
軽くでも受け止めてから、ならまだええんよな。
反対意見や違う意見なんていくらでもあるやろうからなぁ。
「う~~~ん……。そういう感じかぁ……」
くらいは挟めるやん。
それすらなかったら、否定も越えて断罪された感すらある。
言い放ちたい、だけなんも要らんなぁ。。
ヒトのハナシにもかかわらず「ていうか」を挟んで、
乗っ取っていく感じとか、マナー違反よなぁ。
 
イヤイヤ病を発症してるとしか思えんパターンもある。
なんせ気に入らん。
なんも耳に入らん。
勘弁して〜。
よう受け止めきれんわ〜。
3歳児かよ。
 
鼻水止まらん……。
 
≪使用上の注意と正しい用法≫
コレ、最初からほぼアウトやわ。
のっけから否定、もしくは乗っ取りにきてるワケやもん。
ま、あまりに支離滅裂な長話に辟易して「ていうかナニが言いたいん?」って、
訊ねるんは、正しい用法やなぁ。
……。
ていうか……(笑)。
痴話ゲンカ以外「ていうか」禁止にした方が良さそう。
 
 
 
クスリもそうやけど、コトバそのものは悪くないことが多い。
てことは、コトバ使いにヤブ医者が多いんか。
あ、そもそも免許制度がないからしゃあないか。
コトバの名医、増えてほしいなぁ。
 
 
 
 
***
 
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2022-01-19 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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