メディアグランプリ

後輩がライティングの猛者だった


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:山本三景(ライティング・ゼミ12月コース)
 
 
天狼院書店の『新ファナティック読書会』なるものに参加してきた。
「この本が無かったらどうなっていたんだと思う1冊」
というのが本日のテーマで、テーマに沿った本を持ち寄り、その本から受けた影響などを、ただただ熱く語り合うという人気イベントだ。
 
ここ数年、顔をしかめながら参考書やビジネス書ばかり読んでいて、それ以外のジャンルの本からしばらく遠ざかっていた。
最近また小説を読もうという気持ちが戻ってきて、本というものに対するリハビリのために参加することを決めた。
 
(過去の自分が支えられた本がテーマなので、私にも紹介できるかもしれない。でも、人前で話すのは苦手なので、ちゃんと伝えられるかどうか……)
 
人前で話すことに抵抗を覚えながらも、読書好きの人の話をきけるだけでも楽しいじゃないかと、無理やり自分を納得させた。
紹介する本は『十二国記』にするか『蒼穹の昴』にするかで迷ったが、小野不由美の『十二国記』(エピソード4:風の万里 黎明の空)を紹介しようと決め、天狼院書店へ向かった。
 
読書会が始まる15分前に到着し、寒かったので暖かい飲み物を注文して会場に入った。
まだ私だけだった。
次第に暑くなり、やっぱり冷たい飲み物にすればよかったと後悔していたときにそれは突然やってきた。
 
「三景さん?」
 
私を呼ぶ声がする。
こんなところに私の名前を呼ぶ人がいるわけもないのに。
声の呼ぶ方を見て、私の記憶の『人物データベース』は、目の前に立っている女性から、ある人物をたたきだした。
 
(後輩だ!)
 
それは、同じ会社の後輩だった。
なんて偶然だろう!
彼女は読書会に参加するわけではなく、偶然、天狼院書店にきていたのだ。
しかもスタッフの方とも顔見知り。
 
なぜだ?
 
私は現在、毎週2,000字程度の記事を書く『人生を変えるライティング・ゼミ』を受講している。
彼女は『ライティング・ゼミ』のさらに上のクラス、5,000字の記事を書いている『ライターズ倶楽部』の受講生だった。
 
私は昨年の12月末から『ライティング・ゼミ』を始めたばかりだ。
毎週2,000字の記事を書くことに頭を抱えている。
どうやら私のことはWeb天狼院にアップされたメディアグランプリの掲載記事で名前を見つけたらしい。
私がどんな文章を書くかは知らないので、自分の知っている先輩と、掲載記事を書いた人物が同一人物かどうか、ずっとモヤっとしていたと。
ただ、絶対そうだという確信はあったと、彼女は笑って話してくれた。
 
私は『ライティング・ゼミ』の16回の課題提出の中で「最後4回掲載されれば合格」という言葉を胸に課題に取り組んでいる。
Web天狼院に掲載されることが決まると
「やった!」
と完全に舞い上がる。
アップされた写真と記事を確認し、私の記事を楽しみにしてくれている貴重な友人にリンクを送るだけで満足していた。
アクセス数でランキングを競うメディアグランプリなど、私には別世界のことだと思っていた。
彼女と話をして、私も記事のF1ドライバーだったということを初めて認識した。
そうか、彼女は私の記事を読んだのか。
 
「文章にはその人の人柄がでるもんだよ」
 
私の友人が言った言葉を思い出して一気に恥ずかしくなった。
どれだ、どの記事をみたんだ!
イメージアップなの?
イメージダウンなの?
ええ、器の小さい先輩です。
 
そして私も、過去のメディアグランプリの記事から彼女の記事をみつけた。
一瞬で名前をみつけることができた。
彼女はいつもメディアグランプリのアクセス数トップ10に名を連ねる、ライティングの猛者だった。
 
彼女は会社の後輩だが、お互いの部署は別々だ。
建物自体も別で、時差通勤や在宅勤務もあり、会社内で会うことはほとんどない。
彼女がよく使うシステムに私がちょっと詳しいので、システム管理の人として認識されていると思う。
業務内容は違ったが、以前、一緒の部署に所属していたことがあったので、会うとお互い笑顔で挨拶する仲ではある。
どこかで本好きということをちらっときいたことはあったが、じっくりと話したことはなかった。
 
そして、彼女の記事を読んでみた。
友人の言っていた「文章に人柄がでる」ということがわかった気がした。
ただただ、素晴らしかった。
私は決していい人ではなく、結構斜に構えているほうだと思う。
そんな私の心に嫌味なくスッと入ってくる文章だった。
「この人と話してみたい」
彼女の文章にはそう思わせる魅力があった。
 
彼女の文章から受け取った、この憧れにも似た気持ちが彼女に伝わるだろうか。
ラブレターを書いたことはないが、恥じらいながら思いを書いている心境だ。
彼女に伝えたい。
 
先輩はあなたの文章が好きですと。
 
いつもの自分とは違う行動をとると、奇跡に出会える可能性が高くなる。
読書会に参加してよかったと、心からそう思った。
 
 
 
 
***
 
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

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2022-02-23 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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